まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

思いきりアフリカン

2018-06-27 | 北米映画 80s~90s
 懐かしの80年代映画③
 「愛と哀しみの果て」
 1913年のデンマーク。裕福な独身女性カレンは、スウェーデンの貴族ブロアと結婚し、英領ケニアへ移住する。農場経営も結婚生活もうまく行かない中、カレンはハンターのデニスと出会い親密となるが…
 1986年のアカデミー賞作品賞、監督賞など、7部門で受賞した作品。美貌の男爵夫人がエキゾティックな未開の国で、ハンサムな恋人に支えられながら困難や悲しみに立ち向かう…といったハーレクインな物語を、ふんだんに製作費をかけ、一流の演出と一流の演技で映画化。これで駄作になるわけがなく、事実ドラマティックで優雅な秀作に仕上がってるのですが…感動も感銘も私にはもたらしてくれなかった。なぜ?それはおそらく、ヒロインに魅力と好感を感じられなかったからかも。この映画、実際に当時の英領ケニアで暮らしたデンマーク人女性の体験記を基にしているのですが、典型的な白人の上から目線話なんですよね~。野蛮で無知なアフリカの土民に、文明や教育を施してあげてる立派な私♪みたいな、独善的で自己満足的なヒロインの自慢話みたいな映画でした。アフリカ人にとっては、ありがた迷惑でしかなかったかもしれないのに。でも土民たちはカレンを女神さまのように敬い従うのです。そんな描写も、白人目線すぎてちょっと鼻白んでしまいました。

 カレン役のメリル・ストリープは、言わずと知れた現代映画界最高の大女優。ハリウッド業界人や映画ファンからの崇敬を一身に受けてる彼女ですが、アンチも同じぐらい多い。私は大好きですが、ごくたま~に、アンチの意見も理解できる演技に出くわすのも事実。我こそは演技派!な彼女と会うと、クラスに必ずいたウザい優等生を思い出す人、多いのではないでしょうか。正論を自信たっぷりに押し付けてきて、文句を言わせない、文句を言うほうが間違っていると思わせる優等生。メリルおばさまの完璧な演技がまさにそれ。彼女が得意とする外国語訛り英語とか、スゴいな~とは思うけど、何か鼻につくんですよね~。本気モードじゃない、ちょっと力を抜いた遊び心ある時のメリルおばさまのほうが、大女優の余裕を感じられてカッコいいです。

 演技の巧さは右に出る者なしなメリルおばさまですが、うっとり見とれてしまうような美人では決してないのが、こういったハーレクインもののヒロインには、ちょっとしっくりこないというか…エレガンスとか優しさよりも、剛毅と誇り高さが増してるヒロインは、確かにメリルおばさま向けなのですが、ヨーロッパの男爵夫人というより、アメリカの女社長って感じがしました。苦労や心労が絶えない役なので、いつもカリカリギスギス。ライオンをムチで追っ払うシーンとか、ライオンよりメリルおばさまの顔のほうが怖かったです。

 デニス役のロバート・レッドフォードは、ハンサムで知的でまさに理想の白人アメリカ男性…だったのは60・70年代の昔話で、この作品ではいかんせんおじいさんすぎる顔、シワクチャ。全体的に男の艶はなく、カサカサ乾いてる感じ。おばさんとおじいさんのラブシーンとか、誰得?なイタさ。大物スターの競演は、ハーレイクイン映画に必要なロマンティックさや情熱的な雰囲気、といったケミストリーを生み出すことに失敗してたように思われました。ブロア役のデンマーク俳優、クラウス・マリア・ブランダウアーが、貴族らしい優雅で生活力のないダメ夫を好演しています。
 アフリカロケや、当時を再現したセット、衣装など、さすがハリウッドの威信をかけたような大作だけあって、目に楽しく見応えたっぷりです。映画館で観れば、きっとアフリカの雄大で神秘的な自然の美しさにもっと魅了されたことでしょう。この作品でオスカーを受賞した故シドニー・ポラック監督ですが、個人的にはこの映画よりも「トッツイー」のほうが好きです。
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プラトニック刑事

2018-06-24 | 北米映画 80s~90s
 懐かしの80年代映画②
 「刑事ジョン・ブック 目撃者」
 現代社会から距離を置いて生活しているアーミッシュの村で暮らす未亡人のレイチェルは、幼い息子サミュエルを連れて都会に住む親戚のもとを訪れる途中、殺人事件に巻きこまれてしまう。事件を担当する刑事ジョン・ブックは、サミュエルが目撃した犯人が警察内にいることに気づくが…
 80年代最高のスターといえば、わし的には何と言ってもハリソン・フォードです。子どもの頃、TVで観た「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」で初めて彼に出会った時、な、何てカッコいいおじさまなんだ!と幼い乙女心が激しくときめいた記憶は、今も褪せていません。彼目当てで、もちろんスターウォーズも観ました。インディ・ジョーンズとハンソロ、という映画史に残る大当たり役に2つも恵れたハリソンおじさんですが、それではやはり役者として飽き足らなかったのか、さらなる高みを目指して選んだのがこの名匠ピーター・ウィラー監督作における刑事役でした。

