雨降れば実が割れるから降らないでと言ひつつとまとに傘を差しかく
今年はどんなわけか庭先にミニとまとが調子よく成長しています。一房に10個くらいは付いているので、100個くらいは収穫できそうです。ところがこのところ雨続きなので心配しています。というのは熟したとまとに雨が降り続くと割れてしまうからです。そこで名案を思い付き、傘を差しかけておくことにしました。これでもう大丈夫だろうと一安心していますが・・・・でも「とまとのためにどうぞ大雨は降らないで」と願っています。
雨降れば実が割れるから降らないでと言ひつつとまとに傘を差しかく
今年はどんなわけか庭先にミニとまとが調子よく成長しています。一房に10個くらいは付いているので、100個くらいは収穫できそうです。ところがこのところ雨続きなので心配しています。というのは熟したとまとに雨が降り続くと割れてしまうからです。そこで名案を思い付き、傘を差しかけておくことにしました。これでもう大丈夫だろうと一安心していますが・・・・でも「とまとのためにどうぞ大雨は降らないで」と願っています。
初採りの花いちじくは柔柔とわが手の平になじみて重し
いちじくを食めば甘くてとうろりと秋の味覚が咽(のんど)を過ぐる
今朝花いちじくを採りました。採ってみるとすっかり熟しきっていて今日がタイムリミットみたいでした。下から見上げた時よりも手に取ってみると大きくて私の手の平にいっぱでした。ふわふわとした赤紫の実が瑞々しく輝いて手の平にずしりと感じられました。食べてみると甘くとうろりと舌に融けていくようでした。6月の末なのに、私は一足早い秋の味覚を味わうことが出来てなんだか得をしたような気分でした。
独り居のわれを慰め梅雨空に花いちじくが大きく熟るる
花いちじくを漢字にすれば花無花果なにが何だか分からなくなる
いちじくは漢字にすれば花が咲かないで実を付けるところから無花果と書き、秋に熟する果物です。ところが梅雨のころに熟れる実を付けることがあります。これを「花いちじく」と言うらしいですが、今年は4個も付けていてそのうちの一つが今日完全に熟しました。手の平に余るような大きな実を明日は収穫してみよう。どんな味か楽しみです。それにしても漢字で「花無花果」と書くと花があるのか無いのか分からなくなってしまいますね(笑)
額紫陽花が青紫に香り立つ夫買ひくれし花瓶に挿せば
紫陽花にもいろいろな種類がありますが、私は素朴な感じの「額紫陽花」が好きです。しかもあまり大きくないのが好きです。ちょうど好みの紫陽花を一輪いただいたので、挿して飾ることにしました。花瓶は迷ったあげくベージュ色の鶴首にしました。これは亡き夫が初めて旅行先から買って来てくれたものです。なぜ花瓶だったのだろう?私たちの関係はこの花のように青紫色だったのでは?等と想いをめぐらしました。
ハート型の葉陰に白く列なして咲けるむかごの花の小ささ
今、我が家の庭はむかごが花盛りです。むかごはナガイモや自然薯の蔓に出来る肉芽のことですが、放っておいても毎年芽を出して食べきれないほどの実を付けます。むかごは見たことも食べたこともない人がかなり居るのではないかと思います。特に花や葉を知やない人はもっと多いでしょう。花は私の人差し指と比べてみると分かるように大変小さな粟粒のような白い花です。葉は光沢のあるハート型でとても美しいです。
町内の火事場の跡に佇みて迫る炎の恐怖を思ふ
1週間ほど前の未明にわが町内で火事がありました。同じ町内でもかなり離れているので私は気がつかず後で知りました。すぐ行ってみようかと思いながらそのままになっていました。ところが、「山陽レディース倶楽部」の帰りに一宮駅で降りて歩いていると、焼けただれた家が目に飛び込んできて、あっここだ!と思いました。当家の人は勿論、隣り近所の人たちの恐怖を想像し身がすくむようでした。
街路樹も歩道も色を深めたる雨の街並み歩くも楽し
橋に立ち独り眺むる西川の緑道公園小雨に煙る
昨日の「レディース倶楽部」の会場はシンホニーホールでした。駅から裏面電車があるのですが、雨の中を歩くのも趣があっていいかもしれないと思い、小雨の中を傘をさして桃太郎ロードをゆっくり歩いて行きました。街路樹も歩道も雨に濡れていちだんと色を増し、いつもより美しく感じられました。中間あたりで街中を流れる西川緑道公園を独りで眺めました。雨の公園もなかなかロマンチックでよかったです。
角界の技のプリンス舞の海に会いに出かける梅雨のさ中に
舞の海のトーク爽やか笑ひつつ勇気と元気をもらひて帰る
山陽レディース倶楽部「きらり」の第1回目のイベントに出かけました。初めに笑いヨガの話を聞いて実践した後、舞の海秀平さんのトークショーを聴きました。舞の海さんと言えば身長が足りないため、頭にシリコンを入れて新弟子検査に合格したことや、「猫だまし」「八艘飛び」など奇抜な技を編みだしたことなどで有名です。小さな体で相撲界に入り、不可能を可能ならしめた苦労話でしたが、楽しく爽やかな語り口であっと言う間の90分でした。最後に「人生は考えよ。だけど悩むな」の言葉が心に残りました。
初恋はもうもどらない軒下に白花豆が清々と咲く
紫と思ひをりしにあな可愛い朱の花咲かす紫花豆
大粒の珍しい白花豆と紫花豆を1月に陶器市で買い、煮豆にしておいしくいただいたのですが、残しておいた種を植えてみました。白花豆にはまっ白い花が咲きました。やはり白は清々しくまるで初恋の花のようです。私もあんな時があったのになあと思いながら眺めました。紫花豆は紫の花と思いこんでいましたが、なんと朱色の花でした。その色合いがとても可愛らしくてこちらは赤ちゃんのような花でした。
住宅化の進む吉備野に位置占めて今も変わらず静もる植田
我が家から3分ほど歩くと、静かな田園風景が広がります。この時期になると広い吉備の野は水をいっぱいに湛え、その中に早苗が整然と植えられていき、まさに美しい日本の原風景となります。私はこの風景が大好きなのですが、残念なことに広い田んぼが年々住宅地と化しています。次々増えていく新築の家を映して静かに広がる青い植田を見ていると、田んぼに向って「頑張れ」と言いたくなります。