今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

漁港の肉子ちゃん

2016年11月22日 | 「本」のひきだし

ブクログより


肉子ちゃんは、38歳、太っている。
肉子ちゃんは、数字の語呂合わせが好きだ。
       3月4日、 さぁよろし、やな!
肉子ちゃんは、漢字をばらすのが好きだ。
       けものへんに交わるって書いて、狡い、て読むのやから!
肉子ちゃんの話し方は、いつも語尾に「!」とかひどい時には「っ!」がつく。
肉子ちゃんは、いつも悪い男にだまされて、そのたびにボロボロだ。
肉子ちゃんは、肉子ちゃんは・・・・みんなに愛されている。

キクりんは、肉子ちゃんの娘だ。小学校5年生。
キクりんは、細くて手足が長くてとってもかわいい。
キクりんは、サリンジャーや悪童日記などを読む、とってもおませだ。
キクりんは、周りや大人達にとっても遠慮している。
キクりんは、キクりんは・・・肉子ちゃんが大好きだ。

またしても逃げられた男を追いかけ、ある漁港にたどり着いた肉子ちゃん親子。ここに腰を落ち着け焼き肉屋で働きながら生活を始める。
焼き肉屋に集まる人々、学校の友達、商店街の人たちにかこまれて、肉子ちゃんのいう普通の生活を送り、このまま何となく終わるのかなと思う頃、キクりんが盲腸になったり、話が過去に遡り、あれよあれよという展開になる。途中ですべてわかってしまうのだけれど、別にかまわない、どんどん話に引きずられた。
この感動的なラストを、一人静かに読みたかった。
ざわざわした病院の待合いなんかで読んでしまった。



漁港の肉子ちゃん / 西 加奈子
☆☆☆☆☆




今年も20㎏、去年はいつまでも暖かく失敗。今年こそ!




弟くんの誕生日会。

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