京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「ネコのふるさと」

2023-07-28 13:10:50 | 時計修理

「とうちゃんのふるさとはどこ?」ネコのコタローは生まれ故郷を離れてはるばる京都へお引越します。私の生家は雲仙市小浜温泉付近の駐在所。「小浜温泉」の産湯をつかい生後まもなく高島炭鉱町に引越しした。この運命によって引越しばかりの人生だ。そんなことで故郷はいまだに未定だ。ここ数年のコロナ疎開生活で解ったのは少なくてもここ南島原が故郷ではない。

立命館宇治高校が甲子園決定!おめでとうございます。大分明豊の監督さんも立命館出身だそうで甲子園出場決定おめでとうございます。午前中から気になって作業が進まない、これでやっと甲子園で校歌が聴ける、「グレーター立命」の応援歌が聴けるのが楽しみの夏になりました。やはり私の故郷は本籍地がある京都なのだと思う。コタローにも「サバ寿司」を一口でも食べさせたいと思う親心なのだ。

「ネコは家につく、ワンコは飼い主につく」と言うのでコタローにとってストレスがないようにしたい。新居も一軒家の古民家なので元気に遊べるでしょう。

阪神タイガースはテレビ放送があると情けない負け方をするチームだ。昨日は監督岡田、コーチ安藤のポンコツコンビで負けた。投手交替の決断タイミングが遅すぎてダラダラ大量失点、それを選手の責任にしてしまうところが悲しい。特に安藤コーチは部下に甘くいい顔をして気に入られたい無能なサラリーマン係長のようだ、選手の状態で交替時期も解らないようなうんざりの馴れ合い負けゲームでした。大分明豊の監督に弟子入りさせたい。大阪桐蔭なら指導能力に問題なコーチは選手からあっさり断られるでしょう、プロを目指す高校生は一度負けたら終わりなのだ。サラリーマン人生でトップに立った人なら野球界はなんと甘い社会なのだと思うでしょう。試合に負けても給料は変らないし、社会で話題の時給1000円の「人時生産性」攻防のことなど無関心でよいのだ。

「ネコの旅」田舎の3年、京都の昼寝。田舎のネコはネズミを取る!というのは間違い。コタローはカマキリ君に出会っても逃げます。昼寝が得意な優しい猫なのだ。

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時計師の京都時間「ネコの健忘症」

2023-07-27 13:17:13 | 時計修理

梅雨が明けるといきなり忙しくなりました。畑の除草剤は散布後6時間の晴天時間が必要なので梅雨が明けるまで待っていました。タイムリミット15分で熱中症と闘っています。

福知山への引越しが8月19日と決まりました。普通のサラリーマン家庭の引越し作業ではなく工場の移動なので旋盤などの工具類やら什器の梱包にやたらと時間がかかります。途中コタロのお手伝いに戸惑います。重い旋盤を持ち上げたとたん上に飛び乗ってくる。そのたびに手がプルプル震えます。「危ないよ~コタロ!」たぶんコタローは危険なことを解っていて飛び乗ってくる、いたずら小僧と付き合うのも大変なのだ。

チェロ小屋にも出没する。この暑さでネックが傾いたので「サンサーンス「夢のあとに」などハイポジションの曲は弾けない。比較的楽なバッハ無伴奏組曲をさらっています。後一月足らずで楽器屋さんに行くまでの辛抱時間なのだ。楽器を弾くよりコタローと遊んでいる時間が長い。

暑さに弱いコタロー冷えひえマットがお気に入り。ネコは風の通り道を良く知っているのか昼はあちこち移動しながら寝転んでいます。台風の接近なのか、チベット高気圧のせいなのか日が落ち手も蒸し暑い。そんな時に花火の香りがどこからかやってきます。長崎地方は花火の習慣があります。子供がいる家庭は夏は花火だ。夏休みに入った子供たちは毎日数本ずつ楽しむ、最後の線香花火まで何日持つかが自慢の花火ルールなので一日で使い果たさない。私も子供のころには花火は貴重品でしたがいつの間にか卒業していました。

京都に戻るまで、お盆の「精霊流し」を済ませての引越しになります。この日はお墓でご先祖とランチを楽しむのだ。お墓まで車なので当日ビールを飲めるのはご先祖様だけ。そんな引越し手続きを電気、電話、ガスと面倒な手続きを順番に済ませています。