 ハリソンおじさんの目論見は成功し、この作品の演技で彼は初めてアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされました。今のところ、それが最初で最後のノミネーションとなってます。この作品のハリソンおじさんが素晴らしいのは、みんなから愛されたインディとハンソロのイメージを、ひっくり返したり壊したりしてなかったところ。演技派を目指したといっても、いきなりデ・ニーロもどき、パチーノもどきな分不相応な無茶をするのではなく、今まで通り+α的な演技だったのが賢明で、ファンにも優しい挑戦でした。

 ジョン・ブックもインディ&ハンソロ同様、ちょっと屈折してるけどオチャメな面もある、力強く正義感の強いタフガイヒーロー。アドベンチャーやSFではなく、現実社会に生きるリアルなヒーロー、というのがインディ&ハンソロとの相違で、それがハリソンおじさんの新たな魅力となってました。くたびれたスーツ姿もイケてましたが、アーミッシュ村での農夫姿と大工姿の似合いっぷりときたら!やっぱ私、キレイキレイなイギリスのハイソな美青年よりも、土のにおいがする男らしい肉体労働者のほうが好き。実際にもハリソンおじさん、俳優になる前は大工さんやってたとか。道理で板についてたわけだ。

 ハリソンおじさんのロマンス演技も秀逸でした。不器用だけどロマンチックで切ない大人のプラトニックラブ。夜の納屋でのダンスシーンや、裸のレイチェルをじっと見つめ、彼女を抱きたいけど抱かないシーンでの、情感のこもったハリソンおじさんの表情に胸キュン。インディやハンソロもキスが上手でしたが、ジョン・ブックの情熱的なキスもなかなかのものでした。おまえは俺のものだと言わんばかりの、いい感じで支配的な男らしいキス。あんなキスされてみたいものです。

 レイチェル役のケリー・マクギリスは、美人なんだけどちょっとイカつくて男っぽいところが、農婦っぽくて役に合ってました。都会的な美女や嫋々とした美女だと、きっとミスキャストになってたでしょう。いつの間にか消えてしまったケリー・マクギリスですが、今どうしてるんでしょう。サミュエル役のルーカス・ハースが可愛い!幼いのに、危機にも賢く勇敢に振る舞うサミュエル。もしmy 甥っ子のジミーだったら、映画が始まって10分ぐらいで死んでますわ村の若者役で、LOTRのアラゴルンことヴィゴ・モーテンセンが!わ、若い!可愛い!台詞はまったくなく、ただニコニコして画面に映ってるだけなんでけど、妙に目立つのがやはり後にスターとなる者の輝きでした。
 さすがオスカーの脚本賞を受賞しただけあって、サスペンスとロマンスの融合が巧みでした。でもこの映画最大の見どころは、アーミッシュの生活描写でしょう。私、この映画で初めてアーミッシュの存在を知りました。現代社会を拒絶した清らかで閉鎖的なライフスタイルが、美しい映像で描かれていました。今でもネットとかスマホとは無縁なのかしらん。
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同棲時代 in U.S.A

2018-06-21 | 北米映画 80s~90s
 懐かしの80年代映画①
 「きのうの夜は…」
 真剣な恋愛ができない青年ダニーは、出会ってすぐに関係をもったデビーとは一夜限りの恋にできず、戸惑いながらも彼女と同棲を始めるが…
 80年代半ばのハリウッドでは、“ブラッドパック”と称されていた若手俳優たちが人気で、グループみたいに仲良く共演したり、単独で主演したりと活躍していました。そんなブラッドパック映画の金字塔、日本のTVドラマでパクられた青春映画の名作「セント・エルモス・ファイアー」でも共演していたロブ・ロウとデミ・ムーアが、80年代シカゴのビタースウィートなカップルを演じた恋愛映画です。
 お話は、劇中にガンガン流れる80年代のラブポップソングの歌詞そのもので、若者っていいよね~こんな他愛もないことで世界一幸せで世界一不幸になれるんだもん、と苦笑したり羨ましくなったり。設定とか台詞も、ちょっと男女7人夏物語っぽいというか、日本の80年代のトレンディドラマっぽくて、80年代に青春した人は懐かしさを感じる映画です。

 かなりラブコメテイストになってはいるのですが、軽い遊びがだんだん真剣になる過程が、なかなか丁寧にメロウに描かれていて、若かりし頃の自分と引き比べてみていろいろ考えさせられる一興さがありました。男と女の愛の温度差とか価値観の違いは、古今東西、今も昔も不変のテーマです。見てて虫歯になりそうなほど甘~くなったり、激しくぶつかり合ったりを繰り返すダニーとデビーにを見てると、恋愛ってやっぱ体力と気力が要るな~と思った。何でそんなことで大騒ぎするの?何でそんなしょーもないことで傷つけ合うの?と失笑し、そこは男が我慢するべきとか、そこは女が妥協すべきとか、冷めた考えをしてしまう私は、やはりもう恋愛などできない年寄り…若気のいたりって、愚かだけど素敵!打算とか分別なんて要らない!若いうちはいっぱいバカやって傷つけて傷ついて、衝動的で放縦な恋をすべきなのよ!私も若い頃はもっとバカになってりゃよかった!と、失敗を恐れるあまり安全を選び、今の後悔です…

