☆なんだよ! と思った。
いい作品じゃないか!^^v と・・・。
某『超映画批評』ブログで、あたかも『ジャンパー』的な紹介のされ方をしていたので、まあ、何も考えずに適度に楽しめる程度の作品なのだろうと思い、期待せずに観に行った。
しかし、ソツのない堅実な作りの「一発エスパー物」だった。
◇ ◇
主人公(ニコラス・ケイジ)は「二分先の見える男」・・・、控えめに能力を使いつつ、派手に生活を送る訳でもなく目立たずに暮らしていた。
しかし、ジュリアン・ムーア扮するFBI捜査官が、そんな男の予知能力を見抜き、どこぞから強奪された核による、アメリカ本土でのテロを阻止するために協力を仰ごうとする。
しかし、主人公は、そんなおおごとには関わりたくないので、能力を用い、FBIの追求をはぐらかし続ける。
本来ならば、FBIと主人公は、すぐに共闘をはじめるのが物語の常道だろう。
しかし、この物語では、展開のほとんどが、FBIと共闘に至るまでに費やされる。
主人公は、FBIの追及を逃れ何をしているかと言うと、恋をしているのである。
・・・しかし、それが良かった^^
主人公が惚れる女は、確かに美しい女だが、それ以上に、映画のヒロインには似つかわしくない、普通の真面目な女性だった。
グランドキャニオンのインディアン居留地で、ボランティアの教師をしていたりする。
その風景も、丹念に撮られていて良かった。
◇ ◇
主人公は、「二分先が見える」能力で、シミュレーションを行いつつ、喫茶店で近くにいたヒロイン・リズをナンパする。
その、シミュレーションの中のリズのリアクション(断わり方)が、実に普通で良かった。
今、こうして書いていてふと思ったのが、恋に至る第一印象ってのは、「仕込み(演技)」でも構わないんだなってことだ^^;
◇ ◇
主人公の「二分先」の限定超能力は、このヒロインに対してだけは、時間無制限になる。
これは、作り手側も「都合がいいな」と思ったらしく、しかし、そのヒロインに対してのみ発揮される、主人公のアンリミテッドな能力こそが、この作品の肝なんだよ、とばかりに、物語の初っ端から説明されている。
これは、とてもフェアだと思う。
◇ ◇
とある「超映画批評」では、これをご都合主義と記していた。
自分が前提を忘却しておいて、かような良作を貶めるのは酷いと思った。
これは、賠償問題に発展するんじゃないか。
こっちゃ、ただの映画語りであるが、あっちは、それで金を稼いでいるんだろうからなあ^^;
あんたの批評で、お客さんが3人は減ったぞ!!^^;
◇ ◇
一昨日、『紀元前1万年』という作品を観たのだが、この作品でも、主人公が愛した女を得た結果、救世主となるとしたかったらしい。
・・・残念ながら、その劇的な状況は不発に終わっていたが・・・。
しかし、この『NEXT』では、リズを得たことによって、主人公のニコラスが、聖二コラス(笑)へと成長する様が丹念に描かれていたと思う。
◇ ◇
FBIのジュリアン・ムーアだが、ややギスギス感があったが、妙に「人間」がちゃんと描かれた脚本というか演出の結果、実に「いい女」風だった。
脇を固めていた捜査官達も良かった。
テロリストたちも、妙に顔が記憶に残る。
テロリストの中に、老けた滝川クリステルみたいな女がいたのだが、作戦決行の前に、仲間の一人が恋人だったのだろう、「気をつけてね」とかキスしたりしていて、それだけで、そのテロリストの人生が垣間見られるのである。
思えば、リズの教え子のアメリカインディアンの子供たちも、1シーンなのに、キャラが立っていた。
そうそう、刑事コロンボことピーター・フォークもちょい役ながら、主人公のよき理解者として登場しています^^
・・・で、監督は誰かと思ったら、パワフルな演出のリー・タマホリではないですか!
