<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

喋らないと決めていたのに喋ってる。

2024年03月14日 20時18分47秒 | Weblog

喋らないと決めていたのに喋ってる猫が片足膝に乗せたら

薬王華蔵

人には喋らない。喋れない。あの人のためにも喋れない。喋ったら最後わたしは罪の子になって秘密裁判に掛けられてしまう。隠し事をするしかない。朝起きてきてそう決めたら、楽になった。それがいけなかった。午後3時、お縁側に出たら、猫が寄って来て、わたしの膝に、信頼を込めたあったかい片足を乗せて来た。そこで決意のダムはもろくも決壊した。涙が溢れて来た。

短歌は映写機。575で回りだし、77で止まる。その間に風景が見えただろうか、風景の裏手にドラマが聞こえただろうか。

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ひとりになっただけのこと。NHK俳句入選作品を読む。

2024年03月14日 19時35分04秒 | Weblog

寒夜の扉(と)ひとりになっただけのこと

神奈川県寒川町 石原美枝子さん

NHK俳句3月号 入選句 高野ムツオ選 一席

凍てつく夜遅く帰宅。玄関の扉を開ける。靴を脱ぐ。真っ暗な室内に入る。灯りをつける。ショルダーバッグを肩から下ろす。コートを脱ぐ。涙が頰を伝って流れて来る。耐える。

理解されたいと思って、思い切って彼氏の胸にもたれてみたけど、ふふん、そうは問屋が卸さなかった。冷たかった。突き返されてしまった。抱擁されなかった。悲しかった。

「元の一人になっただけじゃないか」と思って己を慰めてみるが、涙が止まらないのだ。寒い。悲しい。寒い。悲しい。やるせない。

これはわたしの想像したドラマ。そうじゃないかもしれない。別れたのは恋人ではなくて、肉身だったかもしれない。父親だったかも知れない、母親だったかも知れない。お葬式の帰りだったかもしれない。

575の俳句はドラマにあふれている。切り取ったドラマで、読み手のこころが動く。

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老いたわたしの機能不全

2024年03月14日 14時27分55秒 | Weblog

こんなに鈍感に生きていていいのかなあと思うことがあります。

老いているのでそれが当然なのかも知れませんが、もう少しマシに、つまり敏感に生きていてもいいのではないかと思ったりもするのです。

反応を失ったら、機能不全です。無反応は無気力だからです。無感動は生きている生命への侮蔑です。

体の細胞もこころの細胞も新陳代謝能力が極度に衰えているのでしょう。皺が寄ってシワシワです。

庭にサツキの花が一輪だけ真っ赤に咲いています。五月に咲くべきサツキが3月に咲いています。これは敏感が過ぎています。

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敏感な春のいきもの

2024年03月14日 14時10分17秒 | Weblog

つんとしてつんつんとして敏感な薇(ぜんまい)春の丘のいきもの

薬王華蔵

動詞を1個も使わずに歌を詠んでみました。薇だって色っぽいのです。

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ミヤコワスレが一輪だけ開花しました。

2024年03月14日 14時02分55秒 | Weblog

ミヤコワスレが花をつけました。一輪だけ。小さな小さなミヤコワスレです。もちろん花も小さな小さな花です。全部花に栄養を集中させているのでしょう。命がけという感じです。まことに健気(けなげ)です。周囲にある株が大きいのは、花芽もまだつけていません。

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スンスンスンとカタカナ書きで。

2024年03月14日 13時49分06秒 | Weblog

大地に射して来る日射しがあたたかくなりました。畑の小葱がスンスンスンとカタカナ書きで伸びて来ています。背の低い丸椅子に座って、片手一杯に小葱を摘みました。

水で良く洗って、ザクザクザクと包丁で短く刻んで、ビニール袋に詰めて、冷蔵庫に保存しました。毎朝の味噌汁に散らして食べます。

小葱は畑にたくさんあります。たくさんたくさんあります。みんなとても元気です。でも葱坊主を着ける前に、根っこから引いてしまいます。

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人間さまをしていれば、

2024年03月14日 13時42分54秒 | Weblog

今夜は里芋入り豚汁でしょう、きっと。

おいしいでしょう。

芋は赤芋です。ぬるぬるしたデンプン質です。

もうから唾(つばき)が出て来ます。

人間さまをしていれば、こんなご馳走にありつけます。

 

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里芋はバケモノ。

2024年03月14日 13時27分17秒 | Weblog

午前中、一輪車を押して、北の畑まで行きました。北の畑の、一番西側の4列の畝は、里芋の畝です。

此処は親芋ばかりが植えられています。この親芋は死なない親芋です。親芋は死にません。土に埋めておきさえすれば、何年でも何年でも、芽を出してきます。子孫を増やします。子孫を収穫してまた土に埋めておきます。だから此処の親芋は何世代も何世代も前の親芋ばかりです。

霜が降りたり雪が降ったりしましたから腐ってしまっているかも知れないと心配していました。心配が的中しているのもありましたが、跡形もなく消滅してしまったのもありました。しぶとく生き残っているのもありました。生き残った里芋はバケモノです。

バケツ2杯の収穫を得ました。まるまる肥った立派な子芋です。腐っていない子芋です。感心してしまいました。腐ったのもありましたが、腐らなかったのもありました。どうしてその違いが生じたのかは分かりません。

通りがかった方があって、声を掛けてもらいました。掘ったばかりのまるまる里芋をお分けしました。3月の里芋を珍しがられました。

市役所の正午のチャイムが鳴ったので、掘るのを中止して、収穫した子芋を一輪車に載せて、重たくてよろよろしながら帰ってきました。

 

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蝶になってすやすや眠る。

2024年03月14日 13時24分09秒 | Weblog

お昼寝タイムとしよう。外を見ている目蓋を閉じる。できれば内を見ている目蓋も、閉じる。そして、蝶になって、すやすや眠る。

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ぎこちなく、やるせなく。

2024年03月14日 13時10分41秒 | Weblog

ほんとうは、寂しくってたまらない。でも、それを消せないことも知っている。消せないのなら、どうするか。じっと玉手箱の中にしまっておくか。そんなに丁重に扱う必要もない。

そうだ、「臭い物には蓋をせよ」を活用すればいいのだ。蓋をしてしまうのだ。寂しさを裏に回して見えないようにしておけばいいのだ。表を別にすればいい。羊頭狗肉の手段がある。表を羊頭にしてしまうのだ。

「寂しい」の表は「楽しい」だ。表門に「此処には楽しい人が住んで楽しい日々を送っています」の表示をしておけばいいのだ。文学は、ここを工場にして、ぎこちなく、やるせなく、生産されているかもしれない。

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