 ダニーが、ほんとイラ&ムカ、な男なんですよ。いくらイケメンで根は優しくても、ガキっぽすぎ!24、5歳の設定だったと思うけど、20代半ばってあんなに子どもっぽいものなの?あんな中身が中学生みたいな男とじゃ、まともな恋愛できませんよ。少年っぽい男とガキっぽい男は違いますもんね。ツルんでる悪友とのやりとりも、あまりにも子どもじみてて笑えない、不愉快だった。男の友情っていいな、とは全然思えなかった。
 ダニーと違ってデビーは結構大人で、ナンダカンダでダニーに合わせてあげたり譲ってあげたりと、いい女だった。あんなコドモ男に期待したり夢見たりしてしまったのが、やはり若い女の浅薄さ、未熟さだったのでしょう。元カレもアレな男だったし、いい女なのにダメ男ばかりに引っかかるデビー、典型的なだめんずウォーカーでした。それにしても…恋愛だけなら、相手のことを知り過ぎない関係でいたほうがいいですよね~。同棲はイチがバチかの賭けだわ。

 ダニー役のロブ・ロウと、デビー役のデミ・ムーア、当時20代前半!当然のことながら若い!そして美しい!今はキワモノおじさん、改造人間おばさんと化している二人の、もっとも輝いていた頃の作品なのではないでしょうか。当時のロブ・ロウは、ブラッドパックの中では最もイケメンで、「ホテル・ニューハンプシャー」など良質の作品で好演してました。美男子だけど、たまにイチローに似て見えた(私だけ?)。デミ・ムーアは、ほんと美人!可愛いけどブリっこではなく、すでに大人の女の成熟が。ハスキーヴォイスもセクシー。他愛もない恋愛映画なんだけど、二人の脱ぎっぷりのよさ、ラブシーンの大胆さにはちょっと驚かされます。邦画は言わずもがな、ハリウッド映画でも今、あんなに脱いでセックスシーンできる男優女優、いないもんね~。Hの後、お互い全裸でキッチンをウロウロするシーンなど、すごく自然で良かったです。セックスの最中にシーツ巻いてたり、ヤった直後に下着しっかり着てたりなんて、すごく不自然ですもんね。二人の80年代ファッションも懐かしく、おしゃれにさえ見えました。
 ダニーの親友役のジェームズ・ベルーシは、ジョン・ベルーシの弟ですね。風貌も芸風もそっくりです。いい加減キャラと意地悪そうな顔が、ちょっと苦手かも。デビーの親友役は、トム・ハンクスの「ビッグ」でヒロイン役を好演してたエリザベス・パーキンス。デビーへの友だち思いな屈折ツンデレっぷりが笑えました。
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母娘凌辱!

2018-06-17 | イタリア映画
 「ふたりの女」
 第二次世界大戦中のイタリア。未亡人のチェジラは娘のロゼッタと共に、ローマから田舎町へ疎開する。母娘はインテリ青年のミケーレと親しくなるが…
 「ひまわり」や「昨日、今日、明日」etc.数々の名作を生み出した名匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督と大女優ソフィア・ローレンのコンビ作。ソフィア・ローレンはこの作品で、アカデミー賞主演女優賞を獲得しました。非英語映画でのオスカー演技賞受賞は、この映画でのソフィア・ローレンが初なんだそうです。

 チェジラとロゼッタに降りかかる悲劇を知っていたので、観るのが正直怖かったのですが、思ってたような陰鬱で陰惨な映画でなく、どちらかといえば終盤までは人情喜劇っぽかったのが意外でした。とにかく明るいイタリア人、というか、バイタリティあふれるイタリア人気質には驚かされます。空から爆弾や銃弾が降り注いでるのに、たじろいだり慌てたりせず、かなり平然としてるんですよ。私だったら、恐怖で精神に異常をきたしてるでしょう。死と隣り合わせの恐怖に慣れてしまってる、というのも戦時下特有の異常事態です。

 疎開地でのチェジラ母娘と人々との交流は、明るく元気いっぱいで、なおかつほのぼのしてます。クスっと笑えるシーンや台詞も多く、もともとは喜劇の名匠であるデ・シーカ監督らしさにあふれてました。いつ死ぬかわからない緊迫感、危機感の中にあっても、みんな絶望したりガックリまいったりせず、何とか生きよう、生き残ろうとする必死さ、たくましさは、ぬるま湯のような平和に浸っている現代人にはない力強さ。みんな食べることで頭がいっぱい、人間にとって結局いちばん大事なことは、やっぱ愛とか恋とかではなく食べること、なんですね~。食糧難、絶対に経験したくないです!不満だらけの人生でも、食べ物にだけは不自由してない私。これって幸せなことなんですよね!

