まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ギャングの果て

2022-09-29 | 北米映画 15~21
 「カポネ」
 40年代半ばのフロリダ。長い服役を終えて家族と隠棲生活を送るアル・カポネは、進行する認知症により現在と過去、現実と妄想の区別がつかなくなり…
 世界一有名なギャング、アル・カポネがまさかあんな晩年を送っていたなんて。裏社会を牛耳り悪逆の限りを尽くし、魔王のように人々を恐れさせ支配した男が、認知症!になって介護生活、せん妄や徘徊、便失禁!まるで悪行の罰のような悲惨な末路でした。でも、見るも哀れなボケ老人って感じでは全然ない。驚いたことに、この映画のカポネってまだ40代後半!なので悪い意味ですごい元気なんですよ。いっそ寝たきりになってもらったほうが、家族にとっては楽だったはず。

 現実と過去の自分、妄想が混濁,交錯して主人公も観客も惑わす構成は、アンソニー・ホプキンスがオスカーを受賞した「ファーザー」を彷彿とさせます。ファーザーほど脚本にも演出にも凝った複雑さや緻密さはなく、どれが現実か過去か妄想かははっきりしてました。お話よりも、カポネ役のトム・ハーディの怪演が圧巻かつ笑えて楽しかったです。トムハ、いくら何でもやりすぎ!風貌といい演技といい、ほとんどアメコミ映画のヴィランモンスターです。そのままご自身の「ヴェノム」シリーズに出ても違和感ないほどに。

 笑わせようとしてるとしか思えない、トムハの過激で豪快なボケ演技。血走った目、ダミ声のイタリア語でわけのわからないことを喚いて暴れたり、タバコだと騙されてニンジンくわえてたり、都合が悪いことを聞かれると沈黙してウンコもらしたり、大金をどこかに隠してることは覚えてるけど隠し場所は忘れてたり、周囲を困らせ翻弄する因業な痴呆っぷりは、ほとんどコメディ。ラスト、おむつはいたままでマシンガンぶっぱなすシーンは狂笑!

 トンデモなイロモノ役、完全にイケメン隠しをしてるトムハですが、バケモノ顔でもやっぱ男前なトムハがチラホラと見え隠れ。もったいないので、たまには素のイケメンを活かした役も演じてほしいものです。
 FBI捜査官役は、お気にの英国俳優ジャック・ロウデン。彼とトムハの共演も、二人のファンである私には驚喜でした。

 ロウデンくん、やっぱカッコカワいいですね~。優しそうで賢そう。小顔で背がスラ~っと高くて、スーツが似合う。でも、別に彼じゃなくてもいいような役で、出番も少なかったのが残念。共にイギリス人のトムハとロウデンくんが、あえてアメリカ人役というのも不思議なキャスティング。ロウデンくんなんかやっぱすごく英国っぽいので、アメリカ人役には向かないと思った。
 晩年のカポネの住んでたフロリダの邸宅が、すごい豪奢でビツクリ。宮殿のような家、石像が立ち並ぶ広い庭、湖みたいな池にはワニまでいたり。維持費や生活費、どうしてたんだろ。
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僕が愛した娼婦

2022-09-25 | 欧米のドラマ
 19世紀のパリ。貴族や金持ちをパトロンにし、社交界で華やいでいた高級娼婦マルグリット・ゴーティエは、アルマンという青年と出会い恋に落ちる。しかし、アルマンの父から息子の将来のために彼と別れてほしいと懇願され…
 1984年のイギリスのTV映画「Camille」を観ました。これまで何度も映画&ドラマ化された有名な「椿姫」です。グレタ・ガルボ版がいちばん有名でしょうか。パリの社交界の花として艶やかに光り輝く美しき高級娼婦、イケメンとの情熱的で悲劇的なロマンス…マルグリット・ゴーティエは美しさと演技力に自信がある女優なら、一度は演じてみたいヒロインなのでは。このドラマでマルグリットを演じたグレタ・スカッキは、すごい美人なんだけど何だろう、マルグリットのキャラとはちょっと違和感ある美しさだったような気が。見た目も言動もすごく逞しく、ふてぶてしくしたたかな女の強さがあるので、薄幸のヒロインのはかなさとか悲しさが希薄というか。

 最近のキレイカワイイ女優とは違う、その圧倒的な華やかさはまさ美貌の女優!なグレタ・スカッキの美しさでした。たまに武田久美子に似て見えたのは私だけ?すごく健康そうなので、病魔におかされてるようには見えなくて。でも最期はゾンビみたいな顔になって怖かった。美しいまま死んだほうが、アルマンの悲しみを深くしただろうに。

 それにしてもマルグリット、あんなに美しく聡明なのに、娼婦として生きるしかなかったのが残念。娼婦といっても、街角や店で春をひさぐ女ではなく、金持ちの契約愛人って境遇ですが。豪華な部屋、美しい衣装、華やかな遊興etc.贅沢な生活には何の保障もなく、老いて容色が衰えれば何もかも失う不安定な身の上。現代だったら、マルグリットならその美貌と才気で高級クラブのママにでもなれそうだけど、身分制度が厳然としてた時代では貧民出身の彼女には、金持ちの愛人になるしか生きる方法はなかったんだろうな~。あと、優しすぎたのも仇となった。すごい貧乏な超美人は、性格が悪いほうが長生きできそう。
 アルマン役は、当時24歳!のコリン・ファース。か、か、かわいい!かっこいい!

