経済なんでも研究会

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日銀 17年ぶりの利上げへ

2024-03-12 07:34:00 | 日銀
◇ 各種の金利はすでに上昇してきた = 日銀は来週18-19日に開く政策決定会合で、マイナス金利政策を解除する可能性が大きい。植田総裁が2月29日に国会で「現状はデフレではなく、インフレの状態にある」と発言。内田副総裁も講演で「仮にマイナス金利を解除しても、緩和的な政策を維持して行くことになるだろう」と述べた。こうした日銀幹部の発言から、市場では解除の予想が急速に拡大した。実現すれば、なんと17年ぶりの金利引き上げとなる。

マイナス金利政策というのは、金融機関が余った資金を日銀に預ける当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を付ける制度。金融機関にとっては預金が目減りしてしまうので、出来るだけ貸し出しに回そうと努力する。16年1月に、景気拡大策として日銀が導入した。しかし、あくまで異常な政策。景気が回復し、インフレ状態になれば必要がなくなる。

日銀のこの政策修正を見越して、市中ではすでに金利が上がり始めている。現在、大銀行の定期預金は金利が0.002%。100万円を1年間預けておいても、利子は20円しか付かない。こうしたなかで、いくつかの銀行が1年もの定期預金に0.2-0.4%の金利を付け始めた。100万円の預金で、年2000-4000円の利子が付く。また住宅ローンについても、固定金利を引き上げた金融機関が多い。もちろん一般の貸出金利も上昇傾向にある。

ただし‟17年ぶりの利上げ”と言っても、実態はマイナス0.1%の金利をゼロ%に引き上げるだけ。理論的にはプラス0.5%に引き上げることも可能だが、日銀にそんな度胸はない。利上げで景気が悪化したら大変だと考えるからである。だから今後も政策金利がプラスになるまでには、かなりの時間がかかりそうだ。その間、アメリカの金利が下がりそうになると、11日のようにまた円高が進んで株価が大幅に下がることが繰り返されるかもしれない。

        ≪12日の日経平均 = 下げ -22.98円≫ 

        ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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