9月17日土曜日。
台風接近中!台風情報を一時間おきに見てしまう。せっかくの3連休なのに嫁さんの長崎入りは難しくなりました。もともと長崎のお天気と相性が悪い。両親の葬儀では二人とも大雪でした。初盆は台風直撃、その秋のお彼岸も台風で電車が止まる、私の日頃の行いが悪いのか?
保護猫お花ちゃん、お墓掃除に行っている間に脱走!網戸をやぶって逃げた。帰ってきたときにはのんびりと木陰で昼寝中でした。そのまま布団を取り込むとすぐに土足?で布団に乗ってくる。お日さまの香りがお気に入り。
「燕はもどってこない」桐野夏生著 集英社1900円 嫁さんが読みたいというので予約、三日後に届く、早い!台風で来れないかも?先に私が読んでしまう。
「この身体こそ文明の最後の利器。」貧困ビジネス代理母の物語です。派遣社員の貧困生活の現実を見てびっくり!代理母のシステムが出来上がっているのにも驚きます。一気に完読!
嫁さんにとって日頃の介護生活から抜け出すリゾートにはちょうどいい南島原市だ。図書館の設備は充実しているが「車があれば」の条件がつく。嫁さんは何もしない、させない。魚釣りのえさ付け、魚から針を抜く、おまけに入れ食いの魚を三枚におろすまで私のお仕事だ。フラワーパークやら温泉も行きたいところへ連れて行く。「島原の乱」原城周辺のトレッキングのあとは温泉に入る。日頃の介護生活から気分転換、96歳、義母の介護生活で疲れることはよくわかる。
登山の場合、男性はできるだけ早く頂上につくのが目的。女性は道々のお花畑や風景を楽しみながら頂上を目指すので別に頂上に登る必要が無い。介護生活にも男女差で苦痛が違うのかと思う。
ほんの3年前までは私も月に一度、夜行バスで京都駅から諫早まで11時間、お土産の「千寿せんべい」「月の桂」を詰め込んで腰の痛みに耐えて再び路線バスで二時間の島原半島の突端までいって2時間のお墓掃除、またポンコツバスで1時間乗車、お寺さんへ挨拶を済ませまたバス停でまつ、介護施設で雑費の支払いと職員の皆さんへお土産をわたして長崎市内へ、京都への夜行バス待ちの2時間が私のフリータイムでした。夜行バスの乗車11時間後京都駅からそのまま市バス9系統に乗って工房へ直行。ゼロ泊三日の旅。誰もほめてくれる人はいない。何とか店を開けると「昨日来たけどお休みやった!」不満げなお客様のクレームに頭を下げる。
長崎駅南口の高速バス乗り場では観光客と介護生活で疲れた人はすぐに解る。バスが来るまで同病相哀れむ数分の立ち話のあとそれぞれ指定席へはまる。働く場所が無いので集団就職、行ったきりもどれない進学で長崎から大阪・神戸・京都へ、その50年後介護生活で再び長崎へ引き戻された。長い介護生活が終わてもホッとしてはいけない。貧困生活の苦労は続き家屋の処理とお墓じまいが残る。こんなババ抜きのババをいったん掴んでしまうと周りは逃げる。自分の人生はなんだったのか?涙が出るほど悔しい時間でした。「京都など進学しないでそのまま地元の公務員でもなればよかったのだ」と親戚の皆さんは口をそろえて言う。
「燕は戻ってこない」を読む。現状、あの時代より現実ははるかに悪い、厳しい状況だとわかる。感情に流され「国葬」に16億円も使うおばかな政治家はいなかっただけ昔はよかったと思う。
親の介護期間を済ませ長崎駅南口大阪・京都行きの夜行バス乗り場には笑顔は無い。「大阪へもどっても介護や~!」休んだ職場へのお土産を担いだ女性たちがいる。いけず台風14号がやってきます、皆さん気をつけてくだされ~。