彼は、ニュージーランドの先住民のマオリ族の血を引いているそうだ。
道理で、アメリカインディアンへの眼差しが優しい・・・^^
◇ ◇
最初は、あまり主人公の能力の発露の仕方が理解できなかったのだが、
物語が進むにつれて、理解出来てきた。
最終的には、『ジョジョの奇妙な冒険』の歴代ラスボスの「時間を操る能力」の如くに活躍する主人公を楽しみました^^
◇ ◇
最後に一つだけ不満点。
何で、テロリストたちは、物語の序盤から、主人公が自分たちの作戦に害を及ぼすと考え、排除を敢行しようとしたのだろう。
それさえ、私にちゃんと納得させてくれる人がいたら、私はこの作品をほめたたえる。
一緒に観た人は、「自分らの敵のFBIが注目している人だから、自分らの敵だと思ったんでしょ?」と淡白なお言葉・・・^^;
(2008/04/28)
いい作品じゃないか!^^v と・・・。
某『超映画批評』ブログで、あたかも『ジャンパー』的な紹介のされ方をしていたので、まあ、何も考えずに適度に楽しめる程度の作品なのだろうと思い、期待せずに観に行った。
しかし、ソツのない堅実な作りの「一発エスパー物」だった。
◇ ◇
主人公(ニコラス・ケイジ)は「二分先の見える男」・・・、控えめに能力を使いつつ、派手に生活を送る訳でもなく目立たずに暮らしていた。
しかし、ジュリアン・ムーア扮するFBI捜査官が、そんな男の予知能力を見抜き、どこぞから強奪された核による、アメリカ本土でのテロを阻止するために協力を仰ごうとする。
しかし、主人公は、そんなおおごとには関わりたくないので、能力を用い、FBIの追求をはぐらかし続ける。
本来ならば、FBIと主人公は、すぐに共闘をはじめるのが物語の常道だろう。
しかし、この物語では、展開のほとんどが、FBIと共闘に至るまでに費やされる。
主人公は、FBIの追及を逃れ何をしているかと言うと、恋をしているのである。
・・・しかし、それが良かった^^
主人公が惚れる女は、確かに美しい女だが、それ以上に、映画のヒロインには似つかわしくない、普通の真面目な女性だった。
グランドキャニオンのインディアン居留地で、ボランティアの教師をしていたりする。
その風景も、丹念に撮られていて良かった。
◇ ◇
主人公は、「二分先が見える」能力で、シミュレーションを行いつつ、喫茶店で近くにいたヒロイン・リズをナンパする。
その、シミュレーションの中のリズのリアクション(断わり方)が、実に普通で良かった。
今、こうして書いていてふと思ったのが、恋に至る第一印象ってのは、「仕込み(演技)」でも構わないんだなってことだ^^;
◇ ◇
主人公の「二分先」の限定超能力は、このヒロインに対してだけは、時間無制限になる。
これは、作り手側も「都合がいいな」と思ったらしく、しかし、そのヒロインに対してのみ発揮される、主人公のアンリミテッドな能力こそが、この作品の肝なんだよ、とばかりに、物語の初っ端から説明されている。
これは、とてもフェアだと思う。
◇ ◇
とある「超映画批評」では、これをご都合主義と記していた。
自分が前提を忘却しておいて、かような良作を貶めるのは酷いと思った。
これは、賠償問題に発展するんじゃないか。
こっちゃ、ただの映画語りであるが、あっちは、それで金を稼いでいるんだろうからなあ^^;
あんたの批評で、お客さんが3人は減ったぞ!!^^;
◇ ◇
一昨日、『紀元前1万年』という作品を観たのだが、この作品でも、主人公が愛した女を得た結果、救世主となるとしたかったらしい。
・・・残念ながら、その劇的な状況は不発に終わっていたが・・・。
しかし、この『NEXT』では、リズを得たことによって、主人公のニコラスが、聖二コラス(笑)へと成長する様が丹念に描かれていたと思う。
◇ ◇
FBIのジュリアン・ムーアだが、ややギスギス感があったが、妙に「人間」がちゃんと描かれた脚本というか演出の結果、実に「いい女」風だった。
脇を固めていた捜査官達も良かった。
テロリストたちも、妙に顔が記憶に残る。
テロリストの中に、老けた滝川クリステルみたいな女がいたのだが、作戦決行の前に、仲間の一人が恋人だったのだろう、「気をつけてね」とかキスしたりしていて、それだけで、そのテロリストの人生が垣間見られるのである。
思えば、リズの教え子のアメリカインディアンの子供たちも、1シーンなのに、キャラが立っていた。
そうそう、刑事コロンボことピーター・フォークもちょい役ながら、主人公のよき理解者として登場しています^^
・・・で、監督は誰かと思ったら、パワフルな演出のリー・タマホリではないですか!
彼は、ニュージーランドの先住民のマオリ族の血を引いているそうだ。
道理で、アメリカインディアンへの眼差しが優しい・・・^^
◇ ◇
最初は、あまり主人公の能力の発露の仕方が理解できなかったのだが、
物語が進むにつれて、理解出来てきた。
最終的には、『ジョジョの奇妙な冒険』の歴代ラスボスの「時間を操る能力」の如くに活躍する主人公を楽しみました^^
◇ ◇
最後に一つだけ不満点。
何で、テロリストたちは、物語の序盤から、主人公が自分たちの作戦に害を及ぼすと考え、排除を敢行しようとしたのだろう。
それさえ、私にちゃんと納得させてくれる人がいたら、私はこの作品をほめたたえる。
一緒に観た人は、「自分らの敵のFBIが注目している人だから、自分らの敵だと思ったんでしょ?」と淡白なお言葉・・・^^;
(2008/04/28)