京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間

2013-09-30 09:00:03 | 日記

中国製のキッチンタイマー。基板が錆びて2年でダウン!
皮膜をはがしてリレーをつなげて復活。なんともお粗末な時計です。

「PM2,5の噂を最近ほとんど聞かなくなった」
朝日新聞9月29日の「日曜に想う」冒頭のお粗末な記事です。

お彼岸を過ぎた頃、中国在住の中間達から「大気汚染に気をつけて!」のメールがガンガン届きました。
「秋になったね~!大気汚染の季節は身体が教えてくれる」
アレルギー持ちの私はこの季節は死活問題だ。
油断すると蕁麻疹と連続くしゃみで悲惨な結果になる。
また視力が落ちるので写真の「天真抜き工具」はいつもより気を使いながらの作業になります。

朝日新聞のようなタイムリーなおばか記事を書ける人ののんきさがうらやましい。
北京支局に大気汚染の状況を聞くだけで把握できるのに残念だ。1分で済むのに?

昨日の北京市内は大気汚染で高速道路が閉鎖されるなど大騒ぎでだったそうです。

最近「絆」の言葉に抵抗が出てきた。
なんとなくごまかされているような気分。

ボランティア活動など頑張っている人には申し訳ないがうそ臭い!
貧困層の人たちだけが少ないお金と時間を割いて頑張っているように見える。

「原発マフィア」の絆はお坊ちゃん首相を先頭にがっちりとしているぞ。
「ブラック企業の絆」「労働組合の絆」キーワードは「金」だ。
絆を利用して少しでも金を稼ぎたいのが真意かいな?

本当に「絆」が大切だと想うなら福島の避難者14万人にむけてやること。
企業・政治は派遣雇用を止めて正社員として安定した生活が送れるように動くでしょう。

「寄付金」だけでは解決しない。
遊び金の寄付で満足して、従業員を使い捨てる企業や団体のトップたちの事を日本語で「偽善者」という。

新聞社も「絆」の言葉が便利で効果的だ。年収1000万円以上の高給所得者達がのんびりと生きられる。
「安全・安心」の見せかけ幻想ファンタジー社会を記事に書いたらそれに満足して悲惨な現実が忘れられるのだ。
昨日の記事「P・M2,5」の噂を聞かなくなったのではなくて、「目をそむけてきた」結果、見えなくなったのでしょう。
日曜日の朝にこんなくだらない記事を読まされることが現実の日本の例だと想います。

目を覚ますと時計は止まっているし、時代はもっと取り戻せないほど遅れている。

「絆」を合言葉に原発施設は再稼動していくし、世界の絆で「TPP」は進む。
「絆」から落ちこぼれたら社会人失格の奈落に落ちるのでしがみついたいるだけだ。
いつの間にか絆が「助け合う言葉」から「縛り付ける言葉」に変わって来たのはいつ頃だったのでしょうか?

「セイコー」と「シチズン」は絆で結び合ってはいけない。「トヨタ」VS「ホンダ」も同じライバルだ!相手の喉首をめがけて噛み付くほど競い合う。
日本VSスイス、日本VSドイツなど企業は世界中で戦っていることも事実。
絆など簡単にほころびる。

昨年の中国「反日暴動」のこと。
「フォルクスワーゲン社」は店頭に「尖閣は日本の領土」と看板を上げた。
マーケティングを日本市場から中国市場に乗り換えたケースワーク企業例だ。

日本市場より中国市場を取った。その結果、フォルクスワーゲンやらゴルフは日本海に沈むはずでした。看板を出す時に同社の担当者はそれを覚悟したはずだ。

日本人同士の「絆」が大切!マスコミはこれを叩くぞ~!と期待した。
「日本で作った車を買え!」と国産メーカーの危機を助けるはずだ。
その後、メディアはドイツ車のCFで儲けたようだ。なんともゆるい「絆」で残念でした。

今日は月末。会計〆の日、ますますジリ貧の売上になってしまいました。
アベクロ不況で寄付金にだせる金額もだんだん少なくなってきましたよ~!寂しいね。
来月は頑張りましょう!










コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時計師の京都時間

2013-09-29 10:03:56 | 日記

シチズン・キャリバー7330
発売後40年近く経過したモデルです。今でも動いています。
「クオーツ時計は機械の設計上10年持たない!」と当時、悪口を言われていた。
ところが40年近くたった現在でもしっかりと動いています。

「責任とってや~!あやまってください」と過去に向かって文句をいいたい。

当時の職人たちの技術の高さが解る時計だ。ハンダ付けの箇所は全く錆びていない。ハンダの量は最低必要限度にそろえてあるのだ。「技術のシチズン」歴史がよく解るモデルです。
シチズンブランドの「エクシード」が生まれて今年で36年目。私は5年ほど勘違いをしていた。私も社会に出て36年目、エクシードと同じ時代を生きていたのです。
もうジジーじゃよ!