 BL映画の金字塔「アナザー・カントリー」と同年の作品なので、当然ながら若い!ピチピチツルツルキラキラしてます。スラ~っとした長身に、時代劇の衣装が似合うこと!ヒロインに負けず劣らず、コリンも衣装とっかえひっかえ!品がありながらも若々しい、まさに上流社会の青年のファッション、それを完璧に着こなしてるコリンにうっとり。ちょっと偏屈で神経質なイメージのコリンが、珍しく一途でロマンティックな役を演じてるのもファンは必見。でもやっぱコリンはコリンというか、恋に溺れてる情熱な若者にしてはすごく冷めた理性的な感じが否めず。たまにすごい気難しそうに見えるのもコリンらしかったです。英国紳士といえばコリン、というのも長年のイメージなので、アルマンがイギリス人にしか見えなかった。「恋の掟」のコリンもフランス人役なのにそうでした。コリンが歩くとパリもロンドンに

 アルマンの父役はベン・キングズレー、マルグリットの最初のパトロン役はジョン・ギールグット、最後のパトロン役がデンホルム・エリオット、イギリスの名優たちが脇役で出演してます。衣装や屋敷だけでなく、マルグリットとアルマンが暮らす田舎の風景も美しかったです。
 それはそうと。よく考えてみれば、マルグリットってそんなに薄幸でもないような。むしろ幸せかも。美貌に恵まれ男たちからチヤホヤされ贅沢三昧、美男に身も心も熱愛されて醜く年老いることなく若く美しいうちに死ぬ、なんてわしからしたら理想の人生じゃわ。
 
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気高き略奪愛!

2022-09-23 | 北米映画 20s~50s
 「黒蘭の女」 
 南北戦争勃発前のアメリカ南部ニューオーリンズ。名家の令嬢ジュリーは、その奔放でわがままな言動で婚約者のプレスコットを翻弄し傷つけ、ついには彼から別れを告げられる。一年後、プレスコットは新妻を連れて北部から帰郷。ジュリーはプレスの愛を取り戻そうとするが…
 「偽りの花園」「月光の女」など、佳作を生み出した名匠ウィリアム・ワイラーと大女優ベティ・デイヴィスのコンビ作のひとつ。南北戦争前のアメリカ南部、勝ち気なヒロイン、といえば「風と共に去りぬ」を思い出しますが、ベティはスカーレット役の候補者だったとか。結局スカーレット役を得たのは、当時ハリウッドでは無名に近かったイギリス女優のヴィヴィアン・リー。実際にも気が強いことで有名だったベティ、おのれ~今に見ておれ~な無念と闘争心は、彼女の女優魂に火をつけたのではないでしょうか。まるで風と共に去りぬへの意趣返しのように主演したこの作品で、2度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞。さぞかし溜飲がさがったことでしょう。

 ベティ・デイヴィスといえば、年をとってからは役も顔も声も恐ろしい妖婆女優、というイメージが根強い。若い頃、美しい盛りの絶頂期でも、可憐で清らかなヒロインなんてほとんど演じず、悪女や毒婦を好んで演じていました。悪い!けどカッコいい!という魅力が、他の女優にはないベティの唯一無二な個性だったように思われます。この作品のベティは悪女ではないけど、関わったら無傷ではいられない厄介なポイズンガール。本人には悪意や他意はなく、ただ自分の望むように生きたいだけ、欲しいものを手に入れたいだけ、それを貫くためには他人の愛や命はどうなってもいい、という冷酷さが怖い魔性のヒロインでした。

 自分のために誰かが争ったり傷ついたり、死んだりしてもほとんど動揺せず、涙を流すのではなく冷たい微笑を浮かべるジュリー。ベティ・デイヴィスらしい毒々しさにゾクっとしますが、当時まだ30歳ぐらいなので、後年の恐ろしげな妖婆ベティと違い顔も声も可愛いです。大きな瞳もギラギラではなくキラキラと輝いて、闊達で元気な演技も若さであふれていてキュートです。小柄で華奢なところも少女っぽくて可愛い。毒々しいけど暗くて陰湿な女のネチネチさはなく、颯爽と誇り高いところが素敵なベティです。ラスト、まさに命を投げうっての略奪愛には、ありふれたゲス不倫とは違う崇高さが。

