京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-03-31 10:02:28 | 日記

エテルナ・コンチキ。
自動巻きのローター開発に革新的な貢献をしたエテルナ社。
5ベアリングのロゴマークが私のお気に入りです。

「いかだ」と「帆」だけで5000キロ弱を漂流したコンチキ号。
名著「コンチキ号の探検」は懐かしい。
コンチキが工房にやってくる度に海が懐かしく思い出されます。

エテルナは現在輸入代理店がないので、部品の調達が出来ない。
オリジナルの逆ネジなども使用されているために修理が困難なモデルです。
なんとか復活させたい!と預かってしまいました。

3月も今日で終わり!いろいろありました。
戦争あり、地震津波、サリンさすがマルス!「戦いの神」の月だけにいろいろと物騒な事が起きる。
今年も「刃物男」など飛び出してきました。
私の誕生月でもあるのですが良いことが起きたためしがない。

今月の危ないオヤジ。NO,1は「高橋 進」氏(日本総合研究所理事長)に決定しました。安倍内閣「経済財政諮問会議」の一員。

彼は日本経済が元気がない理由として「労働者の流動性」がないことをあげている。
「労働者を自由に解雇」したいお仲間達だ。

日本社会の終身雇用制などの「正規社員の雇用優先体制が活力喪失の要因」と見ているトンチンカンの危ないオヤジさんだ。
こんな人が政府の側近である事が怖い。

要因その1。
老害社会である事でしょう。過去の成功体験に縛られて決断できないトップが目立つ。
目標の選択能力が限りなく落ちているのに会社にしがみつく努力はすごい。

彼らは人件費をカットすることしか思いつかないのでおばかな経済学者達の天国化が進むのです。

「NECとアップル」などの日本企業が負けた競争物語はビジネススクール格好の教材として残っています。
「革新」をヒステリーのように嫌うおばかな経営者が過去の栄光にしがみついている姿が醜くされけ出される。

日本の経営者はゴルフと料亭通いが得意だ。
「原発」施設の再稼動を進めて自社の電気料金を安くしてもらう事に必死だ。
これでは社会の本質が見えない。

2番
「天下り社会」が国内の生産性とモチベーションを叩き落している。

メーカーを訪問すると天下り役員が新聞を広げて一日ぼんやりとしている光景が目に付く。人懐こいので余計悲しい。
官民の渡りも目立つが、親会社から子会社への天下り「民民」もすごい!

一人の「退職金・賞与」引当金で利益の10%をさらっていく会社もあった。
彼がいなくなると次の役立たずがやってくる仕組みになっている。

また独立法人の施設などでは一番高給のはずの館長が常時、不在でした。

この組織は名前を貸すだけでお金儲けが出来る社会を作り上げてきたのです。
「シロアリ」の厄介者が退治できない限りヨーロッパとの生産性の格差は広がるばかりだ。
彼らの存在が日本社会を壊滅状態にしている事をジャーナリストが報道できない。

3番目。
教育界で「教育者」と「教員」を混同してきた不幸がある。
戦後2世、3世の教員族の弊害が目立つ事も要因でしょう。
「先生」と呼ばれる人の質と品格が衰退中です。

「勇気」をもって発言する事を避ける、嫌う傾向がある。
皆さん仲良くしましょうね~!などと「孤立」を嫌うのです。

「勇気が試されるいざ!と言う時が必ずやってくる。」
そのとき孤立を恐れず勇気を持って行動できる人を育てる事が教育の一つ。

ヨーロッパのレストランなどで悲劇に出合っているのにニヤニヤと笑ってごまかす日本人が多い。「もっと怒れ~!」

「このまま給料をもらって退職金を抱えて家族に囲まれて死んで行く事が幸せなのかね~!」
町に放り出される子供たちのことは卒業式直後に忘れる。

社会で孤立している昔、子供だった人たちを解雇して放り出す事を「労働者の流動性」と言うそうだ。教員達は無力で無抵抗、無関心だ。

怖い社会がやってきたと思います。
筏の「コンチキ号」のようにふわふわとさまよう人が増える。
日本社会はどこにたどり着くのでしょうかね~?













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時計師の京都時間。

2013-03-30 09:07:12 | 日記

京都は快晴のお花見日和になりました!
工房前のコインパーキングは高知、神戸など他府県からの車でいっぱい。

大学生の大移動もクライマックスを迎えているのでしょう。
4月に入ると京都に向かってくる電車の乗車率は常に満員。
夏が過ぎて同志社大学の前期試験が終わる頃にはガラガラの平常に戻るのでそれまでは辛抱です。

春になると上洛後、京都探索の学生が増える。
工房の周辺は学生アパートが多いせいか迷子の学生が毎年現れます。
「美味しくて安い食堂はありませんか?」「おしゃれなカフェを探しています!」
などなど道案内も大変!