 イタリア女性、特にイタリアの母ちゃんの気性の激しさって、イタリア映画ではおなじみですが。チェジラの喜怒哀楽にも圧倒されました。大したことじゃなくても鬼の形相で罵倒&威嚇するので怖いわ~。情が深すぎるのも何か重い。ロゼッタを溺愛してるチェジラですが、私がロゼッタだったらあれは鬱陶しいわ~。そんなチェジラの過保護ぶりも、ユーモラスに温かく描かれていたのですが…ローマへ戻る途中、チェジラとロゼッタに襲いかかる災厄…そんなに過激なシーンにはなってないのですが、それでも起こったことを考えると戦慄、暗澹となります。あんな目に遭うくらいなら、爆弾や銃撃で殺されたほうがまし!死よりも恐ろしい、忌まわしい恐怖と苦痛です。自分だけならまだ耐えられるかもしれないけど、愛する人が目の前で…私なら絶対に発狂するわ~。人間をケダモノにしてしまう無秩序と荒廃が恨めしい。戦争中は、イタリアだけでなく、世界各地で多くの女性たちがあのような戦禍に身も心も傷つけられたのかと思うと、平和な世に生まれ生きてることに安堵と罪悪感を覚えてしまいます。

 チェジラを熱演してオスカーを獲得したソフィア・ローレンは、当時26歳!おばさんなのに少女ぶってる綾瀬はるかとか宮崎あおいとかより年下!まさに野生の美女!迫力ありすぎで、フツーの男じゃとてもじゃないけど対峙できません。フツーっぽくきれい、可愛い、みんなに好かれたい、共感されたいな日本の女優とは、ほとんど違う生き物な女優です。おっぱいとお尻が大きいけど、ウエストはくびれてるというグラマー(死語?)の見本みたいなセクシー肢体。生命力あふれる女の色香と強靭さに圧倒されます。インテリ青年ミケーレ役は、何と!若き日のジャン・ポール・ベルモンド!イケメンではないけど、未亡人へのシャイな片想い演技が可愛かったです。彼のイタリア語は吹き替えなのかな?
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音の色、音の匂い

2018-06-13 | 日本映画
 「羊と鋼の森」
 ピアノの調律師を目指す直樹は、地元北海道の楽器店に就職し、先輩の柳の指導を受けながら修行を続けていた。ピアノの調律を通して、様々な人々と出会う直樹だったが…
 直木賞候補になり、本屋大賞を受賞した小説の映画化。天皇皇后両陛下が試写会で御高覧されたことも話題になりました。両陛下のご感想通り、とても美しい佳作でした!内容や空気感が、70年代の優美で内省的な少女漫画っぽかったです。汚いもの、醜いものがまったく出てこない、ピュアで清冽な世界に心が洗われました、が、人間の暗部や醜悪な部分を面白く描く映画が大好きな人には(かくいう私もその一人)かなり物足りない、甘っちょろいキレイキレイすぎる映画かもしれません。とにかく人間の生々しい営みとか、男女の生臭い愛憎とか性とかとは無縁な、現実的なことは全排除した、浮き世離れしたファンタジーに近い作品でした。特にドラマティックな展開があるわけでもなく、特異な人間関係が描かれてるわけでもないので、甘美な少女趣味がダメな人にはまどろっこしさと眠気をもたらすかもしれません。

 直樹をはじめ、みんなピアノのことだけに悩んだり歓喜したりしてるのが、ずいぶん優雅で悠長だな~と、世知辛い煩わしい社会生活に埋没してる私は、ふと冷笑してしまうこともあったのですが、そんな自分の心の貧しさがイヤです。美しいものだけを全身全霊で追及する直樹たちを、心の底から羨ましく思ったのも事実です。
 劇中、数々の美しいピアノの名曲が使用されているのですが、聞いたことはあるけど曲名や作曲者は全然わからない無教養な私ピアノの音色が美しい風景になるのが、この映画の見どころでしょうか。深い緑の森、澄んだ湖の中、夜の銀河や雪や雨etc.春夏秋冬の自然の美しさが、まるでヒーリング映像のようでした。でも、ピアノの音を聞くたびに、いちいち森の匂いがするとか、湖に沈む感覚がするとか、感性豊かなのも結構めんどくさいもんだな~とも思った

 ピアニストではなく、ピアノの調律師を主人公にした映画を観たの初めて。調律の仕事や方法が興味深かったです。調律師は特にピアノが弾けなくてもできるのですね。それにしても。ピアノの調律師って、あんなに依頼があるものなんですね~。おいくらなんだろ?貧乏人はピアノなんか持ってないので、金持ち相手の仕事だよな~…なんて、現実的な世知辛いことが気になる私は、骨の髄まで貧しい人間…
 この映画を観に行ったのは、もちろん主演の山崎賢人目当てです(^^♪賢人じゃなかったら、たぶん観なかった。だって私はやっぱ、ふわふわした清らかな乙女映画よりも、真逆な「エル ELLE」みたいな映画のほうが好きだし!

 賢人くん、可愛かった~漫画映画俳優、CM俳優というイメージが強い賢人くんですが、奇をてらった役よりも優しく感受性が豊かな男の子役のほうが似合ってるし、とても魅力的でした。とにかく彼、顔が可愛いわ。フツーっぽい、シャイで純真な男の子の役なのですが、あんな子どこにもいませんよ!髪型といい服装といい、ダサめにしてるつもりなんだろうけど、賢人くんだと上品でオシャレに見えた。ベストが可愛かった。英国の寄宿舎の学生みたいだった。あんなファッション、ダミアンにさせたい。させたら大事故な失敗になるでしょうけど楽器店などのインテリアや、コーヒーではなく紅茶を飲んでたりとか、どことなくイギリスの香りが。