 スカーレット・オハラと共通点が多いジュリーですが、ヒステリックで神経症チックなスカーレットよりも、ジュリーは落ち着いていてクール。不幸や凶事を招いても毅然としてるジュリーを、聖書に出てくる毒婦イゼベルと重ねる叔母ですが。私の目には悪女とか毒婦には見えなかったな~。男の言いなりにはならない、世間の顔色もうかがわない、自分を押し殺して周りに同調、協調なんてクソくらえ、逆に自分に従わせてみせるという意志と自信に満ちた女性って感じだったような。カッコいい、羨ましいと憧れる反面、精神が強すぎるのも生きづらそうだなあとも、ジュリーを見ていて思いました。男や社会からしたら、めんどくさいことこの上ない女なジュリーです。

 プレスコット役は名優ヘンリー・フォンダ。こんなに若い彼を見たのは初めて。イケメンとか美男ではなく、知的でスマートだけど雄々しくもあって、いい男でした。ベティの2倍はありそうな長身もカッコよかった。ジュリーの叔母役を好演したフェイ・ベインターも、オスカーの助演女優賞を受賞しています。この映画、衣装やセットも素晴らしいです。ベティがとっかえひっかえする衣装の美しいこと!一回でいいからあんなドレス着てみたい!カラー映画だったらさぞや華やかだったでしょう。モノクロならではの美しさも魅力です。
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遺産争族の熟女!

2022-09-19 | 北米映画 60s~70s
 「華麗なる相続人」
 製薬会社の社長サムが山岳事故で急死し、ひとり娘のエリザベスが会社と莫大な遺産を相続する。それぞれに家庭や経済的な問題を抱えている一族の思惑が交錯する中、エリザベスはサムの死が事故ではなく殺人だったと知り…
 この映画、私が子どもの頃よくTVで放送してたんですよね~。幼い私がオードリー・ヘプバーンを初めて知ったのは、「ローマの休日」ではなくこの映画だったかもしれない。原作はシドニー・シェルダンの小説。シドニー・シェルダン、日本でもいっとき人気がありましたよね。主演のオードリーを筆頭に、国際色豊かで個性的なキャストが集められ、世界各国を舞台に繰り広げられるゴージャスなサスペンスロマン…面白くないはずはないのに、何だかとっても残念な作品になってしまってます。いろいろとその原因はあるのですが、最大の敗因はヒロインのオードリーかもしれません。

 オードリー、この時は御年50歳ぐらい?妖精と讃えられた往年の彼女に魅せられた映画ファンなら、この作品のオードリーを見ると嘆息してしまうことでしょう。ああ妖精も年をとるんだな~と。可憐な妖精ではなくなってるけど、50歳のオードリーも十分に美しく、今の女優にはない優雅さや高貴さは保たれています。この映画の彼女の何がいけなかったか。お年を召されたことではありません。演じた役です。ヒロインのエリザベスは、どう考えても30代の女性。まだ金持ちのお嬢様の娘っ気が残ってる若い女の役を、御年50歳のオードリーが演じた不自然さ、強引さがイタすぎるんです。年相応のマダム、中年女性役なら何の問題もなかったはず。オードリーご本人もまだまだ妖精のつもりだったのか、周囲のムチャブリだったのか…

 オードリーといえば、いつもファッションも見どころ。この映画でもジバンシーが彼女のために衣装を作ってます。高級レストランのシーンでオードリーが着る黒いスケスケドレス、セクシーかつエレガントで素敵なのですが、オードリーが華奢、いや、ガリガリすぎてこれまた痛ましいんです。セーターやパンツスーツなどは、上品で趣味が高いものでした。あと、髪型が似合ってないのがすごい気になりました。モダンな若い女風にしたかったんだろうけど、アフロヘアみたいだった。

 一族のキャストは、各国から集められたインターナショナルな顔ぶれ。エリザベスと恋に落ちる重役役のベン・キャザラ、シブいんだけど熟年すぎで、ヒロインとのロマンスが全然スウィートじゃないんです。ジェームズ・メイソン、オマー・シャリフ、イレーネ・パパス、モーリス・ロネなども、彼らの個性やキャリアに相応しいとは思えぬ雑な扱いが惜しい。大好きな女優、ロミー・シュナイダーも彼女にはもったいないような役でしたが、優しそうな見た目とはギャップのある男勝りなキャラや、シックなファッションだけでなくカーレーサー姿など、脇役でも魅力的なロミーでした。オードリーとの絡みはほとんどないのが残念でしたが、大女優マニアな私としては二人が同じ画面にいるだけでも胸熱。

 ロンドンやパリ、スイスのリゾート地や別荘があるイタリアのサルデーニャ島など、世界各地でのハイソなロケが目に楽しいのですが、2時間弱で一族の事情や人間関係、陰謀を描くのはやはり無理。肝心のサスペンス&ミステリーも2時間ドラマ以下でトホホ。全裸の男女がセックス、その最中に女が男に絞殺される姿が撮影されているというショッキングでエロティックな謎の部分も、本筋に巧くつながってないし。原作は連ドラ向けだと思います。日本でドラマ化してほしいかも。大人向けの華麗なるサスペンスロマン、すごく観たいです。
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美しき呪い

