京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「年貢の納めとき」

2024-01-31 16:20:47 | 時計修理

「何が悲しいかって!自分と同年代の人たちがじいさん、婆さんに見えることだ。」村上春樹氏の本を読んでいるとこんなことが書かれていました。

特におばかな政治家が私と同じ年齢だと思うと悲しくなる。ところでチェリストのヨー・ヨー・マも私と同じ昭和30年生まれで今年69歳になる。チェロを弾く姿も髪も薄くなり見た目がかなり老けたがそれでも演奏はすばらしく若い時の線の細い神経質な音から違って堂々とした深みが出てきた今のほうが好きだ。いい時間を過ごした人はうらやましいと思う。

「年貢の納めとき」現代では聞かない言葉になっています。いったい年貢の納め時とはいつのことでしょうか?時計屋としては気になる時間です。チェロの練習をやめるとき?時計の修理業をやめるときか?これはしつこく続けたい。ヨー・ヨー・マが引退した時に決めようと思う。

確定申告の季節がやってきましたね~。今年も2月15日からの受付いつもうお座の真っ只中に「年貢の納めとき」がやってくる?うお座の悲劇。それよりも「固定資産税」の納め時か?自動車税の納め時か?特に今年は自民党の裏金問題で「年貢の納めとき」がさらにいやな日になってしまいます。

夜久野町は漆の町。かつて漆が盛んな町だったそうです。京うるしもこの地のうるしが使われていたとか?今日は依頼品の出荷も終えて明日でも工芸館をたずねてみようと思う。しばしいい作品を観て「年貢の納めとき」を忘れてみようと思います。

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時計師の京都時間「奇跡の時間」

2024-01-30 13:12:44 | 時計修理

元ノラにゃんのコタロ、下京区の自宅でぬくぬく生活をおくる快適生活だそうです。時折私が使っていた布団にもぐりこんでしばらく来ないそうです。「とーちゃんの臭いだ!」休んでいた分の仕事が立てこんでいてしばらくコタロと別居生活です。

夕方になるとチェロの練習も始まりました。南島原では通りがかりの人から「うるさかぁ~!」怒鳴られてまともに練習できない期間があって、その間台風の湿気や熱波の影響で楽器も壊れた。そんな空白期間が長くかかりました。指は相変わらずスイートペインだ。

新年会で久しぶりに会った仲間内にその空白期間をぼやいていると「田舎の通りがかりの子供が君の演奏を聞いてチェロを始めたいと親に言って来たらどうする?必ずあるパターンだよ、長崎でチェロを扱っている店がない、修理も出来ない、まして美術館、コンサートホール、書店もない町から博多まで車の高速料金だけでも片道4000円強、島原半島から諫早駅まで到達するだけでも電車バスを乗り継いで2000円かかる、チェロの教室に通う場合にその音楽教室の月一万円を親が負うだけのゆとりがあるとは思えない。数ヶ月で挫折されるともっとがっかりする。怒鳴るのも理解できるね~!悲劇が起きる前に怒鳴っているオヤジが正しいのかもしれない」

50年前それぞれ長崎、熊本を脱出した仲間たち映画「祭りの準備」と同じような環境で京都の大学に合格して生活出来たいくつかの奇跡が起きたのは運が良かったと改めて思う。

お気に入りのYouyube女の一人旅「SUNCHANNEL」各地のお酒とビジネスホテルの紹介が楽しい番組です。秋田と岩手の県境にある玉川温泉も懐かしかった。今回は京都旅「三千院」「貴船神社」の映像を見た。なぜか貧乏学生の頃にこの観光地だけは押さえていました。観光地といい、音楽教室、茶道などの古典芸術が身近にある環境は嬉しい。大学進学で京都に運よく上洛できた仲間達で話が盛り上がった夜を思い出しました。長崎港沖の高島炭鉱育ちで石炭を咥えて生まれてきたような私が「三千院」などの門跡寺院に入れるのだからありがたいことです。

