老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

面白い語源の言葉  その⑨  ~「億劫」について~

2018年06月08日 19時34分57秒 | 面白い言葉や語源など
 丁度一か月前の5月8日付のこのブログ「面白い語源の言葉 その④ ~仏教に由来する数字~」の中で、億劫(おっくう)について、下記のように述べました。

  “億劫の「劫」は古代インドで最長の時間の単位。 「一劫」の長さは、100年に一度、天女が高い岩山に舞い降りてきて羽衣で頂上を撫で、その摩擦で岩山が消滅するまでの時間という、限りなく無限に近い時間を表します”

 この説明は、「語源由来辞典」からの引用で、言わば天女説とでもいえそうですが、この岩山の大きさについては一辺が14Kmとか、或いは160Kmとかの諸説があるようです。

 更に、その後調べてみると、各宗派が仏教用語を判り易く説明するために色々な苦労をされたようで、この「劫」についても諸説があるようです。(YAHOO知恵袋などを参照しました)
例を挙げると、

◆長寿老人説
四方が千里(4,000Km)の石山があり、この石山を長寿の人が百年に一度細くて柔らかい衣で撫でて、これを繰り返し、石山が無くなってもまだ終わらないほど長い期間。

◆芥子(ケシ)粒説
160Km四方の大きな城があり、その中を芥子粒で満たして、三年に一度芥子粒を一粒取り出し、これを繰り返し、芥子粒が全て無くなるまでの時間。(この説にも、城の大きさや、芥子の実を取り出す間隔などについて諸説があるようです)
※ 芥子粒はパンやケーキの上に載せる食材としても使用されますが、0.5mmにも満たない本当に小さいものです。

◆宇宙説
宇宙が成立し、破滅して無になるまでの時間

いずれにせよ、この「一劫」は想像を超えた途方もなく長い時間ですが、この一億倍が「億劫」で、考えられないほど長い時間を表すことには変わりがないようです。(まさ)