柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

幻想

2014-11-30 10:54:22 | Weblog
NHKの日曜朝の政治討論番組、これも最近は司会の男解説委員の横に女アナウンサーをつけて、インターネット投稿を募って如何に国民の声、つまり世論を擬制して盛んに流すようになりました。偏向さが却って強調される結果ですが(もちろん局の意図は一般に開いて(展いて)いる、公平公正中立を期すというものですが)、今回は選挙前の定番、各党党首を集めての討論会です。どの党首も皆やってきます、今こそ露出宣伝広報ですから。橋下さんだけは大阪にいるのでしょう中継参加です。今日は久しぶりに橋下さん立板に水のいい突っ込みしてましたよ。増税するより国会議員の数減らし、歳費減らし、月百万円の何とか連絡費をなくせ、さらにはこの人の信条である公務員減らし、民間と合わすように給与減らししろと叫んでました。労組に関係の強い民主党などにはできぬことだろうがと言い放ちながら、こっちの話にはこの人もまだ勢いがあります、聞かせます。安倍さんは、公務員はストができないから人事院勧告というものがある、とぶつぶつ建前論を繰り返すばかりでした。小沢さんも出てましたが、あらら、迫力も何もないこと、小党に落ちぶれましたから発言振られる時間も殆どなくて。栄枯盛衰、盛者必衰の理でした。社民党党首、このオヤジはこういう時にしか出てきませんね、未だに何かあると福島瑞穂が呼ばれてますが、言ってました、トリクルダウンと安倍さんは言ってるけれど全然こぼれてない、これは間違いだ、経済復興にはボトムアップが必要なのだと、何ともマルクス幻想そのままに。これはアベノミクス批判の際のよく出てくる理由ですが、しかし日本が戦後あれだけの経済復興したのはどういう条件が揃ったからかと考えるに、結果としてあの発展はまさしくトリクルダウンの賜物でしたからね。護送船団方式とかこれも悪いことのように喧伝されますが(批判するのは新自由主義者達、グローバリスト達でしたね、竹中平蔵、楽天の三木谷、今は別会社に移りましたがローソンの新浪さん達です)、いいえ、あれこれ規制があって(それは参入企業を制限することによって精鋭化するという意味合いでした、もちろん利益の独占という一面もあったのですがそれがこぼれていったのです、トリクルダウンです、そして一億総中流社会が出来上がったのでした)ゼネコンが先頭に立ってどんどん上に上にと昇っていったからどんどん儲かったのです。むろん資本主義で成功する背景があってのことです、原料を安く買い付けて製品化して高く売る。安く買い付ける後進地域(中東、東南アジア)があって、高く買ってくれる先進地域(欧米)があるシチュエーションです。製品化する技術力、言うところのものづくり能力の高さ。どれもが合わさってのことです。でも、結果はトリクルダウンだったのです。それが悪でも嘘でも何でもなかったことです。結果が出てないと非難しますが、未だ時間が足らずなのだと思います。ボトムアップなんて言ってますが、ボトムに金ばら撒いて全体が持ち上がるって本気で思ってるんでしょうかね。それこそマルクスの幻想です。私は数少ないながら今迄の経験で信じてます、ある組織、集団全体のレベルアップは足をひっぱってる層、平均点を落としてる層、ボトムを改善させるではできぬ、上部のできる層の尻をもっともっと叩いて他を置いて行くくらいにやらせる、するとそのすぐ下の層が吸い上げられていく、そういう方法でしか成らぬと。失礼ながらボトムはどう環境が変わってもボトム層なのです。上に引っ張られて知らぬ間に以前より上がっている、のです。ボトム層が自分で上がるのではないのです。つまりトリクルダウン、でしょう?民主党や社民党、もちろん共産党もですが、左翼さん達の幻想の大元です。空っぽの戯言だからイデオロギーなのです。社会の発展はトリクルダウンでしか成し得ないでしょう。しかしアメリカのような新自由主義では所詮はああなります、大金持ちとそうでないのとが分かれるだけです。一億総中流社会はどうやってもたらされたのか。つい三四十年前の話です。思い出せばいいのです、実際にああいう社会だったのですから。今とどう違うのか。答えは簡単に見つかるんじゃないんですかね。いえ、上にも書きましたが資本主義での成功発展に必要不可欠な条件、文化的経済的に後進地域があること、つまり弱い地域の存在が満たされなくなってます。ひとえに中国の発展、東南アジアや中東南米の発展です。アフリカしか弱い地域がありません。パイの取り合いの他に、国際投機家たちが考え出したのがグローバリズムです、国境をなくして各国の文化の違いや国民性の違いを取っ払って、金を浚っていこうとする流れです。TPPがその具体策です。規制緩和、あれです。国営企業の民営化です。各国の国営企業はその国の根幹企業の筈で、多くの財が蓄えられていますそこを狙ってくる。さようあの小泉竹中のやった郵政民営化です。あれで小泉竹中がどれだけ袖の下貰ったのか知りませんが、政治家動かして自分達の金儲けする連中の手にまんまをはまったわけです。あの二人の罪は大きいですよ。そういう目で見直すべきです。そう思います。
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