それにしてもコタローはいい拾い物をしたノラ猫なのだ。これも奇跡なのじゃ~。

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時計師の京都時間「お掃除の時間」

2024-01-29 12:24:01 | 時計修理

ところどころに雪が残っている夜久野町です。写真は一宮神社(いっきゅうじんじゃ)。屋根から滑り落ちる雪の轟音で眼が覚めました。

昨日は一宮神社の隣にある公民館の掃除に行ってきました。28日は地域の掃除の日でした。びっくり!その公民館の中に豪華な「十一面観音」が安置されていました。観音様を取り巻くように30体ほどの仏像が並んでいます。まるで三十三間堂を小さくしたような豪華さです。これは元お寺さんがあった敷地跡に公民館を建てたというので地元民になった私が見ることが出来ました。私の審美眼では国宝級の文化財のように見えます。この土地は平安時代からの夜久野町の隆盛ぶりを思わせます。福知山市の前は天田郡といって養蚕業が盛んな町、工房にも二階に広い蚕部屋が残っています。紫式部が使った十二単の絹織物もこの地方が産地だったのでしょうか?町内に「衣川」と言う苗字に人が多いが絹にちなんだ(きぬがわ)になります、「ころもがわ」さんといって失敗した。また「応仁の乱」名残の遺跡もあるそうで山の雪が解けるのを楽しみにしています。

古民家、京町家再生では地域の行事には必ず参加するのが移転の条件でしょう。上京区の「京町家」再生プロジェクトで西陣地区では町内会長までやった。今回は長崎・南島原市からお祭り2年ほど留守にしていたので7月の「祇園祭」と10月の夜久野町「額田の山車まつり」が楽しみになります。68歳の私なので田舎特有のプライバシイー侵害問題などは皆無、実にオープンな貧乏人なのだ。

ところで旧住所の南島原市は「島原の乱」後に一番大きな悲劇が起きたことは教科書に載らない。残念!「松平伊豆守」のキリスト者絶滅政策で女性子供含めた虐殺によりがら空きになった土地に九州諸般を中心に石高一石につき四家族を移住させる政策が取られました。それぞれ空白の土地を埋めるため強制的に移住政策が行われました。7万石の平戸藩は28家族、多いのが熊本の細川藩、薩摩藩などでしょう。その名残が今でも続いているようです。住んでいて違和感があるのが島原半島はバラバラで統一感がない、島原半島の花火大会などのイベントがそれぞれバラバラで開催されます。口之津、北有馬、有家、布津、深江など各町内別の日時に開催され、南島原市全体でまとめて盛大に開催されるイベント行事はない。

布津の花火大会に有家の住民が行くこともない。またそれぞれ競争のように運動公園を作るので島原半島の干拓地はグラウンドだらけで雨が降ると雨天施設がないのでどこにもいけない。

この悲劇そもそもの要因は有馬藩のバカ殿が経済優先目的でイエズス会を優先、キリシタン大名となり島原半島全体をキリスト教に統一、雲仙岳の温泉地まで含めて寺社仏閣を破壊した政策から「島原の乱」事件が始まりました。秀吉がキリスト教殉教者26名を四条堀川からわざわざキリシタン大名の雲仙まで連れて行って虐殺した示威行為は有名です。平戸市の松浦藩もキリシタン大名だったことから生月の「隠れキリシタン」になる。九州人はいきなり宗派を替えるような器用な民族ではない。そもそもの発端は経済優先、資金に眼がくらんだ大名たちでした。

現代の自民党安倍派の裏金事件と繋がっているように思える、金に眼がくらんだ政治家の地元選挙民があわれだ。「今まで集めた裏金全部を能登半島災害の義捐金に回しましょう!」そんな政治家だったらもっといい社会になっているでしょう。長い歴史をもつここ夜久野町に移住して驚くことは歴史の深さです。夜久野町の歴史書を見ながらやっと「明智光秀」までたどり着きました。ミミズが這った様な日本語を読めないので苦労しています。高校生時代に古文の時間を居眠りした祟りが今になっています。

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時計師の京都時間「昭和で止まった時間」

2024-01-27 11:08:41 | 時計修理

大雪で止まっていた山陰線もいつの間にか復活していました。雪が解けてくるとあの雪かきの大仕事はなんだったかと思う。自宅駐車場の除雪をすませて家の中へ入りそのままばたんと倒れてしまうほどのつらい作業です。今朝には雪が解けてしまうのでは無駄な作業だったか?がっかり、日差しで太陽の力を思い知らされました。

