老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

原発を巡っての2件 ~関電の意向/中村敦夫氏の朗読劇~ 

2018年06月13日 19時17分13秒 | 原発関係
 ここ暫く原発問題に触れていませんでしたが、最近気になった話題を2件お知らせします。(本項は、毎日新聞の記事を参照させていただきました)

◆関西電力の原発事業に対する構想
 毎日新聞とのインタビューで、同社の岩根社長は同社の原発事業の推進について、次のように非常に積極的な意見を述べられたとのことです。

・温室効果ガスを大幅削減するには2050年にも一定の原発は必要で、国のエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の改定案(今夏に閣議決定)でも、原発について「安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求を進める」としている。
・関電でも、“安全性と経済性が優れた次世代型の原子炉の研究開発”を原発メーカーと共同で進める方針。

 確かに、電源構成における原発の比率が高い関電は原発の建て替えを必要とする事情があるのでしょうが、関電や原発メーカーには、新規の原発建設が進まなければ、原子力関連の産業や研究を目指す若者が減り、技術力が維持できなくなるとの危機感があるようです。

 しかし、チョット待って下さい。
本当に“安全”な原発などあるのでしょうか?
・原発については、関電も含めて原発稼働に伴う使用済み核燃料などの放射性廃棄物については、安全で確実な処理/処分方法などまだ確立していませんし、関電に至っては自前の中間貯蔵施設すら確保できていない状態です。

 正にトイレが無いだけでなく、自分のお尻も拭けない原発事業を“安全性と経済性に優れている”というような評価を良くもまあ口に出来るものだと思います。 


◆中村敦夫氏の朗読劇「線量計が鳴る」
 俳優で国会議員も経験されて環境問題に関心を持たれていた中村敦夫氏は、2年前に在家のまま出家し僧籍に入られたようですが、現在78歳で私と同世代です。

 同氏は戦中戦後時代に東京から福島県平市(現、いわき市)で疎開生活を送られた経験があり福島を第2の故郷と考えられているようです。

 そこで起きた原発事故に対しても非常に関心が高いようで、“原発と戦争には共通点がある。一度起きたら取り返しがつかないことだ”と考えられ、表現者として出来ることとして一人芝居「線量計が鳴る」の台本を書かれたが、適当な出演者が見つからずに自身で公演を重ねておられ、現在33回を達成し100回の公演を目指されているようです。

 毎日新聞によれば、同劇には「右向けといわれれば右向き 左といわれれば左 死ねといわれれば死ぬ おれはもうそういう日本人にはなりたくねえんだ」というようなセリフがあるようですし、原爆を落とされた日本になぜ原発が数多くあるのか? 原発で利益を得ているのは誰か? というような告発が数多くあるようです。

 まだこの公演を目にする機会ありませんが、私の思いとも重なる部分が多いようで、機会があれば是非とも見てみたいです。(まさ)