2022-09-16 | その他のヨーロッパ映画
 「A Beautiful Curse」
 人々が眠りから覚めないという原因不明の現象が起き、当局によって封鎖された島。ひそかに島に上陸したサミュエルには、ある目的があった…
 観る前は、タイトルや内容からしてファンタジーホラー映画なのかな?と思い込んでたのですが、ぜんぜん違ってました。不思議系ロマンティック映画、とでもいおうか。島の人々が眠り込んでしまう現象、奇病?についても、説明はいっさいなし。安らかに眠ってる人々ですが、食事とか排泄とかどうなってんのと思った。島を管理してる謎の白い団体の正体も不明。そもそも最大の謎は、サミュエルとステラの関係。眠り続けるステラをそばで見守りながら彼女の家で暮らすサミュエルと、眠りに落ちる前のステラと恋仲になるサミュエル、ふたつのエピソードが交互に描かれているのですが、そのどちらも夢かうつつかっぽい雰囲気と演出で、不思議感にあふれてます。

 愛する女性と意思疎通できなくても、けなげに愛し続ける男。そしてついに…と、純愛ストーリーっぽい展開でラストを迎えるのですが、そこに至って判明する意外な事実に驚かされ、ていうか呆れてしまいました。サミュエルって、ただの〇トー〇ーだったの!?ステラとの恋愛部分は、ぜんぶ妄想?!眠り病よりそっちのほうが怖かったです。サミュエルが若いイケメンだったからロマンティックな不思議くんになり得たけど、あれがもしブサイク男だったらただもうキモいだけの犯罪者です。とにかくどこまでが現実で、どこまでが妄想かも判然としない、観客の想像に委ねる内容になってます。

 サミュエル役の英国俳優、マーク・ストレパンがイケメン!この映画で初めて知ったのですが、すごくカッコカワイかったです。金髪で色白、長身だけどヒョロっとした感じではなくゴツい骨太さのある体格は、イギリスというより北欧っぽい風貌です。クシャっとした笑顔がピュアで可愛い!髪型もなにげにオシャレだった。他の出演作もぜひ観たいものです。それにしてもロケ地の島は、いったいどこなんだろう。主演のマークだけでなく、島の風景とかステラの家のインテリアとかも北欧っぽいです。監督はデンマーク人だとか。無駄なものがない清潔すぎるミニマニズム、がら~んと閑散とした雰囲気は、出演者がほぼ二人だけだったからでもあるけど、孤島が醸す寂しくひんやりとした空気感も大いに関係あると思います。

↑ 詳しいプロフィールな不明なマーク・ストレパン、出演作であるTVシリーズの「ニューブラッド 新米捜査官の事件ファイル」は、カンバーバッチ主演の人気作「シャーロック」の脚本家作品で、マークもイケメン!なので観たい!
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かわいい子ども売られていくよ

2022-09-14 | イギリス、アイルランド映画
 「ロスト・サン」
 ロンドンで探偵をしている元刑事のフランス人グザヴィエは、ある裕福な一家から失踪した息子を見つけ出すよう依頼される。行方を追ううちにグザヴィエは、忌まわしい少年売春組織の存在を探り当てるが…
 ほとんど予備知識なしで観たのですが、掘り出し物的な良作でした。私にとってこの世でいちばん忌まわしい、許しがたいことは、いたいけな子どもを傷つけ苦しめること。幼児虐待なんて、どんな事情があっても酌量の余地なんかない。子どもに性的いたずらとか強姦とか、人間のすることじゃない。畜生以下。即刻死刑ものな万死に値する罪です。でもどんなに世の中が厳しくなっても、子どもを虐げる人々も犠牲になる子どももいなくなることはない。小児愛って病気でしょ?コロナのワクチンよりも先に、子どもに劣情を抱いてしまう人を治す薬を!と思ってしまいます。

 グザヴィエがたどり着く秘密の少年売春組織の実態が、ショッキングでおぞましかったです。欲情でギラつくおっさんがまだ幼げな少年の下着を脱がせ覆いかぶさり、苦痛に顔を歪ませる少年…粗い映像の盗撮ビデオには吐き気がしました。複雑で面倒な手続きや高額の利用料も厭わず少年を買う男たち同様に、組織を運営してる連中も忌まわしい存在。子どもなど家畜同然の商品扱いな非情さ。良心がちょっとでもあれば、あんな商売できないはず。売春用の子どもを家畜のように飼ってるメキシコの子ども牧場とか、こんなこと世界のどこかで実際に行われているのかと思うと、怒りよりも絶望で暗澹となってしまいます。
 グザヴィエがハードボイルドに、独りで子どもたちを救おうとするのですが、早く警察に通報しろよ~とは思った。組織のほうも、慎重に隠密に運営してるはずなのに、グザヴィエひとりに簡単に見つかって壊滅させられたり、派手なアクションとかサスペンス要素を排してリアルなドキュメンタリータッチにしてる作風なので、地味すぎ、物足りない、と感じる人もいるかもしれません。「ワールド・アパート」などのクリス・メンゲス監督らしい社会派映画です。

