京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の試験時間」

2020-01-18 09:33:02 | 時計修理

1月18日土曜日の土用の日。
京都のセンター試験のお天気は荒れる。今日はそんな伝統を破るような穏やかな朝になりました。
皆さん受験会場まで付き合った時計のことが心配な時計師なのだ。無事にご主人様を会場まで送れましたかね~!
工房で電池交換したので合格した!と喜んでいただく。使っている電池は成功(SEIKO)なのだ。

写真はオメガ・コンステ。まだ動いているビンテージモデル。いつ止まっても不思議ではないので受験には不向き。
横のボタンを押して針をモーターで進める。今でもブルガリになど採用されているので若い女性ならブルガリ・Bzeroでご存じでしょう。
ボタンを押してもたもた動く。
針を見つめて時刻を合わせる作業が面倒なので機械は遅れるように設定されています。

このオメガに使われている電池が大量生産できない高額なSR731SWを採用しているので別名ババ抜き時計。
一年で交換時期が来るのでお客さんは機嫌が悪く、私も大歓迎ではない。
昨日は神戸震災の日。ブルーな気分に追い打ちをかけます。

震災の日を「さだまさし」さんの癒し効果で何とかしのぎました。
彼の声でなんとか心が和みます。
きっと神様が日本の災害の悲しみに耐えるよう送られてきた人なのでしょう。
元気がないときのさだまさし薬。「ニャンぱく宣言」だけでも一瞬で癒されます。

それでも毎日のチェロの練習はパス。ケースから取り出すことすら出来ませんでした。
落ち込んでしまう日。
よく見る夢。
バスに乗りたいのだが満員。懐かしい仲間や親も昔飼っていた犬のドンちゃんまで私の手をなめている。
私も乗り込もうとするが断られてしまう。
「お前はまだ早い!」悲しく乗れないところで目が覚める。震災で亡くなった友人と出会えるのはまだ先のようです。

時計の神様は「クロノス」。ゼウスのお父さんです。
タロットカードなどに大きな草刈り鎌を持った死神として描かれていることが多い。
時間は人を殺す。
禅寺でも「お前も死ぬぞ!」の教えもある。
いつかは世の中から消えることになるがそれまでしっかり生きろということでしょう。

中国人に時計を贈るのはタブー。「早く死ね!」の意にとられるそうです。
また今日から気合を入れなおして前へ進みましょうね~。





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