 とにかく賢人くん、可愛いすぎて共演の女優が可哀想になります。女の子より可愛い顔だけど、フニャっとユルい可愛さではなくて、凛としてる可愛さ。雰囲気もオネエっぽさとかゲイっぽさは全然なく、男くさくなくて女らしくもない、いい感じに中性的。なので、直樹役に違和感がなかったのかも。中性的でも、水商売か売り専ボーイみたいな某事務所のタレントがもし直樹役だったら、とんでもないことになってたでしょう。20代半ばでもまだ透明感ある少年の蒼さ、そして童貞っぽさを出せる賢人くんが好きです。性的な魅力がないところが、賢人くんの美点でもあり欠点でもあるかも。

 あまりにも顔が可愛く、ほっそりとした少年肢体で、言動もピュアで真面目で繊細な直樹に、先輩の柳が必要以上にベタベタと親密に接してるのを見てると、腐は間違いなくBLの匂いをかぎとります。柳役がこれまた大柄で男らしい西郷どんこと鈴木亮平なので、意識的にBLっぽさを醸し出そうとしたかのようなキャスティング。BLに発展してもおかしくない二人でした。仲里依紗が柳の恋人役なのですが、私が柳なら仲里依紗なんかより1000倍可愛い賢人を抱くわ!それにしても。直樹ってセックスどころかウ◯コもしそうにないほど清らかボーイだったけど、女とヤったことあんのかな?なんてことも気になった私、ほんとヨゴレ人間です

 直樹の師匠役は三浦友和。てっきり直樹にしか見えない幽霊?幻?とばかり思ってたけど、そうじゃなくて安心+ちょっとガッカリ。そこまでファンタジーな映画ではありませんでした。ピアノ姉妹役は、実際にも姉妹の上白石萌音&萌歌。本名なの?!スゴいキラキラネームですよね~。姉は「君の名は。」のヒロインの声で有名ですね。妹がデカい!しもぶくれ上白石姉妹よりも、どこからどー見たって山崎賢人のほうが美人!賢人の引き立て役みたいで気の毒でした。ピアノは上手だったけど、あれは吹き替えなのかな?私もまたピアノを習いたくなりました。
 それはそうと…観たのは初日の夕方にもかかわらず、ガラガラだったのが気になった…

 ↑天皇皇后両陛下と映画鑑賞!なんて、すごい栄誉だけどすごい緊張しただろうな~。原作本をお読みになった皇后さまから、イメージ通りだとお褒めの言葉をいただいたという賢人くん、頑張ってまた佳い映画に出てください漫画映画はもう卒業してね!
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ときめく鯉に駆け出しそうなの

2018-06-10 | カープ
 交流戦、カープ楽天の第3戦目をズムスタで観てまいりました~
 この日は大雨!と早くから予報されていたため、どうなることやらとヤキモキしながらズムスタへと向かったのですが、どんより曇ってるけど雨は降らず、返って天気よすぎてカンカン照りよりも観戦に適してる天気でした。涼しかったので、選手もやりやすかったのでは。いつもこんな天候ならいいのに。
 さてさて交流戦。去年と違い、西武にもロッテにも負け越してしまい、日ハムとは中止のおかげで一勝一敗。順位は下から数えたほうが…なテイタラクのカープ。パリーグではぶっちぎりの最下位である楽天にまで負け越すようなら…と、期待よりも憂慮してばかりな最近ですが、楽天、やっぱ弱い…おかげで、カープは交流戦初の連勝!さあ最終戦も勝って3タテじゃ!

 今回もダミアンがお伴。席につくまえに、お楽しみのグルメ。どこもすごい列で、しかもプレイボール前なのに売り切れが多い!どういうこと?!私が楽しみにしてた、岡ちゃんプロデュースのプリンアラモードも、もうsold out!TVで紹介されてた影響?仕方ないので、大瀬良くんプロデュースの“大地が好きなフルーツ爽快ソーダ”と、タルタル明太子の唐揚げ丼を買いました。ダミアンは揚げ物ばっか大量に選んで、デブ街道まっしぐらです。

 ↑大地が好きなフルーツ爽快ソーダ。さっぱり風味で美味しかったです
 この量はぼったくりよね~と苦笑しながら唐揚げ丼を食べてると、試合開始。この日の先発は九里。うう~ん、いまいち不安。まあ、九里だけでなく、カープは投手のほとんどがブッコワレ状態なので、誰がマウンドに上がっても不安。5月に家族と来たベイスターズ戦でも、九里はメッタメタにボコボコにされたし、今日も苦い結末になりそう…
 と思いきや。九里はテンポよく、危なっかしいシーンは多々ありながらも、敵に得点は許さず。それは相手の美間投手も同じで、お互いまったく点が入らない、ちっとも面白くないゲーム展開に。今まで現地で観た試合の中で、いちばんつまんなかったかも。やっぱガンガン点を奪い合ったり、完膚なきまでにフルボッコにしたりされたりじゃないとね~。楽天はパリーグ最弱とはいえ、特に危なげなく手堅い印象でした。西武やベイスターズみたいにハラハラ胃痛なピンチに陥れてくれるドSチームや、勝手にメチャクチャな自滅をしてくれる阪神みたいなドMチームのほうが、楽しい対戦相手です。
 何だか単調でユルい試合の流れが変わったのは7回、カープの攻撃でチャンスが訪れた時。カープの看板選手である同級生トリオ、タナキクマルが全然機能しなくなってしまい、下位打線でチャンスを作っても彼らで止まってしまうというトホホすぎる場面が目立つように。めぐって来た絶好のチャンスで打席に立ったのは西川龍馬。将来を嘱望されてる若鯉のひとりですが、最近は打たんわエラーするわでダメダメの代表選手となり、2軍に転落してたことも。この日久々のスタメンとなり、さあ汚名返上、起死回生の好機!でも、打たんじゃろうな~と誰もが期待薄。私もダミアンに、リョーマなんかダメよ~ぜったい打たんし!とか文句ばっか言ってたら…カキーン!と鮮烈な快音!あ!?あ!?あ!!?な、何と、衝撃の3ラン!ぎょえー!!うそじゃろー!!