 グザヴィエ役は、フランスの名優ダニエル・オートゥイユ。彼の全編英語演技って初めて見た。ヨーロッパの人気スターが母国語ではなく、英語で演技するのを見るのが好きです。フランスなまりが強い英語って素敵。男前でも美男でもないけど、独特の悲哀と優しさが魅力的な役者さん。現在はもうお爺さんな風貌になってるオートゥイユ氏ですが、この映画の頃はまだ50歳ぐらい?若い頃のアクがとれて枯れたシブさが出てきた壮年期のオートゥイユ氏、さすがフランス人というかナニゲない姿、煙草を吸ってるシーンとかがカッコいい。でもあまりにもフランスなイメージなので、彼がいるとロンドンなのにパリに見えて脇役で、懐かしの美女ナスターシャ・キンスキーが。若い頃のオーラが消えて、フツーにきれいな女優さんになってました。彼女の夫役のいかついおじさん、どこかで見たことあるなと思ったら、「ベルファスト」の好演でオスカーにノミネートされたキアラン・ハインズでした。闇の深いロンドンですが、いつかまた行きたいです。
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ブラピの弾丸列車

2022-09-11 | 北米映画22~
 「ブレット・トレイン」
 仕事復帰した闇の仕事人レディバグは、東京から京都へ向かう新幹線に乗車し指令通りブリーフケースを盗むが、それは殺し屋たちが入り乱れて繰り広げられる死闘の引き金となり…
 日本の人気作家、伊坂幸太郎の小説がハリウッドで映画化。伊坂センセイの小説って読んだことない💦日本でもよく映画化ドラマ化されてるけど、ほとんど観たことない、あまり観たいと思わせてくれない💦まあこれは、マグロやメロンがあまり好きじゃないのと同じような感じでしょうかこの作品も邦画だったら、おそらく観なかったでしょう。主演がブラッド・ピット、CMとかで目にする予告編が何だかハチャメチャ系おバカ映画っぽかったので、このハリウッド版はすごく楽しみにしてました。先日やっと観に行くことができました。予想、期待してた以上のおバカ映画でした

 これ、ほんとに伊坂センセイの作品が原作なのですか?伊坂センセイがこんなハチャメチャおバカ小説書いてるなんて知らなかったです。どちらかというと、クエンティン・タランティーノ監督テイストだったような。舞台は日本、日本のカルチャーや国民性を奇妙に描きながら、血みどろの死闘が繰り広げられる、という過激で滑稽な内容と演出、会話劇など、タラの「キル・ビル」を彷彿とさせました。タラちゃんほどのヲタクなこだわりや日本文化への愛情は感じられませんでしたが、ぶっとびハチャメチャ度はタラに負けてませんでした。

 とにかくツッコミどころ満載すぎて、コメディというよりほとんど岡田あーみん先生のギャク漫画みたいになってました。ありえねぇ~!なシーンや設定だらけで、ちょっとふざけすぎ、やりすぎ感も否めませんが笑えました。まず、バトルフィールドとなる新幹線が変。あんなの新幹線じゃない(笑)!ディスコみたいな車両とか、殺し合いしてるのに乗客も乗務員も誰も気づかないとか、新幹線のドアが壊れて外に放り出されてもしがみついて落ちないとか、出発した新幹線に飛びついて窓を素手で割って入るとか。いちばん笑えたのは、新幹線が早朝に京都に着いたこと。新幹線、夜行列車じゃないし(笑)。窓外の富士山や京都の風景もおかしすぎるじゃろ。ちゃんとした今の日本を描く気なんかサラサラなし。日本じゃない異世界になってました。ふざけたことは大嫌いな真面目な方には向かない映画です。あと、ヴァイオレンスシーンも結構エグいグロいので、そういうのが苦手な方は観ないほうがいいかも。

 レディバグ役のブラッド・ピットが、すごい可愛かった!こんなにおバカなブラピ、初めて見たわ。ハリウッド屈指の大スターであるブラピの、脱力しつつも体を思いっきり張った演技、顔芸に感嘆。日本の大スター、キムタクには絶対できない捨て身かつ余裕のパフォーマンスでした。ダサいおやじ呼ばわり、じじい扱いされたり、老眼鏡?なしでは字が読めなかったり。スゴ腕のわりにはすごいドジでおひとよし、日本が誇る高機能トイレに感動したりウォッシュレットの水が顔にぶっかかったり、毒蛇に噛まれて大騒ぎしたり、とにかくブラピが愛おしくなる映画でした。自虐に近いおじさんぶりでしたが、でもやっぱカッコいいです。老けかたが自然というか。雰囲気が若々しい。あの帽子や服装など、一般人のおじさんだとホームレスっぽくなってしまうけど、ブラピだとおしゃれ。同年齢のトム・クルーズも今でもカッコよくて若々しいけど、ちょっと非人間的というか妖怪っぽいところがあるトムより、ナチュラルおじさんのブラピのほうが理想的なイケオジです。