中では最悪「ヒカリTV」の移転手続きにうんざりしました。NTTのネット環境移転手続きはすんなり5分で完了、ところが続く「ヒカリTV」がやたらとシステムが面倒でネット画面と格闘したがついにあきらめた。ありったけのアドレスを使い果たしてもダメ、これには解約させたくない思惑がみえみえだ。電話連絡に切り替えたが音声ガイダンスの途中で20分以上待たされる。我慢くらべて切れた!移転処置で済ませたかったがこんなにポンコツ会社だとわかったからには解約しかない。「FIRE-TV」などネット通信媒体には困らない時代に顧客を長時間待たせて平気な会社とはお付き合いしない選択をとりました。放送局が少ない長崎ではテレビは見ない、ラジオは聴かない、まるで海外赴任に来た環境にテレビは不要。面白いビデオの配信はなく吉本の漫才番組はない、阪神タイガースの試合も見られないのでは2200円の高額なヒカリTVは不要なのだ。

ネコは三日で飼い主を忘れるという。健忘症なのだ。私も三日でパスワードを忘れる。ネコにえらそうに言えないのだね~。涼しい間の早朝から引越し準備をしているのでブログがお休みに日が増えてごめんなさいね~こ。

 

 

 

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時計師の京都時間「ネコの横着時間」

2023-07-22 08:57:59 | 時計修理

「とーちゃん、暑いよ~!」しばらく下痢が続いたのでそこでネコの冷えひえマット到着!

コタロー何が気に喰わないのか使ってもらえない。しばらく様子を見ているとさすがに午後になるとちょこんと乗っているではないか!下痢も二日ほどで快復しました。作戦成功。

コタローのどかんとした後姿がふてぶてしい。後姿を見るのはチェロも一緒。演奏している時に前は見えない。これでもお尻を向けて座るのはご主人様を守っているのだそうです。

この猛暑でチェロが壊れました。島原へやってくる前に「北大路・アメリカ屋楽器店」で完璧に調整してもらいました。「長崎には修理する職人がいない、博多まで出るしかない」というので購入直後よりいい状態にやってもらって島原入り。ところがパティック・フィリップのカラトラバをアマゾンの奥地で使う人はいないがチェロを島原半島で使って失敗してしまう。子供時代から変わっていない気候の記憶に頼ったのが間違い。島原の気候の思い出が50年前のまま、温暖化現象を甘く見ていました。楽器にとって高温多湿は京都以上の悪いコンディションでした。とにかく膠(にかわ)の弱点である湿度が高いので接着剤の役目が効かなくなるのだ。

連日室温35度、湿度70%の状態で膠は簡単に溶け出しました。なんとなく「梅雨時にさわったら危ない!」解って入てもつい演奏してみたくなる。膠が解けると強い弦に引っ張られて棹・指版が下ってしまいます。弦と指版の間隔が大きく開いてしまい強く押さないと音がでない。そのまま続けると左指の骨が折れる。後一月足らずで京都に戻るのに!なんと言う不運でしょう。費用はともかく完璧に調整してもらった職人さんの意気込みに申し訳ない思いでいっぱいでした。

この気象温暖化でストリングス族「バイオリン、チェロ、コントラバス」が危ない!夏休みに九州一円を周ってくれていた日フィルの皆さんの楽器が壊れたらどうしよう。特にバイオリン・チェロは自分で持ち運ぶ楽器なので事故が心配なのだ。また、今後このような事故が増えるのに対して接着剤業界は対応していかないと弦楽器離れが出てくるでしょう。福岡県だけでも篠崎史紀、数住岸子、安永徹などの天才が出る地域なのだ。夏が来るたびに高額な修理費用がかかるのでは九州の音楽業界で吹奏楽器ばかになるのは寂しすぎる。これから数年後「九州で使うバイオリン・チェロに膠(にかわ)を使ってはいけない」ことになるのでしょうか?弦楽器に合う接着剤の開発が緊急の課題でしょう。取り合えず膠をアマゾンで発注して自分で修理してみることにする。壊したチェロをおそるおそる楽器屋さんへ持っていって怒られる前にトライしてみましょうね~。京都の楽器屋さんと靴屋さんの修理職人は怖いものです。

「パティック・フィリップやらロレックス・チェリーニをアマゾンやら島原半島で使うバカがいるか!」怒られる材料が増えた。昔お客様が株主総会の議長をやった時にロレックス・チェリーニをつけて総会を乗り切った人がいる。時計の中にはびっしり汗が入り込んでいたので驚いた。緊張した時の汗の成分は細かい?熱帯雨林気候の日本で非防水の時計はお休みしましょうね~。

今日も猛烈な湿度で明日は雨らしい。熱中症に気をつけましょうね~。

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時計師の京都時間「ネコの選択時間」

2023-07-21 09:33:13 | 時計修理

「赤い月の香り」千早茜さん直木賞受賞後の作品は香りシリーズでした。嗅覚ならコタローは負けないよ~!

