Sightsong

自縄自縛日記

ハインツ・ガイザー+ゲリーノ・マッツォーラ+喜多直毅@渋谷公園通りクラシックス

2017-04-23 19:45:32 | アヴァンギャルド・ジャズ

渋谷の公園通りクラシックスにて、ハインツ・ガイザー+ゲリーノ・マッツォーラ+喜多直毅(2017/4/22)。

Heinz Geisser (ds)
Guerino Mazzola (p)
Naoki Kita 喜多直毅 (vln)

ファーストセット、1曲目。マッツォーラは内部奏法からはじめ、喜多さんもゆるりとヴァイオリンを合わせてゆく。マッツォーラの指はまるで猫を高速で撫でるようであり吃驚する。ヴァイオリンは微分音から次第に音を伸ばしてゆき、まるで遠くから彗星が軌道に乗ってきては去っていくような音も放つ。その策動に対しマッツォーラが笑う。やがて、マッツォーラの合図により、突然演奏を終える。 

2曲目。ヴァイオリンの不審な音に対し、ガイザーがシンバルを擦る。見つめるマッツォーラ、そして地響きのするような内部奏法。喜多さんはヴァイオリンを指ではじき、ガイザーも叩き、マッツォーラは力強くピアノを弾く。またしてもマッツォーラが人差し指にて不敵な指示を出す、躍れと言うかのように。喜多さんも呼応する。3人の演奏は激化してゆき、まるでそれはチキンレース。

セカンドセット、1曲目。ヴァイオリンが調子はずれの奇妙なメロディーを奏でる。ガイザーは手で太鼓を叩き、マッツォーラはぽろんぽろんと鍵盤を叩く。3人はやがて同じ方向へと進み始めるが、やはり演奏は突然終わり、皆が笑う。

2曲目。ヴァイオリンの破裂音からの官能的な音。マッツォーラは笑いながらピアノの弦を端から端まで順番に鳴らしてゆく。ここで、マッツォーラが美しいメロディーを弾き、ガイザーがマラカスを振り、喜多さんが小鳥の声のような音を発する、ピークが訪れた。しかし、3人の進む方向はそれぞれ別れてゆく。なんとか収斂を目指すサウンド、ここにきてドラムスがフルスロットル、キレが凄い。マッツォーラの指は最初と同じように猫を撫でるようだ。

終わってからマッツォーラさんと少し立ち話。もうアメリカよりも日本のほうが演奏しているしそっちのほうが好きなんだ、セシル・テイラーだって京都賞を得ただろう、日本人の方が音楽家を尊敬してくれるんだよ、と。なぜかガンダム第1話のTシャツを着た喜多さんは、この翌日からひと月の間ドイツだという。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●喜多直毅
喜多直毅・西嶋徹デュオ@代々木・松本弦楽器(2017年)
喜多直毅 Violin Monologue @代々木・松本弦楽器(2016年)
喜多直毅+黒田京子@雑司が谷エル・チョクロ(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年)
http://www.jazztokyo.com/best_cd_2015a/best_live_2015_local_06.html(「JazzTokyo」での2015年ベスト)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
喜多直毅+黒田京子『愛の讃歌』(2014年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
寺田町の映像『風が吹いてて光があって』(2011-12年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)

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