リリオーの日記

気が付いたことを書きます。

勝負服

2009-11-10 22:35:15 | Weblog

「この着物は妻が子供の事で出かけるときやお呼ばれの時に着ていった一番お気に入りの着物、勝負着物だったから最後に着せてやった」
綺麗な紫地の着物を着られた奥様は今にも起きてきて「ええ、着物やろう、好きなの」と言われそうな感じだった。そしてリリオーは思い出した。姉が亡くなったときの事を。
「何か着せる着物持ってこられますか?」「写真はいかがされますか」と業者の係は聞いた。息子は「うーん」と考えている。
「ある、あるよ持ってくる」リリオーは即座に言い、家に帰り持って行った。
写真は日舞名取り襲名披露時、舞台でビシッと決めている綺麗な写真。着物は披露時にお客様を送り迎えしていたときに着ていて一番気に入っていた物。ヘヤーは抗ガン剤で抜け丸坊主になったので買ったカツラ。3点揃えて持って行った。
「まあ、お姉さんは癌なのに髪の毛抜けてなかったんやね」と言ってくれる人もいて安心した。
又、姉がいないと何も出来ないリリオーだったの
で何時も「姉ちゃん、姉ちゃん」と後ろをついて回っていたから、姉が好きな物は解っていたのだ。カツラをかぶり好きな着物を着て・・・そして最後に好きな人の写真をそっと胸に入れてやった・・・・
今日、お通夜式に行って勝負着物を着せたと聞いて姉のことを思い出した。じゃ、自分の時はどうする?写真はあると何度か書いたことがある。店最後の時に写した写真。今も壁に飾っているがエエ顔をしていると自負している。勝負着物?ほとんどみんな捨てたので無いなあ?まあ、リリオーは葬儀はいらないと言っているから考えることないか。でも、自分がこの世の中からいなくなることを考える年齢になったんだあ。オットドッコイ、リリオーは100才まで生きるのであった。みんなも元気でいろよ。