作者は立命館大学文学部卒。私たち昭和30年生まれの学生にとって文学部は貴重な存在でした。理系学部が集まった衣笠校舎では見渡す限り男子学生ばかりでサル山、爺捨て山といわれていた時代。女子の香りを楽しむため五円の連絡バスにのって広小路キャンパスまでのこのこ出かけていく日々。シアンクレールの二階にジャズを聴きに行くのだといいながら文学部の女子学生を一目見るのが楽しみでバスの隣の席に女子と隣り合わせになっただけで幸福な時間でした。

そんなことで女子学生が多い文学部は貴重な宝物、同じキャンパスにある法学部がうらやましかった。荒神口にあったシアンクレール(明るい田舎の意味のフランス語)時代は音楽はセロニアス・モンク、オスカーピーターソン、キースジャレット、クラッシック音楽は岩城宏之が頑張っていたころ、SF小説ではJ・p・ホーガン、アーサー・C・クラーク、アシモフなど黄金期のタイミングで私の人生が軌道路線から外れて行きました。「農協月へ行く」筒井康隆が同志社、「日本列島沈没」京大の小松左京など、本が一冊あればジャズ喫茶で一日楽しめた時代でした。誘惑いっぱいの京都で生きた自慢の世代です。

「とーちゃん、セミさんが玄関先で死んでいたよ~!」蒸し暑い雨ばかり続く異常気象の中で生まれてくるなんて不幸なめぐり合わせですね~。もう一年待っていればよかったのに、青空を見ないで死ぬのかぁ~!今の大学4回生のようだ。学生生活が一番楽しい1~2回生の期間がコロナ禍のタイミングでしたね~。ゼミが忙しくなる3,4回生では「後の祭り」すぐに就職活動でその後海外に飛ばされる運命だ。「年代ガチャ」生まれてくる年で当たり外れはある。蝉のような「明るい田舎」の開放感を楽しむ年齢は短い。合掌!

もうすぐ祇園祭の後祭りです。高齢人口の仲間入り後は後祭りのほうがしみじみとして楽しい。加山又造の作品がある南観音山をもう一度見てみたいね~。どうか京都御所のセミさんのためにも今週末は晴れますようにお祈りしています。

 

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時計師の京都時間「ネコの忘れ物」

2023-07-20 09:02:58 | 時計修理

「とーちゃん、おいらピーになりましたごめんよ~。」コタローこの暑さで熱中症か?おとなしく寝ていればいいのに駆け回るのでよけい暑い。ネコのトイレ掃除が忙しい日々になりました。

垣根涼介が直木賞受賞のニュースに驚きました。長崎県関係者では「佐藤正午」さんに続いて4人目だそうです。主人公は歴史的不人気「足利尊氏」でまさかこの作品で獲れるとは意外でした。「ワイルド・ソウル」で当然受賞するところの忘れ物「ごめんなさい、忘れてた!」受賞なのでしょうね~。直木賞の忘れ物はきっと他にたくさんあるのだと思う。伊坂幸太郎、古処誠二は忘れ者だで池井戸潤は「下町ロケット」でノミネート3度目の受賞でしたが忘れ物受賞のようでしたね~。

「忘れ物」の季節になりました。忘れ物トップ3.空港のトイレで財布を忘れて気がつかないまま出発ゲートへ。係りの人が掲げている財布!どこかで見たような財布だと思った瞬間自分のだと気がつく。感謝の言葉も出ないまま受け取って機上へ。夜行高速バスのトイレ休憩で「貴重品を持ってください」といわれて下車トイレに駆け込む。ほっとしてバスに乗った「やれやれ早く出発しましょうよ~」の瞬間財布がない!あわててトイレに戻って財布を見つけたときには神様に感謝しながらバスに駆け足で戻る。出張先のホテルのチェックアウトを済ませて駐車場へ、レンタカーの鍵を探すが見つからない!飛行機の出発時刻が迫ってくるのでパニックになった。駐車場の係りの人に鍵の落し物がないか聞きに行ったところこの駐車場は鍵を預けるシステムだったことを思い出す。鍵を預けたことを忘れた、結局飛行機には遅れてしまう。

時計の修理で部品の忘れ物一番は防水パッキンでしょう。「あらララぁ~!」ふたを開けたら防水パッキンが入っていないことは良くあります。中には海外で購入したというロレックス「日本で修理してください!ちゃんと動きます」と騙されたのだ、お馬鹿な日本人の被害は尽きない。ふたを開けると中身が鉛の塊に驚きました。文字盤ケースは本物、中身が中国製の安物もある。アンティーク時計ではローターを取り外して手巻きだけの巻き上げ機構のモデルも良く見かけました。自動巻きローターだけでも部品代は高額になるので抜かれるケースは多い。

残り一月を切った「ありえリゾート」生活。ねこのコタローは忘れないで戻ることにしましょうね~。

 

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