今の中国製なら数年で錆びてくる。
時計にとっては不幸な時代だ。
当時の時計工場はほとんど正社員でしたね。定時制高校に通いながら仕事を覚えていた人が多い。さぞ眠かったと思う。

現代はほとんどリストラの結果で非正規社員。
機械化が進んで人の手が必要なところは中国に回す。
時計業界の特徴だと思っていたら日本の製造業界は皆同じようなものらしい。

「ユニ黒」「綿味」など会社の名前がブラック企業やら綿をかみしめるような思いで時間をすごしている人が今この瞬間でもいるのが現実だ。

今朝の「朝日新聞」で5年で償却切れになる老人ホームの記事がトップ。
人間も賞味期限があったのか~!ビックリ。

住まいの京都の西陣地区、近所に同じような施設が出来たおかげで愛車が駐車場を追い出された。
今では真夜中に救急車が頻繁に出入りするたびにたたき起こされる。
一般のマンションと比較しても回転率はいいのだ。入居時の一時金で儲かる。

まして京都は学生の街。良質で安い労働力をいくらでも使い捨てできる。
正規社員でも年収は300万。10年働いても昇給は2万円クラスの報道は全国同じ待遇のようです。

また京都ブランドの魅力で他府県から入居希望者は抽選待ち。
入居後5年たったら病院送りで追い出される運命が待っている。

それでもこの年代のグループは「自民党」支持者が多い。これが不思議でしょうがない。

原発事故一つ取り上げても放射線の影響で癌の発病は高齢になってからだ。
子供たちは将来高額の治療費に苦しむのが見えてくる。
見たくない現実は見ない国民性。「一億総ざんげ」でまた責任の所在がうやむやになる時代がやってくる。

「使い捨て時代を考える会」工業化社会 警鐘40年
京都のNPOの活動が9月27日の京都新聞に掲載ました。
「行き過ぎた文明はいつか破綻する。」
家族を見捨てて都会で働き、いずれ働けなくなったらゴミ処理施設のようなホームで使い捨てされるよ!生き方を考え直しましょう!という事かと思う。

10月1日は衣替えだ。時計も衣替えに参加しましょう!
過ぎた時間を見送りながらしみじみと秋だ!今日から日本酒は熱燗に変わります。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時計師の京都時間

2013-09-28 09:21:49 | 日記

9月28日土曜日 
季節は冬の寒さに向かって虫たちが穴をふさぐ頃「ちっちゅう、こをはいす」
最近、私も耳の穴をふさぎたくなることが多い。

JR福知山線脱線事故では全員無罪。「福島第一」事故も無罪!
大事故をひき起こしても平気で生活できる司法判断にヨーロッパの仲間から馬鹿にされた。
「おばかな日本人!韓国の司法界もお粗末だがそれ以上にお金持ちだけ優遇される無政府状態のおろかな国だ」指摘が厳しい。

「日本の指導者がうつ病治療薬の抗鬱剤常用で興奮状態なのは誰でもわかるはずだ。
君だって指導者として部下をトレーニングしたいた頃、抗鬱剤の副作用が現れた社員を見てきたでしょう。
まして日本で活躍している精神科の医者はもっと正確な判断が出来るはず。
このままだと日本企業のトップの間で抗鬱剤が流行るのではないか!と思う」
欧米人は他国に対しての批判はきびしい。

今朝の日経新聞で新潟柏崎原発安全申請にこぎつけられた裏には首相が活躍したそうだ。なんとも悲しいニュースが続きます。
福島15万人の避難者は事故の原因もはっきりしないうちに見捨てられる。

正社員の給与年間468万、非正規社員168万という平均給与が発表されました。
福島15万の皆さんは168万円のつらい人生がこれから待っていることが解る。

京都の雇用対策では1年間の給与を支給。
最大50万円を雇用した企業へ渡すというヘナチョコ対策が発表された。

1年なんてあっという間に過ぎるので期間が過ぎるとまた失業者に戻るでしょう。
問題は京都が非正規労働者のワースト都市だという事だ。
京都では働きながらスキルアップなど望めないのでただ時計を眺めて時間が過ぎていくのを待つだけの人が多い。
優先順位のトップに「非正規労働者」を「正規社員」に戻す対策を考えてほしい。

京都で「ノーカー・デイ」の動きがありました。
当日は静かに仕事が出来ると思ったのですが残念!
朝からコンビニトラックが暴走。自販機用の缶コーヒーを山積みしたトラックも爆走!民間のごみトラックも常連でうるさいし、危ない。

日・祝日は広い堀川通りの府道がマイカーで渋滞する結果、生活道路の大宮通りをトラックが抜け道として利用するのだ。
アクセルをいっぱい踏み込んで暴走する。
運転手の皆さん抗鬱剤を飲んでいるようで気持ち悪い祝日だ。

表があれば裏もある。両面ともすばらしいエルメスでも見ながら気を落ち着けて土曜日を迎えました。
今日も一日、ボンボン時計は「びんぼ~、びんぼ~」と鳴っています。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時計師の京都時間

