CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

12月と言えば

2016年12月04日 | BEATLES-BADFINGER関連
12月と言えば、旧暦では師走と呼ばれ、その語源の由来は色々有るようだが、現代において一般的に解釈されているのが、一年が終わる最後の月に、師と呼ばれる人、お坊さん、お医者さんや学校の先生などが忙しく走り回る、あわただしさを感じさせる様子である。

但し師以外の一般人にも於いても、何とか一年の帳尻を合わせるために年末の仕事納めの日ギリギリまで必死で走り回る最終査定の月とも言える。

私の場合、納得がいく一年を送れたかと問われると、非常に心もとない。

残りわずかではあるが、少しでも挽回し何とか帳尻を合わせたいものである。

ところで、ビートルズのアルバムに、中途半端に帳尻を合せため、公式アルバムとして販売のカタログから外されたものが有る。

それは、アメリカのキャピトル編集のリボルバーである。

レコード会社のロゴを除いては、英盤と同じジャケット・デザインを使用しているのだが、収録曲数が英盤と比べて3曲(サイドAのI’m Only Sleeping とサイドB のAnd Your Bird Can Singing とDr. Robert)少なかった。

米盤はアルバム・タイトル、リボルバーの上にキャピトルのロゴ、英盤はパーロフォンのロゴ

これら3曲は、前作のキャピトル編集盤、Yesterday And Todayに既に収録され使用済みとなってしまっていたためだった。

そのため、英盤リボルバーの収録時間が35分程度に対してアメリカ盤はなんと28分と完全手抜きの短縮形リボルバーとなった。

前作のアルバム、ラバー・ソウルのキャピトル編集盤は、英盤ラバー・ソウルから数曲をカットし、英盤ヘルプのサイドB収録のI’ve Just Seen A Faceと It’s Only Loveを組み合わせた。

米盤はアルバム・タイトルが金色、英盤は少し黒味がかったオレンジ色

そのため、英盤ラバー・ソウルのサウンドとはかなり異なったフォーク・ロック系のサウンドが強調された。

当時ビートルズが、キャピトルのアルバム編集方針に関してどのように思っていたかは判らない。

しかし、キャピトルがラバー・ソウルとリボルバーの間に上記の独自編集のアルバム、Yesterday And Todayを企画した際、ビートルズ・サイドはアルバム・ジャケット用の写真に例の血まみれのブッチャーの写真を送ったことから、何らかの不満はキャピトルに対して有ったと想像する。

ブッチャー・ジャケットのYesterday And Today (ブッチャー・ジャケット回収後のレプリカ盤)

と言うわけで、同じアルバム・タイトルとデザインのジャケットを使用するキャピトル編集リボルバーでは、更なる波風を立てないように、そのアルバム・コンセプトを尊重し、既出の曲をカットのみになったのではないかと…

そして数年前アメリカ編集のCDボックス・セットが出されたが、キャピトル編集のリボルバーはアメリカ公式アルバムとしてやはり存在感がないと判断されたのか、ボックス・セットから外された。

キャピトルは、懲りずにその後も独自編集を続け、後に英国でEP2枚組みで出されたマジカル・ミステリー・ツアーと当時数枚のヒット・シングルを組み合わせ、一枚のLPに仕立て上げ大ヒットさせる離れ業をやってのけた。

これが出来たのであれば、リボルバーを出す時にも、当時のアルバム未収録のシングル曲、Paperback Writerと Rainを思い切って一緒に収録させればよかったのにと思う。

これら二曲は、同時期に録音された楽曲であり、サイケデリックな印象もありリボルバーにはぴったりフィットし、さらにキャピトル盤リボルバーの存在意義にも繋がったのではないかと今更ながら思うのだが…

今日の結論

無理に帳尻を合わせ中途半端にするより、案外開き直って行動し成る様になると腹を括るほうが、事がうまく完結する場合も有る。

あと3週間しかないのに一体何が出来るの!って言う感じで開き直る。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