淋しげで少し足りない程がいい茶室に花を活ける時には
今日はお茶のお稽古でしたが、いつも始める前に30分くらいかけていろいろと準備をします。その中の一つにお花を活けることがあります。茶室の場合は普通の活け方と少し違います。一般的には「野にあるように、そして客人を思い命の尊さを思って活けるように」と言われています。それがなかなか難しくて・・・だから私は自分流に「淋しいげで少し足りないくらいがちょうどいい」なんて考えて活けています。
淋しげで少し足りない程がいい茶室に花を活ける時には
今日はお茶のお稽古でしたが、いつも始める前に30分くらいかけていろいろと準備をします。その中の一つにお花を活けることがあります。茶室の場合は普通の活け方と少し違います。一般的には「野にあるように、そして客人を思い命の尊さを思って活けるように」と言われています。それがなかなか難しくて・・・だから私は自分流に「淋しいげで少し足りないくらいがちょうどいい」なんて考えて活けています。
庭先に白と並びて薄紅の大根が咲く吉兆のごと
大根の花は白に決まっていて黄色の菜の花よりずっと大きくて丸っこい四弁の花です。ところが家の庭先の畑には、淡いピンクの大根の花が咲いていています。なぜかというとこれは赤い大根の花なので、花も茎も赤がかっているのです。実は一昨年、大根とラディッシュを並べて植えていたので、出来た大根の種を蒔いたところ赤い大根ができたのです。我が家の小さな畑で新種が生まれたなんて、よいことが起こりそうです。
五年前に友採りくれしあけびの実芽吹きて庭に初めて蕾む
初に見るあけびの小さき花房が春風のなか臙脂に揺るる
あけびを知らない人はかなり多い思うけれど、この花を知らない人はもっと多いでしょう。実は私も花は初めて見ました。それも我が家の庭で・・・・ 実は5年ほど前、幼馴染みの友が岡山空港のそばの山であけびの実を見つけ採ってくれました。食べた後種を植えておいたら芽が出ると聞いていたので庭木の根元に植えておいたのですが、今年初めて蕾を付けました。なんとそれはえんじ色の小さな房状でした。感動!
散る桜を二階の窓に眺めつつ仲間とゆうるり太極拳す
二階より窓を開くれば華やげる最期の花がわが頬撫づる
4月より10名ほどで太極拳同好会を立ちあげ、公民館の二階でやることになりました。公民館の庭には大きな桜の木が一本あり、美しい花を毎年楽しませてくれます。昨日の雨で散ってしまっていると思っていたのですがまだ散り初めたところで、二階の窓より目の前に花を眺めながら太極拳をしました。終ってから窓を開けて首を伸ばすと、私の顔はたちまち華やぎをみせる最期の桜の花の中に埋まってしまいました。
書く力新聞の力読む力が調和し和むちまた友の会
完成の『ちまたの華』は会員の人生模様詰まりて重し
「ちまた友の会」に入会して一年経ち今日初めて総会に行きました。この会は山陽新聞のちまた蘭に載った人たちの自由な集まりです。会員数は300名余りで参加者は200名くらいに見えました。総会議事が終わった後グループに分かれて交流会をしましたが、みなさんしっかり書いてしっかり読んでおられるのに感心すると同時に新聞の力を改めて感じました。また今日はちまた友の会結成15周年記念出版の「ちまたの華」の本が出来ていました。400ページあまりの会員の人生模様の詰まった本は立派で重かったです。
寒に耐え春を待ちわび春に咲き春を急いで散る桜花
日本人ほど桜が好きな人種も居ないければ、日本ほど桜の木が多い国もなく、そして日本ほど桜の花の似合う国もないように思います。私はベルギーやオランダでも桜が咲いているのを見たことがありますが、やはり日本で見る桜がなぜか一番綺麗です。なぜ日本人はこんなに桜の花に惹かれるのでしょう。おそらく寒さに耐えながら、春を待ち、ぱっと咲いてぱっと散る。その潔さと儚さにあるのではないでしょうか?
幸せとはかくなるものかわが家の傍に数多の四つ葉のクローバー
幸せの象徴のようにみられている四つ葉のクローバー。私はクローバーの繁っているところを見ると、ついつい探したくなります。先日も遠くで2,30分も探して、やっと一本変なかたちの4,5葉を見つけたところなのですが、なんと今日は我が家のすぐ傍の道辺で2~3分ほどの間に6本も見つけました。幸せとはこんなものなのでしょう。自分のすぐ傍にあるのに、多くの人がそのことに気付かないでいるのですね。
花散らす雨のなか行く愛犬のピンクのレインコート可愛ゆし
昨日、娘家族からラインに送られて来た写真です。小雨の中を散歩したのでしょう。濡れた黒いアスファルトの上に散った桜の花びらと共に愛犬ココが写っていました。雨のためピンクのレインコートを着せてもらっていて、それがバックの桜や散った花びらなどと相まってとても可愛かったです。散り急ぐものもと躍動する命の取り合わせ・・・これがなかなかいいですね。
花散らしの雨に濡れたる野を行けば粗鋤きの田より土の匂へり
今朝は静かな雨音に目覚めて、この雨で大方の桜は散ってしまっただろうなと思いました。雨が上がってから外に出て吉備路を歩いてみると、辺り一面の田んぼはしっとりと雨に濡れていました。いつの間にか、広い田んぼは耕運機で粗く耕されていて、もう田植えの準備が始まっていました。畦道に入るとしっぽりと濡れた田んぼの中からかすかに土の匂がして来ました。それは子どものころに体験した懐かしい古里の匂でした。
舟浮かべ烏城映して旭川しづかに流る母の如くに
旭川の川辺の大樹春の陽に芽吹きて光る命の色に
旭川沿いの桜は勿論きれいでしたが、ゆったりと流れる広い川も綺麗で、「ああ母なる大地よ」といった感じでした。誰かが白いボートを浮かべて水面に映る影を揺らせていました。反対の川沿いには今日も烏城が黒く聳え立っていました。川沿いの散歩道を歩いて行くと、驚くほど年輪を刻んだ大木が多くあり、薄赤く芽吹いた新芽が春陽にきらきら光っていました。あたり一面は何もかもが動き出し、新しい命に溢れていました。