経済なんでも研究会

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5%成長は 達成できるのか? / 中国

2023-10-21 07:52:44 | 中国
◇ 現状判断では「きわめて微妙」 = 中国統計局の発表によると、7-9月期の実質成長率は前年同期比の年率で4.9%だった。前4-6月期の6.3%から大きく減速。不動産不況に改善の兆しが見られず、個人消費や輸出も伸び悩んだ。地方政府は財源難で景気対策を打ち出せず、北京政府はもっぱら金融緩和で需要を喚起しようとしている。だが今後の見通しは厳しく、習近平政権が目標としている「23年の5%成長」を達成できるかどうか。微妙なところだ。

統計局が同時に発表した主要指標をみると、1-9月の鉱工業生産は前年比4.0%の増加。1-6月の3.8%増を上回った。自動車や電機の生産が伸びている。また1-9月の小売り売上高は6.8%の増加、1-6月の8.2%増を下回った。一方、1-9月の固定資産投資額も3.1%の増加で、1-6月の3.8%増を下回っている。特に不動産開発投資は9.1%の減少、1-6月の7.0%減より悪化した。輸出も7-9月では10%の大幅な減少となっている。

こうした統計をみて、専門家の見方は割れている。「不動産不況が続いていて、回復の動きが鈍い」という見方と「予想以上にいい数字が出た」という評価。どの数字を重視するかによって、判断が分かれるようだ。そこから習近平政権が目標としている「23年の5%成長」も達成できるかどうか、その見通しも2分している。

個人消費と輸出が拡大するかどうか。その一方で、不動産不況がどのくらい改善するか。この3点が今後を予想するうえでのカギになる。まず消費は雇用情勢の好転がないと伸びにくい。それには時間がかかりそう。輸出は欧米の景気とアメリカの規制しだい。こちらも、やや望み薄。不動産不況の改善も、遅々として進まない。となると「5%成長」の達成は難しい? でも正確に言うと、目標は「5%前後」だから、4.7%でもOKなのかもしれない。

        ≪20日の日経平均 = 下げ -171.26円≫

        【今週の日経平均予想 = 5勝0敗】     
   

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