実を付けぬ葡萄となるも日々茂る美しき葉を楽しみてをり
姉からもらった葡萄の木ですが、二階のベランダまでも伸びて食べきれないほど実が生ったことがあります。デラウエアーみたいに小さな粒ですが、結構美味しい葡萄です。でも、何の手入れもしないので、実の付き方がだんだん少なくなり、ついに今年は零となりました。それでも蔓だけはどんどん伸び、一時、黄金虫に葉を食い荒らされましたが、今は回復してしっかり茂っています。実は無いけれど美しい形の葉を眺めて楽しんでいます。
てのひらに打ちてもさらに潰さねば気のすまぬほど憎らしきは蚊
夏は暑いだけでなく、蚊の季節でもあるので嫌になります。私はどんな虫でもそれなりに可愛いと思い、野菜をに来る虫でも殺すことが出来ないのですが、蚊だけはものすごく憎らしくて平気で殺すことができます。たいていは逃げられるのですが、運よく手で打つことが出来、その死を確かめても、死体が消えて粉々になるまで潰さないと気がすみません。特に憎らしいのは、私にくっついて部屋に入って来る蚊です。そんな蚊一匹と今も格闘中です。
胡瓜かと見紛ふ如く小さくともわが育てたるゴーヤ愛しき
農家の方が見たら笑われそうですが、これでもゴーヤなんです。軒下のグリーンカーテンの今朝の収穫です。私はゴーヤの苦みが好きで、チャンプル、から揚げ、スムージーなど作りましたが、今日は胡瓜と合わせて酢味噌和えにしました。独り暮らしの献立には、胡瓜みたいに小さいこの1本がちょうどいいのです。今度は、グリルで焼いてみようかな？カレーに入れても美味しそうです。とにかく小さくても自分で育てた野菜は愛しいです。
四度目を打ちて発熱あと何度打てば終わるやコロナワクチン
あれよあれよと思っている間に、昨日、早も４回目のコロナワクチンを接種しました。１回目が一番ひどくて、３８，５度、２回目は、やや低く３８度の発熱でした。３回目は発熱無しで気をよくしていたのですが、４回目は昨夜より３７，５度の発熱です。軽い微熱ですが、頭が痛く倦怠感があります。ここまで来ると、打たされているような気持ちになってしまいます。いったい、あと何回打てば終わるのでしょうか？それと終わりはないのでしょうか？
容器より跳び出して来て真夜中のベッドの下に鈴虫が鳴く
やあ、もうゆうべは驚きました。真夜中に私のベッドの下から、鈴虫の鳴く声がするではありませんか。実は鈴虫の容器はキッチンの隅に置いているのです。その方がいつでも美しい声が聞こえるのと、餌をやるのが便利だからです。ガラスの蓋は半分ほど開けていることが多いので、どうやら跳び出していたらしいです。朝起きてベッドの下を探しましたが、何しろ小さな虫なので見つかりません。食べ物が無いのにどうするだろうかちょっと心配です。
純白の十字の小花の愛しさよメリケンムグラ蕊まで白い
道の辺でみつけた白い十字の小さな花の可憐さに、庭先にも植えたところいっぱいに咲いています。花の名が分からなかったのですが、この間帰省した娘が調べてくれてやっと「メリケンムグラ」と分かりました。北米原産の帰化植物で、昭和４４年に岡山県で確認されたようです。ひと日花で一日ですぼんでしまうことと、雌蕊も雄蕊も真っ白なことに最近気が付きました。全てが純白で儚い小さな十字のこの花にますます魅せられています。
今日もまた食生活を確認す合わす言葉は「まごわやさしい」
一人暮らしはついつい食事がおろそかになりやすので、夕食時には今日はどうだったかな？と確認するようにしています。やり方は、いつかテレビで聞いた言葉で「まごわやさしい」に合わせてみるのです。つまり・・・ま＝豆類 ご＝胡麻 わ＝わかめ や＝野菜 さ＝魚、肉 し＝しいたけ キノコ類 い＝芋類・・・といった具合です。すると今日足りなかったものが分かるので、翌日にそれを摂取するようにしています。
選挙に行く気持ち失せにき政治家とカルトの深き闇を想へば
阿倍元首相が銃撃された事件により、議員と旧統一教会の関係性が問題となりました。中でも関わりをを持っていた議員には、自民党が多いことがこのごろ問題になっています。まだまだ事実は闇の中で、ほんの少しが見えている程度だと思います。でも、今までもそうだったように、この問題も徹底的に究明されることなく、又うやむやのまま葬り去られてしまうことでしょう。こんな日本を思うと、選挙に行く気持ちも失せてしまいそうです。
出口無き戦争出口無きコロナ僅かとなりし残生思ふ
戦争の起こる仕組みも戦争を止める手立てもわれは分からず
私は１９４１年に生まれ、戦争の記憶はあまり無いまま平和な時代を生きて来ました。このまま人生が終われるだろうと思っていましたが、戦後７７年経って、この地球上にまさかの戦争が勃発し半年も続いています。それにコロナという新しいウイルスも発生し、制限された生活状態が続き、３年目に入りました。どちらもいったい何時になったら収まるのでしょうか？９０歳まで生きれるとして、あと１０年しかない残生をつい思ってしまいます。
娘（こ）が犬の散歩に摘みしガガイモが今夜も楚々と卓上に咲く
わんこの散歩に行った娘が、長い蔓に間隔をおいて葉と小花が密集した珍しい草花を摘んで帰ってきました。二人とも名前が分からず、娘が調べて「ガガイモ」と分かりました。花の咲いた長い蔓は軽いガラスの花瓶に挿して高い所に吊るし、一塊の花と葉はカップの中に浮かべて卓上に飾ってくれました。昨日娘は京都に帰りましたが、カップに浮かべたガガイモだけは、あの日のままに今夜も緑の葉陰に可憐な花を咲かせています。