昭和時代から時間が止まった家を改装して時間を動かします。いつも止まった時計を動かしているのが私の仕事なので自分自身は昭和のまま。この昭和50年に改築された工房を何とか再生しようと頑張っているのが不思議。今回の雪かきのような無駄な努力でしょうか?時間が止まっているのでこれ以上古くならないのが古民家のいいところでしょう。

レコード・CDも200年前になくなったバッハなど大昔に生きた作曲家の作品、youtubeではニーナシモン、エタ・ジェームスなどオールド・ブルースばかりみんないつの間にか亡くなっています。かろうじて同じ歳のヨーヨー・マも今年69歳?立派な高齢者だ。お気に入りのJ-POP、直近ではスピッツだが彼らの結成30周年には驚きました。ボーカルの草野まさるさんは56歳だ。いつのまに時間をワープしたのか?浦島太郎現象に驚きます。

昭和時代に製造されたオメガ・スピードマスター、ブライトリング・オールドナビなどの名機達は今でも現役なので無理してソーラー電波時計、スマホ時計の時代に合わせる必要もない。昭和時代から変らないお仕事でした。ところが昨日の雪かきで盛岡時代と同じようにスコップで作業をしていると早々にくたばってしまった。盛岡、札幌に住んでいた20歳代から40年も経過していたことを忘れていたのがいのちの危険を感じたのには驚きました。時間が止まるのはいいけど心臓が止まるのは困る。

時間の逆襲!「森・家計・桜、祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」家計学園の学校法人認可取り消しを恐れる関係者、ドキドキしながら時効を待つ元の官僚も多いことでしょう。「おごれるもの久しからず」悪徳政治家の末路をここ数年で見ることが出来るか?「分断し、孤立化、殲滅せよ!」は毛沢東の言葉か?安倍派は解散、今太閤の末路は昭和時代から二世・三世の受け継いで時間が止まっている政治屋一家の凋落も見ものです。晴れたので工房改装の作業再開、昭和のまま、止まった時間を動かしましょうかね~。雪も解けたし贅沢三昧のコタロをお迎えに行く日は近いのだ。

 

 

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時計師の京都時間「思い込みの時間」

2024-01-26 10:30:47 | 時計修理

夜久野はまだ雪の中です。音のない静かな夜でした。

昨日、京アニ事件の青葉被告の死刑求刑判決が出ました。当時祇園祭が終わり日常が戻ってきた頃の事件でしたが犠牲者の皆さんへのやりきれない思いがある。あの日から祇園祭に行くことはない。

理不尽な想いはつのるばかりです。コンビニ強盗を犯したのに3年で出所できたのはなぜ?強盗の場合重罪なので普通5年以上の懲役と思い込んでいました。簡単に出てこれる恐怖がある。また出所後の北関東の司法機関のゆるさに犯人はやりたい放題。通常通り5年の懲役なら京アニ事件は起きなかったでしょう。保護観察体制がしっかりしていたら京都へくることもなかった。犯人の死刑判決は当然のこととして青葉被告を野放しにした司法関係者に対して何らかの注意喚起を下してほしかった。犯罪にゆるい司法国家なのだ。愚民の政治と同様に治安は悪化することから似たような模倣犯が現れそうで怖い。

今日から通常国会が始まります。自民党裏金問題が争点になるそうですがまったく政治家に期待は出来ない。それ以前に政治家を当選させた愚民の国が諸悪の原点。さらに裏金問題より悲劇なのが多額のパーティ券を日常的に購入した企業。献金という名目の賄賂で企業は見返りを求めるのだから献金側もそれに見合う相応の利益が出たことでしょう。残念ながらこのブログで嘆いてもネコのコタロのイカ耳よりも無力です。

せめて京都市長選挙で選挙権のない福知山市民の私のために投票所へ向かってほしいものです。天下り官僚を自民、立憲が後援する異常性がまかり通る選挙に毎回あきれる「船頭多くして船、丘へのぼる」政治から京都市の政治を市民へ取り戻してほしいものです。

三日連続で湯豆腐が続きました。そろそろ飽きたので今日は車を雪の中からほじくりだして午後から買い物に行く予定です。寒さの中でもチェロの練習は毎日続いていますが指先の痛みは日に日に厳しくなるばかりスイート・ペインの日々なのだ。コタロのあまがみが懐かしいよ~。

 

 

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