 殺し屋コンビ、レモン&タンジェリンもいい味だしてました。タンジェリン役のアーロン・テイラー・ジョンソンがイケメン!アーロン、どんどんいい男、そしていい役者になってきてますね~。スタイリッシュなスーツの着こなし、スタイルのよさ、そして英国訛りが素敵!血の気が多く凶暴だけど、相棒とのやりとりや殺し合いの後レディバグと仲良くなるところが可愛く、アーロンもコミカルに大暴れしてました。

 真田広之が重要な役で出演してます。もう孫がいる役!だけど、すごくカッコよかったです。真田さんの侍のような静かなる重厚さが、唯一この映画では日本らしかったです。彼だけ大真面目に演じてたのは、返って滑稽でもありましたが。ラストはほとんど主役な活躍で嬉しかったです。今まで出演したハリウッド映画の中では、いちばんいい役だったのでは。真田さんの息子役の俳優もなかなか男前でした。ゲイ?の乗客役の俳優、ラストに登場する大物女優など、ブラピ人脈のゲストスターが豪華でした。

 ↑プロモーションで各国を精力的にまわってたブラピ、ちょっとヘンなテンションで可愛いけど心配になった
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女王ふたり並び立たず

2022-09-09 | イギリス、アイルランド映画
 エリザベス女王が崩御されましたね。御年96歳。大往生なので、悲しみよりも長い間お疲れさまでした、という気持ちのほうが強いです。ロンドンオリンピックでの007との共演は、ほんとノリがよくてオチャメでしたね。それにしても。女王のいないあのスキャンダルまみれなロイヤルファミリーを、イギリス国民は敬愛できるのでしょうか。それは日本も同じ。いろんな悲惨なことだらけで、日本国民の多くは塗炭の苦しみにあえいでいます。そんな中、日本の尊い一族は?存在感、あまりにも希薄ではないでしょうか。K室M子さんの件もあり、国民がいくら皇室を敬愛しても、皇室はそんなに国民を大事には思ってなかったんだな、という悲しみと失望は深まるばかりです。いや、そんな気持ちにもならない無関心な人のほうが今や多いかも。エリザベス女王の訃報は、今やすっかり影が薄くなってしまってる我が国の雲上の方々を思い出させました。

 「クイン・メリー 愛と悲しみの生涯」
 16世紀。フランス王に嫁いでいたスコットランドの王女メアリーは、夫の死後祖国に戻り女王の座に就く。イギリスの女王エリザベス1世は、英国の王位継承権を持つメアリーを警戒するが…
 イギリス時代劇、とりわけ王室ものが大好きです。王座や権力をめぐる闘争、詐術陰謀、人間関係がとにかく血なまぐさい!王族も貴族も僧侶も学者も、宮廷に出入りしてる小物まで、ちょっとでも油断、足もとをすくわれたり巻き込まれたりしたら、問答無用に断頭台で首チョンパ、を長いこと繰り返してたイギリスですが、中でもヘンリー8世からエリザベス1世の時代が激烈に血みどろで怖い、面白いです。ネタの宝庫なイギリス王室、最も有名な悲劇のヒロインのひとりが、スコットランドの女王メアリー・スチュワートでしょうか。数々の映画、ドラマにもなっており、最近でもシアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビー主演で「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」が製作されました。前から気になってた1971年版も、先日ようやく観ることができました。
 メアリーとエリザベス、二人の女王を演じてるのは、ヴァネッサ・レッドグレイヴとグレンダ・ジャクソン、英国の大女優ふたりの豪華共演です。ハリウッド女優のような華やかさ、美貌で魅了するのではなく、堅実な演技と圧倒的な存在感で惹きつけるところが、さすがイギリスの女優。当時二人ともまだ34、5歳ぐらい(綾瀬ハルカとか石原サトミとかより年下!)ですが、すでに様々な作品でキャリアも積み国際的な名声も得てるので、すでに大女優の貫禄。「ふたりの女王」のシアーシャとマーゴットなんて、まだ小娘と思えるほどに。

 メアリー役のヴァネッサは、悲劇的な運命に流されるように見えて決してそうではなく、自分の進みたい道、欲しい男たちを選んで突き進んだ、みたいな力強さと誇り高さ、奔放さがカッコよかったです。まさに太く短く生きた人生。当時の彼女は細面の美人で、モデルのような長身、闊達で毅然とした演技など、女性が憧れる系の女優。ラストの処刑シーンでの鮮やかな赤いドレスもすごく似合ってて凛然としてて、湿っぽい悲しいシーンにしなかったのも素晴らしかったです。

