棲み心地はどうかなわれの造りたるペットボトルの鈴虫の宿
昨年は小さな水槽に砂を入れて鈴虫の宿を造ったのですが、今年はその水槽に緋めだかが棲んでいます。はてどうしたものかと考えた末に、目の前にころがっていた空のペットボトルを見て思いつきました。横に倒して上部を長く長方形に切り、砂、炭、石などを入れ、さらに草を植え、最後に網を貼って出来上がりました。さっそく西瓜の切れ端や煮干しと共に入れてやりました。鈴虫さん!棲み心地はいかがですか?
棲み心地はどうかなわれの造りたるペットボトルの鈴虫の宿
昨年は小さな水槽に砂を入れて鈴虫の宿を造ったのですが、今年はその水槽に緋めだかが棲んでいます。はてどうしたものかと考えた末に、目の前にころがっていた空のペットボトルを見て思いつきました。横に倒して上部を長く長方形に切り、砂、炭、石などを入れ、さらに草を植え、最後に網を貼って出来上がりました。さっそく西瓜の切れ端や煮干しと共に入れてやりました。鈴虫さん!棲み心地はいかがですか?
バイクにて炎暑の中を茄子とまと西瓜すずむし持ちくるる友
老いてなほ佳き友のある幸せを感謝し生きむ独り身なれど
友達が今年も鈴虫をあげると言うのでいただくことになっていたのですが、今日、暑い中をバイクに乗って持って来てくださいました。ついでにと自分で育てた立派な茄子やとまとそれに西瓜まで持って来てくださいました。この方はお茶教室の友達ですが、他の講座教室での友達もよい人ばかりで幸せなことだと思います。残りの人生もだんだん少なくなりつつありますが、この幸せに感謝しながら精一杯生きていこうと思います。
台風の予報はずれて軒下にゴーヤが二輪可愛く咲けり
いぼいぼの苦くて大き実なれどもゴーヤの花は小さくて可憐
台風12号が異常なコースで岡山を襲い大雨や長雨をもたらすとの情報に、またしてもかと7月7日の惨状が頭をよぎりました。でもありがたいことに予報がはずれて、雨も風もたいしたことなく通過してくれてほっとしました。風は少しありましたが、軒下にはゴーヤの花が可愛く二輪咲いていつもの平穏な一日でした。ところで、ゴーヤはごつごつして大変苦いですが、その花はとても小さくて可憐なのですよ。
南天を上りし蔓に数多実を付けて零余子は風に揺れゐる
異常豪雨の後に異常酷暑、そして今夜は異常台風の予想です。東かやって来て、岡山にまともに来る台風なんて私の記憶にありません。ほんとだろうかと思っていたら夕方少し東風が吹いてきました。零れ種から芽を吹いて南天の木をよじ登った蔓には今、いっぱい零余子が付いていて、折りからの風に揺れていました。やはり本当に台風がまたしても岡山を襲ってくるようです。
何祈るや茗荷の葉の上(え)に羽たたむ羽黒蜻蛉の祈りのポーズ
なぜか毎年我が家には羽黒蜻蛉が漆黒の羽を優雅に動かして飛んで来ます。今朝は茗荷の葉の上に羽を休めていました。蜻蛉といえばどれでも止まる時は羽を広げて止まるのに、羽黒蜻蛉は羽をたたんで止まります。まるでお祈りをしているように見えます。おまけに羽も体も足もすべて真っ黒なのでよけいに神の使いのように感じられます。何を祈っているのかな?豪雨被災者への祈りかな?と思いました。
庭埋め茗荷育ちて熱風がざわわざわわと緑を揺らす
さ緑の茎の根元に顔出して茗荷は淡き黄の花咲かす
暑さなど吹き飛んでゆくもずく酢に茗荷の花を浮かべて食めば
生家から持ち帰って植えた茗荷がどんどん増えて庭の一隅を埋め尽くしています。茗荷は太い茎に何枚もの細長い葉が出るので風が吹くとざわざわと揺れます。その茎の根元に小さな竹の子のように赤く芽を吹くものを食べるのですが、その芽に半透明の薄黄色の花が咲きます。その花もまた食べることが出来ます。もずく酢に浮かべて食べてみると爽やかな味と香りに包まれ、暑さなんか吹っ飛んでいくようでした。
未曾有なる豪雨の過ぎて未曾有なる酷暑の空が燃えて暮れゆく
未曾有といえば言い過ぎかもしれませんが、この度の豪雨災害といい、この夏の暑さといい、私の記憶には無いように思います。7月の6,7日にかけて中国地方を襲った豪雨が去り梅雨明けしたとたんに、今度は酷暑に襲われ続けていて、被害に遭われた方のご苦労が偲ばれます。夕方やっと日が落ちたので、外に出てみると西の空が真赤に燃えていました。美しいというより不気味さを覚える夕焼けでした。
水色の宝石のごと耀ひて親に似付かぬ生れたての蝉
庭木に水やりをしていて、ふと足元にころがる蝉の抜け殻を見つけました。でもなぜ木の枝や棒などにつかまっていないのかなと思ってよく見ると、羽化し始めたさなぎでした。どうやらつかまっていた木から落ちたようです。どうか上手く羽化出来ますようにと籠に止まらせてやりました。以前羽化している蝉を見たことがありますがその時も、今日見る羽化の蝉も全く同じで色で、水色の宝石のようです。これから時間がたてば色が徐々に変化して蝉のような色になるのでしょうが、生まれたては親とは全く似ても似つかない色です。
紺碧の空に入道雲の湧き我が町つひに37,5度
空き瓶に硝子の蛙と金魚入れ飾れば眼(まなこ)に涼風の吹く
ほんと今日は暑い日で、ついに41,1度の気温を記録した地点も出ました。岡山も37,5度を記録しました。写真は我が家からすぐの国道180号線です。青い空に入道雲が湧き、いかにも夏本番という感じで立っていると目がくらくらしそうでした。あまりの暑さに見た目だけでも涼しくなるかなと思い小さな空き瓶と小さな金魚鉢に硝子の蛙と金魚を入れてキッチンの出窓に飾ってみました。
「夏休み中高生のボランティア」の記事を読みつつほつこりとゐる
新聞を開くと「夏休み若い力で復興 中高生ボランティア次々」の見出しで、岡山県内の被災地は21日、中学、高校生もボランティアとして復旧作業に駆けつけたことが載っていました。この頃は理解しがたい若者の犯罪が起こり「最近の若い者は何を考えているのか分からない」などと言われていますが、このように汗と泥にまみれて被災地の人たちを支える中高生がいることに心が温かくなりました。日本の未来は大丈夫です。