 リョーマ~!ダメ男呼ばわり、ゴメンなさい!君はやっぱやればできる子!ダイヤモンドを駆けるリョーマ、キラキラ輝いてました!それに引き換え、次に出てきた庄司の使えなさときたら…1軍ではまったく通用しないことが、あらためて証明されました。もう2軍で頑張れ!!終わり頃になって現れた堂林といい、いつまで経っても期待に応えられない、でもいろんな事情でクビにもできない、ファンに失望と落胆ばかりくれる中途半端選手は、見ていて悲しくなります。庄司や堂林みたいになるのでは、と心配してた野間が、衝撃の覚醒で今や最も歓声を浴びるスターとなったことが、すごく嬉しいです。この日も野間っち、出てきただけでスゴい大声援!残念ながら、活躍はできませんでしたけど。今回は野間っちを双眼鏡で視姦、じゃない、観察(^^♪すごいガッチリして筋肉質そう!お尻も大きいけどキュっと引き締まっててセクシー♡イケメン俳優の貧相な裸より、野間っちが脱いだほうが絶対眼福ですわ。

 これが西武とかソフトバンクなら、まさか・よもやの逆転もあり得たけど、楽天にはやはりそのような余力はなかったようで、九里の後の今村、ジャクソン、中崎も無失点で切り抜け、カープ快勝!久々の3タテ!楽天が相手だったからでしょうけど、これを機にまた大型連勝とかしてほしいものです。
 ズムスタを出ると、雨が降ってきました。天もカープの味方をしてくれたようです。ダミアンが小腹がすいたと言って、隣のコストコに。まだ何か食うんかい!ダミアンはホットドッグと巨大なプルコギベイクを買い、ペロリと完食。ううう見てるだけでオナカイッパイ!
 今年はこれでズムスタ観戦は観おさめかな~。チケット、もうゲットできそうにないしどっかに落ちてないか、明日からまた地面を注意しながら歩きます交流戦も後半に突入。オリックス、ソフトバンクとは果たして…?

 ↑仲間から最も愛されてると言われている野間っち。先輩からは、特に新井さんと大瀬良くんに可愛がられてるとか

 ↑仲良しで有名なセイヤ、野間っち、リョーマの3人組。同じ仲良しトリオでも、イマムー、大瀬良くん、いっちーのカピバラ3兄弟と違って、ワイルドヤンキー系ですねタナキクマルの後継者としてカープの未来を担うのは、間違いなくこの3人です
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トーリを指名したい

2018-06-06 | 日本映画
 「娼年」
 虚無的な日々を送っていた大学生の領は、ボーイズクラブを経営している御堂静香にスカウトされ男娼となる。女性たちの様々な欲望の形に戸惑いながらも、真摯に誠実に向かい合うようになる領だったが…

 ついに観ることができました!松坂桃李が全裸になって渾身のズコバコ演技に挑み話題となった舞台劇が、同じく桃李主演で映画化。いったいどんなスゴいことをやらかしたのだろうと気になりつつ、日本の若いイケメン俳優の濡れ場なんてどうせ大したことないに違いないと、過大な期待はしないようにして観に行ったのですが…あううぅ…まさかコレほどまでとは…ほぼ全編ズコバコシーンで、胸焼け、胃もたれしそうでした。トーリ、いったいどーしちゃったの。何が彼にアソコまでさせたのでしょう。CMやTVドラマにもいっぱい出てる今をときめく人気俳優のトーリが、まさかのAV男優デビュー。同じ三浦大輔監督の「愛の渦」の池松壮亮にも驚かされ、こんなの壮亮以外の若手俳優には無理だろうな~と感嘆したものですが、どうしてどうして。池松壮亮を凌駕する若手俳優が現れた、しかもそれがまさかの松坂桃李!誰が予測できたでしょう。とにかく、ライトなトーリファンが観たら卒倒、もしくは嫌悪感さえ抱く恐れもある性演。すごいリスクにもかかわらず、あえて危険な領域に踏み込んだトーリの役者魂を、私は心から讃えたいです。同世代の勘違い演技派きどり、コスプレ漫画専門、とはこれで一線を画す俳優になったトーリです。