 エリザベス役のグレンダ・ジャクソンは、もう黙って立ってる、座ってるだけで逆らう者なんかありえない、みたいな威風堂々さと迫力で圧巻です。冷徹だけど感情に流されない現実的な言動がカッコよくて、メアリーとは違う意味で女性が憧れる女王様っぷりでした。実質のヒロインはヴァネッサのほうで、グレンダはそんなに出番は多くない助演なんだけど、出てくるたびに場面をさらう強烈な存在感。たまにプっと笑えるイギリス人らしい皮肉を軽やかにかましたり、おちゃめな面もあるところも魅力的でした。メアリーに対して、女の嫉妬や羨望!みたいなありがち描写、設定は特になかったのも、ベタベタしい凡下の女と同レベルに堕さずにすんでよかったです。

 90年代に政治家に転身したグレンダが、最近政界を引退し女優復帰したのは喜ばしいニュースでした。メアリーの2番目の夫となるヘンリー・ダーンリー卿役は、4代目007として有名なティモシー・ダルトン。若くてイケメン!ダメ男を好演してました。ヴァネッサ・レッドグレイヴとはかつて恋人同士だったダルトン氏、この映画で出会ったのかな?
 衣装、お城、スコットランドの緑や海など風景も美しい。スコットランド、ますますまた行きたくなりました。もしまた海外旅行するなら、次は絶対イギリス&スコットランド再訪です!
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堕天使の心臓

2022-09-06 | 北米映画 80s~90s
 「エンゼル・ハート」
 50年代のニューヨーク。私立探偵のハリー・エンゼルは、謎めいた紳士ルイ・サイファーから失踪した歌手ジョニーの行方を突きとめるよう依頼を受ける。ジョニーを探すハリーだったが、探り当てた関係者は次々と怪死し…
 初めてこの映画を観た時はまだ子どもだったので、ぜんぜん理解できずただもうワケワカメでした。評判ほど怖くもキモくもなかった。当時は実際に起こってる事件のほうがはるかに恐ろしく、こんな悪魔だの呪いだのといった非現実的なオカルトよりも、女性子どもが白昼突然惨殺される通り魔事件とか、一家が皆殺しにされたあげくバラバラに解体されてしまう事件とかいったニュースのほうが恐怖でした。長い年月を経て最近、あらためて今作を観ることができたのですが、やっぱワケワカメでした(笑)。ショッキングでエグいシーンには狎れてしまっているので、この映画程度のホラーシーンはむしろ滑稽。片目を撃ち抜かれり心臓を取り出された死体なども、特殊メイクとかがまだひと昔前って感じで生々しくないんです。

 ハリーの行く先々でむごたらしい殺人が起き、無惨な屍累々…ハードボイルドな探偵ミステリー仕立てなのですが、もう人間技とは思えぬ惨状ばかりなので犯人とか真相とかどうでもよくなってしまいます。ラストは衝撃の真実(ハリーにとっては。ジョニーと悪魔の関係とか、松本洋子先生のオカルト漫画で似たような設定があったような)なのですが、あの人物はいったい何がしたかったの?自分から逃げようとしたジョニーへの制裁?ハリーを弄びたかっただけ?さんざんミステリーテイストで引っ張っておいて、結局はオカルトな結末なのでガクっときます。

 オカルトな話よりも、名匠アラン・パーカー監督のスタイリッシュな演出と映像が見どころです。陰鬱だけどおどろおどろしくはなく、ムーディーでおしゃれなCMっぽいシーンが多い。黒人音楽の使い方も、独特の雰囲気づくりに一役買ってます。
 主役の探偵ハリー・エンゼル役は、80年代に絶大な人気を誇ったミッキー・ローク。当時はトム・ハンクスとかケヴィン・コスナーが大好きだった私には、ミッキーの魅力を解することはできませんでした。彼のファン層は映画通のお姉さまたちって感じだった。そんなお姉さまたちの年齢をはるかに超えた今、やっとミッキーのよさを理解。男の色気って、やっぱガキには伝わらないもの。純粋無垢な子どもには、色気とか悪臭に近いものですよね。とにかく顔が性器に見えるほど色気がハンパないミッキー、でも当時まだ35歳。日本の某事務所のアイドルおじさんたちより年下とかありえんわ~。カッコつけた探偵役はできても、大人のエロさを振りまく探偵役とかできる俳優、日本にはいないですよね~。

