京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の風化時間」

2021-07-31 07:57:20 | 時計修理

7月31日土曜日。

島原在住一ヶ月を記念して「がまだすドーム」へ行く。駐車場には福岡、滋賀など県外ナンバーが並んでいました。コロナ禍、県をまたいでの外出自粛の呼びかけはうまく行っていないようです。

1990年11月から5年間に及ぶ雲仙普賢岳の噴火。この歴史を風化させないことが目的の施設のようです。入場料一般1050円。おすすめは係りの人たちの真摯な対応です。災害モニュメントという暗いテーマだけにガラ~んとした風景を予測、北海道・昭和新山のカビが生えたような記念館クラスか?ところが係りの人たちが優秀でした。噴火から30年以上経過しているのに風化を感じさせないのもこの人たちの努力の成果なのか?一人旅のオヤジが迷子になって飽きることがないよう新設に誘導してくれます。九州人の接客レベルの高さがわかる施設でした。入場料1050円は高くない。

桃太郎のようなオブジェ。パカ~ンと割れて桃太郎が出てきそう。普賢岳の噴火をこのオブジェからは創造できないがとにかく快晴の空、桃太郎伝説でもいいではないか!近くにサッカーボールと坂本竜馬の大きなオブジェもあるがこちらも広大な風景によく似合っていました。

途中、道の駅「みずなし本陣ふかえ」でランチ。島原へ来て初めての「ちゃんぽん」を食べる。経営危機とネットで出ていたので寄ってみた。ファサードから伊勢の「おかげ横丁」の施設を連想していたのであまりに小さくてがっかり。観光ガイドから漂ってくるトイレの匂いが気になる。不振要因はキーテナント不在、1軒だけ開いている飲食店の女性がしっかりしていたのが救いか?一同おかげ横丁を視察に行ってもらいたいね~。

伊勢の名物赤福の代わりに長崎にはカステラとお茶があるではないか?また長崎の皆さん顔が濃いので南蛮人風の人がうろついていてもいい。そんな災害にこだわらない復興パフォーマンスがみたかった。こちらは災害からすっかり風化中、さらにコロナで風化時間が進んでいるようです。

ところで8月に入ると一度京都へ帰る予定でしたがこのコロナ騒ぎが心配、再び島原へ戻って2週間の自主隔離生活はつらい。連日のカップめん、レトルトパックには前回うんざりしました。「五山の送り火」今年も縮小という。居酒屋もアルコールを出さないようだ。「帰っても行くところがなかね~。」

島原半島、この暑さで行くところ行くところでビールがほしくなる。移動手段がクルマでは拷問です。雲仙の地獄名物に「アルコール地獄!」を追加したい。ジョッキで一気に生ビールを飲まなかった軌跡の2021年の夏になりましたね~。

コロナ疎開で健康的な島原リゾートを楽しんでいます。抜けるような青空と海を眺めて居酒屋「神馬」の生ビールを想う日々なのです。

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時計師の京都時間「京の酸っぱい時間」

2021-07-30 07:43:01 | 時計修理

7月30日金曜日。今日は梅干の日。昨日はスズメバチの巣との戦い。無事に生きているので私の勝利!

軒先に20センチほど成長したスズメバチの巣を見つけた。偶然先日軒下の写真を撮っていたがこの時点で巣はない。成長が早いのに驚きます。作戦は前日に網戸を新調したのが幸運でした。棒でつついて壊した瞬間に網戸をぴたっと閉め、それを何度か繰り返す。20匹ほどのスズメバチが一斉に飛んでいる寸簡に網戸を閉める、同時にすかさず網戸越しにスプレーで撃退。これを繰り返して30分で蜂の巣を壊しました。途中閉め遅れて2匹が室内に入ってきたが先日購入した「ハエたたき」で撃退できた。このハエたたきは普通のハエにはあっさり逃げられるがハチには有効、窓にとまった所を一発で叩き潰せました。快感!スズメバチ対策はyoutubeなどでは何度か見かけましたが初めての恐怖体験でした。

南島原市に移転して1月経ちました。スズメバチなど虫の多さにうんざりしていますが都会でのコロナウイルスの急速な感染増に「対岸の火事、高みの見物」が出来る田舎暮らしは気分がよい。

今日は梅干の日。最近梅干も高価な食材になっています。和歌山の高級梅干は一個100円。貧乏時計師にとって毎日の常食とは行かない。北野白梅町・天神さんの梅なら多少高価でもいただくのにね~?不思議は金銭感覚なのだ。

今日もクロネコヤマトへ届けにいく予定です。南島原~京都間の送料が990円。京都事務所~南島原間880円と田舎から都会への送料が高いのはなぜ?それに京都では工房まで集荷に来てくれるがこちらは国道沿いの営業所までクルマで持っていく。

先日運転手に「事務所で宛名を書くのが面倒なので送り状届けてください」と依頼して3日過ぎても送り状はこない。京都では運転手さんがトラックへ一度戻ってすぐにもらえた送り状、同じ会社でもこんなにサービスが変わるのも移転リスクに入るでしょう。

最近こんな風に酸っぱい時間が多い。8月に一度京都に戻る予定でしたがこのコロナ禍の中あえて暴風雨の中へ飛び込んでいくのもね~?コロナ疎開は成功したがスズメバチのような問題が次々におきるのも移転の成否は微妙です。

京都から工房へ時計の電池交換依頼の場合、有料修理が5本以上の場合返送費が無料です。箱も送られてきたものを使いますので箱代も無料。ご利用くだされ~。そんなことで度々外出することが増えました。連絡は夕方お願いいたします。

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時計師の京都時間「都落ちの時」

2021-07-29 08:09:26 | 時計修理

7月29日木曜日。アマチュア無線の日。

京都を離れてちょうど一月たちました。都落ち気分にはまだ実感がわかない。昨日は二度目のお墓掃除。一回目に切った雑草をきれいに取り除く作業がしんどい。この猛暑の中一時間が限界でした。

へろへろになって最近整備された口之津の港で一休み。民族資料館も併設されている施設なので冷房が効いていてありがたい休憩所でした。

京都ー南島原間の引越し料金「引越しのサカイ」で27万円かかる、別の会社の見積が37万円と大幅に安い。バイクを運ぶとさらに8万円アップ。880キロの距離を実感した。「引越しのサカイ」20年前荒っぽいのが有名で契約注意!と会社勤めのころ総務からの注意事項にあった。今回は無事で丁寧の想定外、何もこわれていない!ちょっとびっくりした。

田舎の生活でクルマは生活上必需品です。コロナワクチンの接種も皆さんクルマ。そこで購入した10年落ちダイハツ・タントが28万円と引越し料金とほぼ同じ、安いか高いか?比べるものがない。京都ではクルマは贅沢品というか冷蔵庫、洗濯機より不要品、粗大ゴミの仲間なのでこんなものに出費はつらい。

その代わり皆さん腕時計はつけていない。スーパーなどで皆さんすっぴんの左腕を見ると電車、バスを利用しない地域では当たり前だが時計への出費がないのが寂しい。

悲しいのが毎日の生活で驚くほど虫が多いこと!そこで必須の網戸。アミ、ゴムなど補修費6000円、予測できなかったのが殺虫剤でした。京都では見ることがないハエ、ハチにはうんざり、キンチョーの殺虫剤で瞬殺出来ない強靭なハエです、ほぼ一月で1万円と想定外の出費になった。都会の人はイーオンの防虫コーナーの面取りの長さに驚いてくれろ~!

またスマホはいったん外に出るとほとんど圏外、WIFIとは無縁の世界で通信費が高騰した。想定外だったのが外食の出費がない。名古屋やジュネーブといった外食しない都市と同じ。名古屋は名鉄の最終便が早いので夜8時過ぎには早々に帰宅。名古屋人は自然と心の中にカラータイマーを持つようになります、乗り遅れるとサウナとまりだ。ジュネーブの場合、レストランが異常に高い、まずい、愛想悪いの三拍子!レストランにいる観光客を眺めては「もののあわれ・諸行無常」かわいそうにね~と通り過ぎる。

こちら南島原は居酒屋から自宅まで遠い。途中で遭難するぞ~!上り坂でほぼアルコールが抜けて行き倒れになる状態なので自然と飲食店には疎遠になります。「京都ハナビ」綾小路高倉から自宅まで徒歩10分の下京区が懐かしい。そりゃ~ちゃんぽん、餃子にビールでしょ~。ということで車は使えない、外食の出費はゼロ!

そのほか草刈り機1万、クワ1000円、スコップ3000円と農機具をそろえる。農機具が安い!掃除機も早々にダウンしたので買い換えた。

ラジコ・プレミアム加入も想定外でした。こちらのFM放送はNHK熊本とFM熊本のみ。なぜか長崎県なのに熊本の局しか入らないのだ。九州のリスナーから関西のFM局へリクエストがいっぱい届くわけがわかった。

要するに食費が安い田舎暮らしといってもクルマ、家屋の消耗品など設備費が加算されるので総合的な物価が安いわけではない。近くのコンビにまで徒歩30分往復1時間。この一月で足腰が強くなったことは解る。水割り用の氷を買うな!あっという間に溶けるぞ~!

耳にも悪い、毎日夕方「6時になりました、子供たちは家に帰りましょう!」と静かな町に拡声器が鳴りひびく。地下鉄で10時過ぎまで塾帰りの子供たちを見かける京都。同じ日本だと思えない。

京都でこんな光景を見ると塾に通わなくても立命館クラスには入れるよ~、私は学習塾ひとつもない平戸沖の離島育ちなのだ。今日は島原半島一月目のお祝い、一休みして海を見に行こう!と思います。

 

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時計師の京都時間「時のオブジェ」

2021-07-28 07:40:50 | 時計修理

7月28日水曜日。

写真は京都から島原半島までついてきた時計たちの集合写真。みんな言い顔をしています。もう一枚は欄間の見事な一枚、掃除の時にはそ~っと取り扱います。

昨日は4枚のアルミサッシ網戸の張替えをやる。二枚残ってしまった!学生時代にやっていた油絵キャンバスの貼りキャンでしょうと高をくくっていたところがありました。ところがこれが難しい!なんと4時間もかかって時間切れ。一枚一時間、網戸を外すところから作業は難航してたびたびストップ。樹脂が経年疲労で硬質化もあって現代の材料の弱さにうんざりしながらの作業でした。またひも状のゴムでネットを固定するのだがこれにはコツがいる。最後は時計修理工具を総動員、意外と磨きヘラを使うと簡単に押し込めた。

時計の材質では場合カシオG-SHOCKが加水分解(水解)で樹脂部分がベトベトになって最後は割れる現象があります。電池交換の場合あらかじめこの現象を説明しないと弁償問題になってしまいます。作業中ベルトを外したとたんベゼルが割れる。指にベトベトが着くし作業台はくずだらけになってしまう。おまけにお客さんからは怒られるしいいことなし。

将来、この明り取りも解体されることでしょう。時計たちと欄間も最後は壊される。京都の京町家も風前の灯か?何とかならんかね~と思う。短い3年のコロナ疎開の間、時折「見事な造作だね~!」と褒め称えてやろうと思う。

 

 

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時計師の京都時間「京の虫の息」

2021-07-27 07:55:13 | 時計修理

7月27日火曜日。今日は空海のお誕生日の説がある日。ここ南島原市でも彼の足跡が見つかります。ゆかりの口之津、お墓参りの折にはふもとで払うお香代100円は欠かせません。この100円は昔からそのまま、卵の値段と変わらない物価優等生は宗教も並びます。100円ではコロナ禍で宗教界の施設維持、管理が難しくなっているのが眼に見えるようです。

そろそろ8月、東北盛岡ではさんさ踊りの太鼓が鳴るころ秋の虫の音が聞こえる。時計業界も虫の息が続いてます。島原半島入り後、数十年ぶりに見た虫との再会もあり、なぜか感動!「虫の息の時計師」虫と一緒に息をしているのが悲しい。雲仙岳のふもとは虫たちのパラダイスでもある。

先日のお墓参りは県外からの自粛で二年ぶり、墓石が見えないほどの猛烈な竹やぶになっていました。事前に予想してネットで買った1万円程度の充電式草刈機でも充分役に立ちました。ただし連続使用時間は20分が限界なので横着でしつこい草からやっつけるのがコツだと後から気がつく。「成仏してね~!」と刈り上げていく。弘法大師の真言密教の世界は奥深いものだ。夏は東寺によく通いました。ここのスポットだけは夏でも涼しい。南門の亀さんたちに挨拶して通ります。

時計の修理はその逆、簡単なものから仕上げていきます。最後のボスキャラに向かって心の準備をして気分を盛り上げていく!移転前、移転後では明らかに移転後のほうが心のゆとりがもてます。ショパールのボスキャラに向かって作業中、来店客が来ることも多く、そばが茹で上がったとたんの来店客には運の悪さを呪いました。

そんなときの真言密教!この宗教の教えの特徴は生きいているときに成仏できるという。天才でないと無理かな~と思いながらニコヤカにほほへみ固まりになったそばを食べる。最近そばも食べられないほど忙しい。今日は網戸の修理にはいります。昨日は建具の修理に5時間かかった。トホホ~。

熱中症に気をつけてお過ごしくだされ~。

京都から電池交換の依頼が少しずつ増えてきました。ありがたいことです。まあ~京都のお客さん以外は皆無なのも納得できるかね~。

時計の電池交換の料金が5500円以上の場合返送料が無料になっています。また3万円以上の場合、送料、振り込み手数料が無料です。京都のお客さんは気軽にお電話で連絡していただくのもありがたい。やはり介護施設からの依頼が多いのには驚きます。薬の飲む時間を腕時計で測っているのでしょうね~。老人ホームには腕時計が必要なのだ。この業界の修理作業には緊張します。ほとんどがいつ止まってもいい虫の息の時計たちなのだ。

そろそろ洗濯も終わったようで掃除に入りましょうね~。成仏しましょ!

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