 とにかくトーリの、AV男優まがいなラブマシーンぶりに目がテン。あんなに酷使して、腰大丈夫?!ぐわんぐわん激動したり、痙攣のようにピクピク小刻みに震えたりする、迫力がありつつ芸の細かい尻の動き。ク◯ニにフェ◯に手マ◯、シックスナ◯ン、立ったまま後ろから前から突きまくるトーリ。しかも女だけでなく、男とも!ヤってる最中のトーリの表情や喘ぎ声や呻き声が生々しい!イキ顔イキ声も、本番さながら。演技なのがスゴいですよね~。いったいどーやって撮影したんだろ。手◯ンやチ◯コを出し入れしてる時の音が、これまた気持ち悪くなるほどリアル。トーリの全裸は、ちょっと増量したのか、いつもほどガリガリではなかったけど、やっぱり痩せてます。韓流男優のように、濡れ場のために魅せるカラダを作ってきた!な眼福肉体美ではありません。でも、あの肢体にしてはデカくてムッチリした尻が印象的。デカいケツが、これでもか!と映し出されドアップになりまくり。執拗にカメラに追われていました。躍動するケツが、いちばんの名演、インパクトだったかも。

 それにしても…この映画、女性の性の深淵をリアルに、真面目に描いたと思しき作品なのですが…私からすると、ほとんどお笑い変態映画でした笑えるシーンがいっぱいありました(作り手にはそんな意図はまったくなく、心外かもしれませんが)。さまざまな女性客とアンなことコンなことするトーリですが、おしっこ女と熱海の変態夫婦が特に強烈で笑えたわ~。放尿する姿を見られないとエクスタシーを得られない客に、『◯◯さんのおしっこ、見たいです』なんて台詞を、真面目な顔で優しく囁くトーリに吹いてしまったわ。変態夫婦のリクエストで、レイププレイをするトーリ。サングラスをして奥さんを乱暴に弄びながら、ゲスで卑猥な言葉責め!優しそうで上品なトーリが、あんな行為、あんな台詞!笑撃的でした!絶頂に達して、奥さんに外出しぶっかけ!ほとばしる白濁液!すごい飛んだのが笑えた!目の前で妻がレイプされてるのをシコシコしながら見てた旦那(西岡徳馬)も、同時にドピュッ…トーリのご両親は、この映画を観たのでしょうか

 いろんな欲望があるもんだな~と、圧倒されました。でも、ぜんぜんエロくないんですよ。領が客に対して常に誠実で献身的で、濡れ合うというより仕事を一生懸命に頑張ってるって感じだったからでしょうか。優しさとか思いやりに満ちていたけど、愛ではなかったからでもある?どこか暗い痴情が絡んでないと、セックスって淫らにならないです。

 でも領って、ほんとスゴい男娼だと思った。どんな変態女や老婆でも、イヤな顔ひとつせずに無茶な要求に応えて全てを受け入れて満足させるんだもん。しかも当意即妙というか臨機応変。まさに天性の男娼!男娼になるために生まれてきたかのよう…って、あんまし喜ばしいことじゃないですねデスパレートで屈折した欲望に身悶えする女たちを、満たして癒してあげる領は、まるでセックス療法士でした。それにしても…抑えられない強く激しい性衝動のほうが正常で、私のように性的には淡泊で乾いているほうが異常なのかな?と、ちょっと心配になってきました

 領の客を演じた女優たちも、トーリに負けず脱いで痴態を繰り広げてました。脱がなかったのは、オーナーの静香役の真飛聖と、老婆客の江波杏子ぐらい?真飛聖は、真矢みきのモノマネタレントみたいだった。江波さんまで脱がなくて心の底からホっとした! 
 あと、東京のいろんな場所がキレイに撮れていたのも良かったです。「おっさんずラブ」でも思ったけど、大都会の夜が美しく撮れてる作品って、すごく好きです。

 ↑7月スタートの連ドラ「この世界の片隅で」でもトーリに会えます!引退状態だった仙道敦子が、25年ぶりに連ドラ出演!これも楽しみ!
コメント (6)
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おっさんずラブ⑦ ウェディングベルだお

2018-06-03 | 日本のドラマ(連続)
 「おっさんずラブ」最終回を観ました~(^^♪

☆今度は部長と同棲
 牧くんが出て行ってしまい、またもとの自堕落男に戻ってしまった春たんを見かねて、ていうか、チャンスを狙って、黒澤部長が春たん宅に住みつくように。牧くん同様、まめまめしく春たんの世話を焼く部長。牧くんといる時と同様、幸せな甘えん坊な春たん…ええ~?!何か私には理解できない不思議な展開だわ。春たん、流されやすすぎなのか、切り替え上手なのか。牧くんと別れて、あまりのショックでコワレてしまった自暴自棄、でもなさそうで、『牧とはごくフツーの先輩後輩に戻った』と、何もなかったみたいに牧くんと接してる様子は、病的な鈍感さ、神経の太さ。逆に牧くんは、無理して平静を装ってるみたいで痛ましい。自分は身を退いて傷を抱えたままなのに、相手は目の前で何とも思ってなさそう、しかも自分のよく知ってる相手と幸せになってる、なんて地獄絵図だわ~。春たんと牧くんの精神のタフさが驚異です。