2013-09-27 09:26:11 | 日記

「P・ラニエ」のパリ限定モデルがやってきた。
電池交換の依頼でした。
裏ブタを開けてみると電池交換シールがべったりと貼り付けられていました。
このシールが文字盤を押し上げていたのか白蝶貝の文字盤が割れていました。

アマチュア技術者が起こした事故。シールを重ねて貼ると機械を壊す。
このナーバスな時計のことを知らないのでしょう。
「裏ブタシールを重ねて貼ってはいけない!」
「裏ブタとリューズ切込み位置を正確にあわせて閉めないと巻真を折る。」

「フランス物は気をつけること!」
修理の仕事に回されると世界の時計を扱う前に1年ほど受付だけ。
時計には触れない期間があるのです。
その間に数千というメーカーの名前と特徴を覚えていきます。

セイコーに勤めていると当然セイコーの時計だけの知識しかない。
修理部門では全世界の時計がやってくるのです。
指をくわえて見送るだけの肩身の狭い無駄メシタイムだ。
ただしその期間をしっかり勉強しないと写真のような悲惨な事故が起きる。

割れた文字盤を集めてガラス用の特殊な接着剤で貼り付ける。
「き○○ま」君が縮む!私も男じゃよ、逃げないで立ち向かいます。

この仕事を何年やっていても文字盤の修復作業は緊張します。
失敗を繰り返してきただけに歳を重ねるほど緊張感が増してくる。
特にフランスモノは芸術品。こちらもその気分になって進めるのです。
一気に30分ほどで仕上げました。

文字盤割れの要因はお客様が不注意で落としたかもしれない。ただ、裏ブタに2重のシールを貼っていたらそれだけでお店の責任になりますので余計なものは貼らないようにしましょう!

ちなみに私の工房ではペン書きです。
ただ、百貨店は「高島屋」など名前がわかるシールを貼る。いままで二重に貼られた事を見ていないので充分なトレーニングをしているようです。
電池交換といえども専門店、百貨店は安心なのだ。


「京都文化祭典」が開催されています。
気になるのが東山周辺の観光地がメインのようで西陣地区は無視。
西陣や洛北が活動拠点の私はちょっと不満です。

このイベントの編集者は「京都検定」には不合格やね~!
観光地だけをサーっと取材して回ったのでしょう。残念です。

ちなみに10月19,20日「西陣町・文化祭」が開催されます。
区内の京町屋や上京区の区役所などを使ってスタンプラリーや講演会が繰り広げられます。

ゆっくりと急がないでいいものを見極める力が必要な時代だと思います。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時計師の京都時間

2013-09-26 09:08:38 | 日記

今日は「彼岸の明け」だんだん涼しくなります。
連日の30度越えにはうんざりです。

昨日25日「北野天満宮」の市に行ってきました。
この不況のせいか、暑さのせいか市に訪れる人が少なくなっているようです。
出店するテナントの空き地もちらほらと見つかりちょっと寂しい感じです。
ひときわ目立つのが外人客。
英語はもとよりフランス語、ドイツ語さまざまな言葉が飛んでいたのにはビックリ。
目的はキモノ!本気で選ぶ目つきが真剣です。


「世界報道写真展」へ向かう!
「国際平和ミュージアム」へは北野神社から自転車で5分程度でたどり着きました。
会場に大学生が5~60人いる。異様にひっそりと静かなのが気持ち悪い。
受付で500円を払い写真のパンフレットをもらって中に入る。

大学生たちが静かな理由がすぐに解ります。
悲惨な「世界の今」をこれでもか!と次々と見せつけられます。
がっくりと来る無力感。
私も立命館大学のヘナチョコOBです。
「平和」と「民主主義」の理念を通して「普遍的な価値」の基準を創造しようとしてきた。ちょっと難しい!
そんな思いは簡単に壊れた。「報道写真」を見るとあっさりと力をなくします。

安くて性能のいい車を作ったら、その車が学童通学の列に突っ込む。
精巧な時計を造ったらミサイル部品に使われる。日本製のクオーツ基板で正確に着弾可能だ。

「日本製の時計とオートバイのおかげで街に犯罪が増えた!」
東南アジアからの留学生に指摘された事を思い出す。

平和だった街にオートバイが入ってきて遠くまで働きにいけるようになった。また、時間通り毎日通勤するために時計が必要になる。
家族の為に近くに仕事を探すが見つからないので遠くの工場まで通わないと人並みの生活を送れない。
生きるためにオートバイと時計が必要になる。
当然、買えないのでみんなで盗む事にした。その結果、犯罪が増えた。

現代社会は功・罪コインの裏表。
私は華やかな「表面」ばかり見慣れてしまっていたことがわかりました。

この「世界報道写真展」は「はだしのゲン」と同じくらいにショックを受けました。
10月13日まで開催。
10月15日~31日は琵琶湖キャンパスに移動して開催されます。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする