㋆31日㈫赤口。愛宕神社では千日参りの日。
私は今夜からゼロ泊三日の長崎の旅。
お墓掃除ツアー。長崎は坂の街、日帰りで夏の山登りを楽んできます。
長崎は太平洋戦争末期の原爆投下によって犠牲になった人が多い街だということは皆さんご理解いただいています。
また九州、東北から多くの徴兵された一家の担い手もこの戦争で亡くなった。
つまり私の親族はほとんどいないのが特徴です。
島原半島を一周してお墓やお寺を回って長崎入り、この費用だけで5000円と驚く高価なバスの旅。過疎化が進んでいます。
長い坂道を登れるのが私一人になってしまったので盆、暮れお彼岸の年4回分の諸費用を準備しておく。
島原半島は特に高齢化比率も国内トップクラスなので63歳の私は若手?なので頼りにされています。
特にお盆前のお墓掃除は気合が入る。
原爆投下日8月9日の祥月命日の前にお墓を掃除しておかないと一家が恥をかくという慣習がある。
「私の~お墓の前でぇ~泣かないでください♪」
この歌、お墓の中にわたしはいませんよ~!というのは長崎では通用しません。
長崎のお盆は特殊だ。
お墓でお盆に帰って来る先祖の霊と一緒にご飯を食べる。大人はビール、子供たちは花火やおもちゃで一日過ごします。
また亡くなった友人のお墓に仲間たちと行って過ごす。
「私は~お墓にいませんよ~♪」なんて歌っているとぼこぼこにされるぞ~!
精霊流しの日は舟のあとを必死に走ってついていく。
さだまさしさんの「精霊流し」は長崎人なら誰でも一つや二つ思い出がある。大波止で船を見送った後の疲労感と悲しさ、寂しさは記憶に残ります。
そんな訳でお墓で子供たちが遊ぶため、怪我をしないように念には念を入れて掃除をするのが当たり前。
とにかく子供時代はお盆は楽しみでした。麓では屋台も出ます。
私は「福山さんとミニーマウス」から生まれたような長崎顔。色が黒く耳、鼻、目などパーツが不必要に大きいのでほっそり顔の京都では目立ちます。
歩いていると何かと目立つのか声を掛けられる。
だからと言って街中を歩いていても捕まることはない。
写真はお勧めトレバー・ノア。「生まれてきたことが犯罪!?」
彼の父親がドイツ系スイス人白人、母親は黒人で彼はハーフ。一目でハーフとわかるほど白い肌。
問題なのが彼が生まれたところがアパルトヘイト中の南アフリカだった。
白人と黒人の結婚どころかセックスは禁止の法律があったのでハーフのトレバー君は法律違反の証明なのだ。
暗い子供時代を明るくボジティブに描いているので母親が銃で殺されるまで最後まで一気に読める。
日本への難民問題の受け入れ賛成派も反対派もこれを読んでほしい。
可愛い子猫は魔女の使いだから縁起が悪いと無残に殺されてもこの国では当たり前。人も簡単に殺される。
今ではトレバー・ノア君がアメリカで活躍しているのだが難しい文化の違いを思い知らされます。
明日は京都時間から長崎時間に転換しないといけない。文化への対応時間です。
1時間2本のバスの運行時間帯を上手に待つスキルが必要です。
毎回のように母親が入居しているグループホームの帰りのバス停では涙がポロポロでてしまう。
タイミングが悪いと30分ほど泣いてしまうことになる。63歳オヤジの涙でこれでは見た目に困る。
長崎駅南口からバスの乗った時も稲佐山を見ながら涙があふれてきます。
なんとなく悔しくてしゃくりあげるときもある。
私より早く天国へ行った友達のために出会うまで少でも美しいものをこの目で見ていたい。また楽しいお話を伝えたい。
それでも理不尽に死んでいった同級生の無念さを想うと涙が出てくる。
写真はCartierのコピー。時計の中で一番醜いコピー品を嫌う理由もご理解くださいね~。
何気なく人を傷つけることもある。私の目線に入れないでください。
それでは行ってきま~す。