京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の雨時間」

2019-06-08 09:25:50 | 時計修理

6月8日仏滅の土曜日。
仏滅の翌日は大安なので明日北山周辺は結婚式の集中日。
今日は土曜日なので鉾町では祇園ばやしの練習日。なんとなくうきうきしてきます。
今朝、散歩中のコーギー犬と仲良しになった。至福のひと時。
きれいに夏向きのトリミングしてもらってさっぱり気持ちのいいワンコです。

時計のお仕事はペット不可。飼いたいけど我慢です。
修理失敗の場合その要因をかわいいペットのせいにしたくない。

以前チェロの練習中近所の猫ちゃんが部屋に入ってきてエンドピンに絡みついて遊んでくれていました。弓が左右に動くのが楽しいらしい。
猫はバイオリンの音は嫌いらしいがチェロはお気に入りなのだ。
遊んでいると弓の毛をむしり取られた。弓の毛替え6000円のロス。
また、西陣の京町家では二階の屋根から坪庭へ子猫が落ちてきたこともある。無事に母猫に戻すまでの救出作戦が大変でした。

今日は土曜日、お散歩中の皆さんを横目に見ながら工房へ向かう。
ワンちゃんに触れたので工房に到着後すぐに手をしっかり洗浄して作業机に向かいました。

来週の月曜日は「時の記念日」です。大津の近江神宮に全国の時計関係者があつまって参拝する日。
長年かけて習得した技術が一瞬で無駄になる業界です。
参拝者は何を感謝するのか?複雑な思いなのだ。
今や主流はソーラー電波の時代。電波を受信することで安価なクオーツシステムでも正確な時間が得られます。
価格1万円でも100万円でも精度は同じです。かえって安いほうが正確だともいう。

実用時計が使い捨てアイテムになってしまい修理はできない。工房の売り上げもここ2年は5%ほど急減。
元々時計修理部門は季節指数や景気動向に左右されない一定の売り上げになるものですがやはり時代の変化の影響なのだ。
とっとと市場から消える部門だ。
写真のような高級時計はメーカー修理だけの選択肢、町場の時計師は消えていく急な時間の流れになります。
私はしつこい性格で「恨みは水に流す、恩は石に刻む」
先達のみなさんへの恩返しに最後まで頑張りますね~。

四条烏丸ココン烏丸の京都シネマの会員登録が今月いっぱいで締め切りになるそうだ。
下京区に引越しした際は歩いて映画館へ行けるのが楽しみで入会していましたしたが今回は見送り。
引っ越してきていきなり会社更生法申請中だという。結果、何とか生き残って虫の息がっかり会館だ。
上演スケジュールを見ても韓国、中国など東アジア、中東の作品が主流、一目で配給費用は安いものばかり。
「従軍慰安婦」問題を90分見せられるのか?ちょっとうんざりです。

これでは時間がもったいない。
6月上映の目玉も「パピヨン」。約50年程前に父親と観に行った映画(スティーブ・マックイーン主演)では困ったものです。
地域活性化のためにはとっとと力のある会社に替わって面白い作品を集める映画館になってほしい。
「会社更生法」で再生してしまった悪例になったようです。
四条烏丸界隈の産業会館跡地の施設もパッとしないテナントばかりでがっかりしたところ。
映画館までそろってボンクラではがっかりでした。

昨日は「ニーナ・シモン」を一日聴いていました。
1933年生まれの86歳。「え~!そんな歳なの?」とびっくりしたが自分の歳も忘れていました。
小椋佳、ニーナ・シモン、武満徹と同じ時間、時代を生きてきたのだね~。
三条河原町近くにあったZABO、広小路にはシアン・クレールの時間が戻りました。
雨の日には彼女の声が聴きたくなります。

明日は日曜日。営業時間は10時から6時半まで受付7時閉店の予定です。










コメント
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