☆フラッシュモブ・プロポーズ
 周囲がいきなり静止したり踊りだしたり、という演出で春たんに結婚を申し込む部長。フラッシュモブに驚いたり嬉しそうな春たんが、めちゃ可愛い!一緒に踊る春たん、いや、田中圭、その若々しい雰囲気といいスタイルのよさといい、とても30過ぎた2児のパパには見えん!
 部長、いや、吉田鋼太郎のミュージカル舞台みたいなダンサブル演技もゴキゲンで、オチャメ&カッコよかった!ああいう演出、どこに頼めばしてくれるのかな?お金もかかりそう。

☆俺はおまえをあきらめきれない!
 牧くんに掴みかかかり、そう訴える武川主任。彼ってクールだけど誰よりも言動が情熱的で、その男の荒々しさと切なさに萌え~。

☆傷つく前に逃げただけ
 ちずにそう打ち明ける牧くん。春たん、優しいけど安心はさせてくれない男だもんね。しょせんはノンケ、いつか気の迷いだった、間違いだった、とか言われたらと想像しただけで、逃げたくなりますよね。ちず『足、長すぎるんだよ!!』牧『謎のいい体!!あれ何なんだよ!!』と、ちずと牧くんが橋の上で叫ぶシーンが、見た目もいい男でもある春たんのこと、二人とも大好きなんだな~と、微笑ましくも切なかったです。でもほんと、春たんの肉体美は、このドラマ最大の謎ですよね(笑)。
☆ハルマロ
 ハルタ=下の名前、だと思い込んでたマロは、春たん以上の天然アホ。春×マロのやりとりももう見納め、かと思うと寂しいわ~…

☆すれちがい
 牧くんとの待ち合わせ場所に向かう春たんですが、途中で倒れてるおばあさんとか、牧が携帯を会社に忘れてるとか、ベタすぎるすれちがい演出で笑えた。
☆ウェディングだお
 春たん、白い花婿タキシード姿も超カッコいい!何着てもほんと似合いますね~。こりゃみんな惚れるわ。
 ほんとうの気持ちに気づく春たんに、部長は乙女な花嫁からシブい部長にモードチェンジ、涙をのんでカッコよく春たんに、牧のもとへ行け!と上司命令。部長、可哀想すぎるお!でも、春たんに迷いがあると知りながら、かなり性急に強引に結婚までもっていったのもマズかったわな。
 披露宴で、花婿に逃げられた花嫁を温かく迎える元妻の蝶子や部下たち。みんな、ほんま優しい!蝶ネクタイのマロがカッコカワイかった♡

☆ただいま
 牧くんにプロポーズする春たん。しっかりと抱き合い泣きながら、牧『ただいま』春たん『おかえり』…ちょっと遠回り、寄り道もしたけど、お互いを信じて困難にも打ち克って、末長くお幸せに!それにしても。オリンピックでの羽生くんのただいまには背筋ゾっだったけど、牧くんのには胸ジンだったわ。
☆ついに合体?
 めでたく元サヤとなった春たん&牧くん。イチャイチャじゃれ合ってると、はっと春たんが驚きの表情。牧くんは笑顔で『俺、もうガマンしないって決めたから』…これって、牧くんの巨根が反応してて、それに春たんがビックリした、というシーンですよね?!

 ↑牧×春

 ↑春×牧
 ついに体も結ばれる、と予感させてジ・エンド。でもしつこいようだけど、どっちが攻めでどっちが受けなのだろう?これって腐には超重要!私は春×牧がいいけど。でも牧くん巨根だしね~(笑)。リバはイヤだな。

★総括
 最高に面白い、それでいて感動的なドラマでした!こんなに笑えて胸キュンなドラマ、初めて観たかも。同性愛への優しい、温かい目線も素晴らしかったです。現実には世の中こんなに理解も寛大さもないけど、こうなればいいな、なれるはず、という前向きな理想も抱ける内容でした。
 俳優たちの一世一代の名演に、毎回瞠目!カンヌで賞とってる映画どころじゃないクオリティの高さでしたよ。特に田中圭の壮絶な顔芸、パニック演技は圧巻でした。見た目のカッコよさも神ってた。吉田鋼太郎に食われなかった、むしろ圧倒してたのが驚異でした。私の中では田中圭が30代最高の男優に踊りでました。
 激シブ乙女おじさん、という世にも稀な珍役を、カッコよく可愛く演じた吉田鋼太郎も、TV史に残る名演でした。林遣都くんも細やかな演技が秀逸で、役者として成長したな~と感嘆。

 脇役もみんな強烈かつチャーミングだった。特にマイマイ役の伊藤修子、マロ役の金子大地は、今後も追っかけするでしょう。
 その後を描く続編も観たい!キャストをあらためて新おっさんずラブも面白そう。マロ×蝶子の年の差恋愛スピンオフも大歓迎。ピエール・ニネの「年下のカレ」ゆとり版になりそうで笑えそう!

 最優秀賞 田中圭
 優秀賞 吉田鋼太郎 林遣都
 悪くなかったで賞 眞島秀明 大塚寧々 伊藤修子 金子大地 内田理央

 韓流でリメイクされるとしたら、春たんはチョン・ジョンミョンかユ・アイン、牧くんはユ・スンホかイ・ジェフンがいいかも。部長は、理想はイ・ビョンホン!本来はおバカコメディも得意なビョン吉さんなので、ダンディにカッコよく乙女熟年を演じてくれそう!

 ↑ハルマキforever!お幸せに~
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