☆最近、<ワーナーマイカル>ばかりに行って、<MOVIX>が寂しがっているので、レイトショーで『カイジ』を観に行った。
この作品については、原作にかなり思い入れのあるブロガーが多いらしく、かなり深い作品についての洞察が既に記されているので、あまり熱心でない原作読者の私は、サラリと記述したい^^
粘着心理戦ギャンブル物語である。
主人公のカイジは、人のいい普通の青年である。
ここで言う普通の青年とは、諦観を身にまとっている現代日本の若者を言う。
しかし、カイジには、「状況」を与えれば輝くパワーが秘められている。
かくして、サラ金大手の企業が仕掛ける三つの勝負に挑むことになる。
◇
カイジの戦う3ラウンドは、それぞれが長い原作を持つが、非常にうまく消化されていた。
それぞれのラウンドで、「これを外したら『カイジ』じゃなくなる」と言うエピソードを的確にピックアップしていたと思う。
「じゃんけん勝負」「高層ビル橋渡り」「Eカード」、それぞれで、カイジは苦渋を舐めさせられ、敗北感に打ちひしがれるが、一縷の望みで這い上がってくる。
そこには、確実に、凝ったトリックが使用されていて、しかも、それを観ているこちらに確実に理解させてくれる。
藤原竜也は、『TAJOMARU』の小栗旬なみに激情の演技であったが、
やや陳腐な展開にも成り得る物語を強く牽引してくれた。
時間的な制約で、どうしても描写が足りないような地下労働場での宿舎のシーンでも、藤原竜也がビールを飲み干し、「カーッ! 悪魔的な旨さだぜ!」と言うと、いかにも長期的な苦難の生活をさせられている印象をこちらに訴えてくれる。
アゴこそ突き出ていないが、そのシャープな鼻筋は、カイジそのものであった^^
◇
数々の人非道ギャンブルを主催する側の男・利根川を演じる香川照之は見事であった。
『剱岳 点の記』を観た時は、この役者は、このような役しかやれないのではないか? と書いたのだが、間違いでした、すいません。
利根川の、簡単に言うと、「みのもんた」的なやらしさがうまく出ていたと思う。
最終決戦の、カイジVS利根川の構図は、『クイズ・ミリオネア』みたいだった。
◇
主催者側の利根川のライバル・遠藤を演じる天海祐希の、いつもの威勢良くも毅然としたアラフォーの姿も良かった。
キリッとした表情の中に、時おり、優しさが表われるのが好感を持てた。
◇
過酷なギャンブルを競わされる「人生の負け組」軍団の面々の人選も良かった。
特に、三石研演じる石田の顔などは、いかにもリストラ組を髣髴とさせていた。
リストラとかフリーター、ニートとか無職とか、この不況下においては非常にリアルであり、非現実的な物語でありながら、同時に、実に現実感があった。
これは、同時代性もあり、シリーズ化しても、ある程度の興行収入は上げられ続ける作品となるでしょう。
◇
私の好きな吉高由里子がチョイ出演していたのも嬉しかった。
化粧がいつもと違うので、エンドクレジットを見てから気づいたのだけど^^;
(2009/10/12)
この作品については、原作にかなり思い入れのあるブロガーが多いらしく、かなり深い作品についての洞察が既に記されているので、あまり熱心でない原作読者の私は、サラリと記述したい^^
粘着心理戦ギャンブル物語である。
主人公のカイジは、人のいい普通の青年である。
ここで言う普通の青年とは、諦観を身にまとっている現代日本の若者を言う。
しかし、カイジには、「状況」を与えれば輝くパワーが秘められている。
かくして、サラ金大手の企業が仕掛ける三つの勝負に挑むことになる。
◇
カイジの戦う3ラウンドは、それぞれが長い原作を持つが、非常にうまく消化されていた。
それぞれのラウンドで、「これを外したら『カイジ』じゃなくなる」と言うエピソードを的確にピックアップしていたと思う。
「じゃんけん勝負」「高層ビル橋渡り」「Eカード」、それぞれで、カイジは苦渋を舐めさせられ、敗北感に打ちひしがれるが、一縷の望みで這い上がってくる。
そこには、確実に、凝ったトリックが使用されていて、しかも、それを観ているこちらに確実に理解させてくれる。
藤原竜也は、『TAJOMARU』の小栗旬なみに激情の演技であったが、
やや陳腐な展開にも成り得る物語を強く牽引してくれた。
時間的な制約で、どうしても描写が足りないような地下労働場での宿舎のシーンでも、藤原竜也がビールを飲み干し、「カーッ! 悪魔的な旨さだぜ!」と言うと、いかにも長期的な苦難の生活をさせられている印象をこちらに訴えてくれる。
アゴこそ突き出ていないが、そのシャープな鼻筋は、カイジそのものであった^^
◇
数々の人非道ギャンブルを主催する側の男・利根川を演じる香川照之は見事であった。
『剱岳 点の記』を観た時は、この役者は、このような役しかやれないのではないか? と書いたのだが、間違いでした、すいません。
利根川の、簡単に言うと、「みのもんた」的なやらしさがうまく出ていたと思う。
最終決戦の、カイジVS利根川の構図は、『クイズ・ミリオネア』みたいだった。
◇
主催者側の利根川のライバル・遠藤を演じる天海祐希の、いつもの威勢良くも毅然としたアラフォーの姿も良かった。
キリッとした表情の中に、時おり、優しさが表われるのが好感を持てた。
◇
過酷なギャンブルを競わされる「人生の負け組」軍団の面々の人選も良かった。
特に、三石研演じる石田の顔などは、いかにもリストラ組を髣髴とさせていた。
リストラとかフリーター、ニートとか無職とか、この不況下においては非常にリアルであり、非現実的な物語でありながら、同時に、実に現実感があった。
これは、同時代性もあり、シリーズ化しても、ある程度の興行収入は上げられ続ける作品となるでしょう。
◇
私の好きな吉高由里子がチョイ出演していたのも嬉しかった。
化粧がいつもと違うので、エンドクレジットを見てから気づいたのだけど^^;
(2009/10/12)
久しぶりに面白いなぁ~と素直に思える
作品でした。無意味な人生…生きるんだと
生を渇望する主人公に前のめりに見入って
しまいました。
でも、冷静に考えるとこんな事態を招いた
事を反省しないといけないのですが…
続編の公開を期待したいです。
今度、訪れた際には、
【評価ポイント】~と
ブログの記事の最後に、☆5つがあり
クリックすることで5段階評価ができます。
もし、見た映画があったらぽちっとお願いします!!
いい意味で、テレビ的作りをしていたと思います。
地下の工事現場や、宿舎の描写が荒唐無稽でありながら、同時にリアルなんですよね。
派遣労働みたいだ^^;