大学別に特色がある。滞在年数もそれぞれ違うので取り扱いに気をつけたい。
工房付近に生息する4大学の学生を観察した。


「京都大学」の学生生活は「道端の焚き火」。
暖かくて気持ち良いがほとんど道端にいる。大学に行っていない。
ところが8年で焚き火も消えるのでシブシブ卒業、離れていく。

「同志社大学」はサウナ風呂。
熱いのでほぼ4年で飛び出してくる。
直後に社会の「冷たい水風呂」に飛び込む。「フトコロ」が暖かいので気持ちいい。
卒業後も仕送りがあるのが嬉しい!他の大学生からたかられる運命の4年間。

「立命館大学」はコタツ。気持ちよいのだが4年以上いるとバカになる。
(足が)臭い学生は「地方の国立大学に行け!」と嫌われる。
体育会系が多く、いつもトコトコ嵐電と競争してバカになる。

「京都産業大学」はホッカイロ。京都の最北端にキャンパスがあるので「ホッカイロ」の複数使用が常識だ。冬は寒く夏も暑い!

「授業」も出席が厳しいので卒業まで出席日数と悪天候との戦いが厳しい大学です。
スクールバスを待つ4年間で忍耐力が培われるのか、偉くなる人が増えた!

主食は「さばの煮込み定食」でなんとか4年間を生きています。
このような厳寒の学生時代を送ると今後のつらい人生をなんとか耐えられるのです。

各大学学生生活の4年間で「とんこつ」ならぬ「反骨スープ」の味を覚えます。
言語は京都弁でもない不思議な学生言葉を習得する。
途中でスピンアウトしてしまう学生が多いので「FISH」フランス、イタリア、スペイン。オランダの不況地区にも生息できる。京都学生弁が主要な日本語圏になる。

親の仕送りなしで生活を始める「苦学生」もちらほら元気に生き残っています。
不満は顔がふけているので大学生と思ってくれない。
4月はアルバイトが正社員に指導する逆転現象が起きるそうだ。

今日の写真はカルティエの「21」バンテ・アン。
21歳の人たちへの応援時計です。つらい4年間に耐えていきましょう!
頑張ってくださいね~!












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時計師の京都時間。

2013-03-29 09:20:15 | 日記

毎朝通っている道に「紫式部」のお墓がある。(堀川北大路下がる)
ここの桜が毎年楽しみになっていますがまだちらほら咲き。


桜と同じような、はかない時計。
電池交換(1000円)の依頼です。

ゴムのようなケースをびろーんと伸ばしてからモジュールを引っ張り出します。
これをプラスティック樹脂で包んでいる。側面をカッターで切り取り電池を交換。
その後。テープで切り取った後に貼り付けて防水・防塵処理をします。

コツは今にも切れそうなケースをびろーんと引っ張り出す勇気だ。

こんな勇気に時折、差し入れを頂く。
これは羊羹。お勧め!です。
ただ、この「生ようかん」売っているお店と値段がわからない。
もう一度食べたくなってもお店は見つからない。差し入れの不便なところです。

また、近所の「サーカスコーヒー」の豆を頂くことも多い。コーヒー好きな私だ。これはありがたい!
ただ、2ヶ月ほど、このお店に行っていないのでお店の前を通る時になんとなく申し訳ないような気持ちになります。

私たち時計師は「ペガサスの末裔」だ。
太陽に近づいては叩き落される運命の仕事です。

「だから、止めとけって言ったよね~!いい歳をして。」失敗するたびに笑われる。
派手に落ちてしまうから目立つのです。

高望みしては繰り返し叩き落される。この業界に大金持ちがいない。
困った事に変な事にこだわってしまう。

例)この地球に120億人用の食料が供給できる。現在70億人が住んでいるので50億人分の食料が余るはずだ。

ところが難民や途上国に食料が届かない。この「格差社会」は次第に広がっている。
穀物はともかくD7(7日以内)で生鮮食料品を流通できないか?
時計業界が「ロジスティック」分野に参入できないかと考える。

例2)日経新聞「京都の商工会議所」が中国向け小売業を促進するための援助を実施する。記事が掲載されました。
「水も空気も悪い中国に行くの?」と不安だ。派遣される労働弱者が不幸だ。
2016年に「大気環境基準施行」が実施されるそうだが、当事者たちは現実、無理だと思っている。民主党のマニフェストを思い出した。

「中国人に売りたかったら欧米に行け!」時計屋の常識だ。
中国富裕層は欧米で買い物をします。ちなみに「パテック・フィリップ」の上得意は中国人。
欧米に対抗できるブランドの構築は難しいが今後の戦略として必要でしょう。
「京都」ブランドをわざわざ中国むけにして質を落とす事はない。

同時に「中国人」の観光客を京都へ連れてきたいそうですが私は反対です。
道をいっぱいふさいでのろのろと歩く中国人。あたりかまわずつばを吐くは、食べながら歩くので紙ゴミは平気で捨てる。
こんな可愛そうな人たちか金を巻き上げてはいけません。

対等に会話が出来る「欧米の観光客」誘致にエネルギーを集中したい。

地面を這いずり回っているより途中で落ちてしまうリスクを選択する。
「ペガサス」のような時計業界の発想です。
「パテック・フィリップ」や「カルティエ」など輝いている太陽に少しでも接近して生涯を終えたい。

「いい歳をして!無駄使いはやめとき~!」
明日は「春の雷が鳴り始める頃」
早速、嫁さんの雷が落ちそうな月末を迎えます。











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時計師の京都時間。

2013-03-28 09:17:53 | 日記

明日30日暦では「雷乃発声」
春の雷が発生。雪おこしが始まる日。いよいよ春満開です!