 当時はニタニタした笑顔がイヤらしい!とか思ってたけど、今はそのイヤらしさが素敵に思えます。顔が犬みたいで可愛い。声が優しくソフトなのもレディーキラーな武器。ヨレヨレのダボダボスーツも、何だかオシャレ。優しくアンニュイで退廃的なのも、アメリカ男優には珍しい魅力。私が観た出演作の中では、いちばんカッコいいミッキーかも。カッコいいけど全然カッコつけておらず、結構みっともなくズタボロにされたり、かなり体を張ってました。そして過激なセックスシーンあり!全裸はちょっとボテっとした感じで肉体美ではありませんが、ちょっと崩れた中年おじさん好きにはたまらんカラダかも。

 依頼人ルイ・サイファー役は、名優ロバート・デ・ニーロ。今は仕事選ばずな枯れた好々爺になってるデ・ニーロ御大ですが、当時は映画界最高のカリスマ俳優でした。彼が出てるだけで品質保証的な。この作品では出番は少な目ですが、存在感は強烈です。薄気味悪いけど、彼も当時まだ40代半ばの男盛りなので、すごくカッコいいです。女占い師役で、シャーロット・ランプリングも出演してます。チョイ役ですが、ヨーロッパの上流社会の香り高い、エレガントでミステリアスな雰囲気がオカルトに合ってました。
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別府♨温泉パラダイス 後編

2022-09-04 | 旅行、トレッキング
 早朝、ひとりで朝風呂。極楽極楽(^^♪ああこのまま、どこにも行かずにずっと温泉につかって独りでのんびりしたい…なんて、もちろん叶わぬ夢。部屋に帰るとジミーはもう起きていて、今日も元気に忙しく遊ぶ気満々な様子。朝食もバイキング。昨夜食べすぎてまだ何か胸につかえてる感じで食欲のない私と違い、ジミーは朝っぱらからガツガツ食ってまたM子に怒られてました。

 この日はジミーが楽しみにしていた地獄めぐり。ホテルに迎えに来た観光タクシーに乗って出発。ジミーは事前に各地獄について詳しく調査、車内でタクシーの運ちゃんも驚くほどの知識を披露します。

 海地獄、山地獄、坊主地獄…いろんな地獄があって、それぞれ特異な特徴があるのが興味深い。自然って不思議。中にはバスクリンでも入れたかのような地獄もあって、入浴したくなりました。したら大変!地獄っていっぱいあるみたいで、ジミーは全部見てまわるつもりだったけど、暑い!からもう外をウロつくのは限界、地獄も2つ3つでもうオナカイッパイ、どれも同じじゃん!と飽き飽きしてた私とM子は、大人のズルさを発揮してジミーを言いくるめ、次なる目的地である高崎山公園へ。運ちゃんも、たいていの観光客は2つか3つで地獄めぐりは切り上げる、と苦笑してました。どっかの地獄で食べた地獄プリンが美味しかったです。

 野生の猿と触れ合えるという高崎山公園。エテ公とか興味ない~暑いのにサルとかどうでもええわ~とか思ってた私(たぶんM子も老母も)ですが、ジミーが楽しみにしてたので従いました。しかし公園入口には、猿は見られない情報が。運ちゃんによると、最近サルはまったく人間の前に現れなくなってしまってるとか。原因不明ですが、何か自然環境に良からぬ異変が生じてると察せられます。

 サルはあきらめて、すぐ近くにある水族館うみたまごへ。ジミーは水族館が大好き。フツーの水族館でしたが、涼めてほっとしました。
 水族館を出ると、ああやっとホテルに帰れる!とホっとしたのですが、ジミーがどうしても地獄めぐりを再開したいと言い出した。えー!とM子と私は難色を示しましたが、老母が可愛い孫の懇願に負けてしまう。スポンサーである老母の要請にはさすがに逆らえず、タクシーは再び地獄めぐりへ。ジミーはどうしてもワニが飼われてる鬼山地獄へ行きたかったらしいです。

 何で温泉地にワニ?🐊ワニがウジャウジャいて気持ち悪い!でもワニ、ぜんぜん動かないんですよ。暑さのせい?運ちゃんによると、いろんな事情があって餌をあまりやってないから元気がないらしいです。気持ち悪いけど可哀想なワニでした。ワニに魅せられてなかなか帰ろうとしないジミーを、ワニの餌にするよ!と脅す私。ワニの後はアマゾンの魚ピラルクを見に白池地獄へ。ピラルク、初めて知りました。美味しいんかのお?
 ワニやピラルクを見て、ジミーは満足したようです。ホテルに戻ると、休む間も与えられずジミーにまたアクアビートに連れて行かれました。バイキングの夕食、その後はアクアガーデンでまた遅くまで遊んで、ゲームセンターでも遊んで、部屋に戻るとバタンキュー。
 楽しい家族旅行でした。でも疲れたつくづく思いました。私、ほんとぼっち気質だよな~と。独り寂しく、でも気楽で静かでのんびりした温泉旅行を、今度は楽しみたいです生きてる間に一度は、しっぽりと道ならぬ温泉密会旅行とかもしてみたいです
コメント (10)
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