上品なお菓子の差し入れを頂きました。
甘くない「金つば」口の中でとろける上品な味でした。ありがとうございます!
「パッケージデザイン」が面白いので写真に残しました。

まもなく4月1日。待ちにまった「エイプリールフール」です。
時計の仕事は嘘や、いい加減な発言は不可!

新入社員の頃から厳しく鍛えられる。
わずかな誤差でも大失敗につながる仕事です。

時計の修理が途中でお客様の予算が合わなくなり中止する事も起きる。
その際、バラバラにした部品を再度組み立てる空しい作業になります。

どうせ使えないのだからといい加減に組み立てていると雷が落ちる。
春の雷は新入社員が入る頃の年中行事だ。
ネジ1本でもゆるく締めていたならもう一度、初めからやり直しを強いられるのです。

「クジオ」さんとあだ名をつけられた。
5時が終業時刻のところ毎日のように9時までかかる日々が続くからだと思っていた。
それで「9時男」なのかというと違う。
「ナメクジ」のように遅いから「(なめ)くじ男」なのだそうです。

正確に一つ一つを手作業で覚える世界なので1年もたつと「嘘・いい加減」な性格から時計のような性格に変わっていきます。
唯一、人間に戻る、嘘が言える「4月1日」はイベントです。

「ロンドン塔の時計がデジタルに変わる。使われていた針が競売にかけられて日本人が購入した!」など時計ネタが多い。

「京都大学の時計台が深夜の12時に13回打つ。」
これは「上野千鶴子」の呪いなのだ!京都大学卒業なのに大学から拾ってもらえなかったうらみつらみが時計台を壊す!

「同志社大学の時計台」はいつも止まったままだが実は電波時計。「筒井康隆記念文学館」として彼がノーベル文学賞をもらうまで止まったままにしておくそうだ。
この時計は一日2回正確な時刻を表示、「寒梅館」からよく見えます!

「立命館大学衣笠校舎の時計台」実は動かしているのは衣笠山のおサルさん。
朝になると仲良く山へ帰る。
「文学部」「産業社会学部」がメインの校舎なので時間は重要ではない。

キャンパスではサルから人間へ進化の途中の学生が歩いている。進化論をリアルに見られる珍しい大学だ。
居心地が良いのでなかなか抜けられません!
私は5年間でやっと抜け出せました!普通8年間で山から放り出される。

「京都産業(神山)大学の時計台」ここの学生は入学試験が厳しい。
星の運行で時刻を読み取る能力が必要なのです。

4年間腕時計は不要。就職活動が始まる頃、神山から下りてきて時計修理工房で電池の入れ替えをする。

毎日の大学行きスクールバスを待つ姿勢、「小さく前へならえ!」の間隔を身体で覚える。
陰になった「日時計」でなかなかやってこないバスの延着時刻が自然と把握できるような変化を遂げる。
「京産大」の卒業生が時計業界に進む人が多いのがよく分かる。

4月1日がやってくるのが楽しみな時計師なのです。
その前に月末の支払いをなんとか頑張ってのり切りましょう!






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時計師の京都時間「お花見」

2013-03-27 14:29:08 | 日記

同志社女子大学の校門。御所の今出川門から撮影。
「相国寺」の境内はまだちらほら咲きでした。27日14時過ぎの光景です。



「今出川門」から御所に入ってみると桜が満開!
桜の下でスケッチブックといすを準備してのんびりと絵を描いている人がいました。
今日、明日お花見に行くなら御所北がお勧め!

あいにく雨がぽつぽつと降り始めましたのでお花見を楽しんでいた人はシートをあわててたたみ始めます。
2時すぎまでお天気がもったのでお花見を強行した人たちが正解でしたね!





梅と桃の花がちょうどいいくらいに咲き誇っていました!
「白雲神社」から南へ大きな桜を見ながら御所を抜ける。

御所の西側「蛤御門」付近、出水の小川周辺の「桜」はまだつぼみ。
週末くらいが見ごろになりそうです。


「木モクレン」の花もいっせいに咲いています。
花びらが散り始めるタイミングが妖艶な風景になるので目が放せません。

明日は仕事、工房の帰りにちょっと遠回りして帰ります。
今週の土日の週末が月末30,31日。
その関係なのか銀行が大混雑していました。

毎週お参りしている「晴明神社」も観光客で境内は若い人たちでいっぱい!
いつもより桜の花とカレンダーがいいめぐり合わせになった京都。
今週末が楽しみです!

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