まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

栄光と怒りの宴!

2022-03-28 | 映画雑記
 アカデミー賞が発表されましたね!今年もライヴでは観られなかったので、仕事が終わって家で画像や動画などチョコチョコとチェックしました(^^♪
 日本人にとっては言うまでもなく、作品賞や監督賞、国際長編映画賞(外国語映画賞)など数部門で候補に上がった「ドライブ・マイ・カー」の快挙、そして受賞が成るか否かが最大の注目点。邦画もまだすぐれた大人の映画が作ることができる!そんな希望を抱かせてくれた秀作なので、ぜったい受賞してほしい!濱口監督や西島さん、岡マも授賞式に乗り込んで気合十分!大方の予想通り、見事オスカー獲得!おめでとうございます!

 「コーダ あいのうた」で聴覚障害者初の助演男優賞を受賞したトロイ・コッツアー、手話で発表したプレセンターで昨年の助演女優賞受賞者ユン・ヨジョン、二人のやりとりがなかなか感動的だったようですね。コーダ、やっぱ観んといけんのお。それにしても。コーダにも出てるマーリー・マトリンが、「愛は静けさの中に」で聴覚障害者初の主演女優賞を受賞してからもう36年も経ったんですね~。ウィリアム・ハート哀悼…

 助演女優賞は下馬評通り「ウエスト・サイド・ストーリー」のアリアナ・デボーズ。有色人種やLGBTの受賞も、もうひと昔前のように奇跡扱いされなくなってきてますね。混戦だった主演女優賞は「タミー・フェイの瞳」のジェシカ・チャステイン。何度か目のノミネートでようやく栄冠を手にしたジェシカさんです。監督賞は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のジェーン・カンピオン。2年連続で女性監督の受賞となりました。まさに多様性を考慮したような結果に。

 大好きなリズ・アーメッドも受賞!といっても演技賞ではなく、短編映画賞のプロデューサーとして。今度は男優賞で!

 先日観たばかりの「ベルファスト」は、ケネス・ブラナ監督が脚本賞を受賞!佳い映画だったので納得の受賞です。主演のジュード・ヒルくんも会場に。可愛い!助演女優賞候補だったジュディ・デンチ女史が出席してたのも驚き。会場に姿を現したのって超久々?驚きの出席者といえば、去年主演男優賞を受賞しながら欠席だったアンソニー・ホプキンス御大も。大御所二人の存在は、やっぱ重みがありますね~。ご高齢ながらお元気そうなのも何より。

 しかし。平和で晴れがましい空気が一転してしまう事件が、今年も起きてしまいました。ドライブ・マイ・カーの受賞の喜びも話題も吹っ飛ばされてしまった。主演男優賞候補のウィル・スミスが舞台に乱入し、奥さんに対して侮辱的なジョークを放ったプレゼンターのクリス・ロックに激烈な怒りのビンタを食らわす、という前代未聞の事件!何年か前のララランド誤発表も衝撃的でしたが、今回もかなり強烈。はじめは、何?演出?仕込み?かと思ったけど、どうやらガチだったようです。

 こんなご時世なので、どんな理由があるにせよ暴力は肯定できませんが、あんなのジョークにならんでしょ。ただの公衆の面前での侮辱です。そりゃ激怒するよ。日本の大物お笑いタレントの、下っ端タレントへのパワハラ的いじりも不愉快。愛する人を世界中の人の前で侮辱され憤怒に我を忘れたウィル、見事に主演男優賞を受賞し謝罪まじりで涙のスピーチ。彼のようなスターが受賞するとムードがパっと華やぐはずなのに、うう~ん。何とも慚愧にたえぬ後味。オスカーにまで争いを持ち込まないでほしかった。でも正直、こういう日本では考えられないような、中途半端なやらせなど足元にも及ばぬ事件が起こるのも、さすがエンタメ帝国ハリウッド!と感心もしてしまいます。
 不穏で物騒な式典になってしまいましたが、好きな俳優が一世一代の晴れ舞台にキメッキメな姿を今年も楽しむことができました。

 ブラッドリー・クーパーはおなじみブラパママ同伴。今やレオママと双璧をなすオスカー名物ママ。ティモシー・シャラメの他の追随を許さぬ、誰もマネできないファッションセンス。惜しくも主演男優賞を逃したベネディクト・カンバーバッチのノリのよさが好き。

 男前ぶりが際立ってたのが、主演男優賞候補だったアンドリュー・ガーフィールド。いい役者にもなったけど、いい男にもなったよな~。ベルファストでの好演でオスカー候補になってもおかしくなかったジェイミー・ドーナンとの、イケメンいちゃいちゃツーショットに萌え~。

 昨年の助演男優賞受賞者ダニエル・カルーヤ、そしてデヴィッド・オイエロウォ、英国黒人男優二人の独特すぎるスタイリッシュなスーツ!カッコいいですね~。
 ああ、今年も祭りのあとのいつもの感慨。一年ってほんとあっという間…また何の変哲もなく無為な日々を繰り返して、知らん間にまた来年のオスカーを迎えるんだろうな…いや、今度こそこれが私にとって最後のオスカーになるかも…平和な日本で生きてることに感謝しつつも、ふと虚しくもなってしまう春の夜なのでした。
 あらためて、受賞者のおさらい。

 ↑ 作品賞プレゼンターのレディー・ガガとライザ・ミネリ。何か怖い… 

 作品賞 「コーダ あいのうた」
 監督賞 ジェーン・カンピオン
 主演男優賞 ウィル・スミス
 主演女優賞 ジェシカ・チャステイン
 助演男優賞 トロイ・コッツアー
 助演女優賞 アリアナ・デボーズ
 国際長編映画賞 「ドライブ・マイ・カー」

 ↑ みなさん、おめでとうございます!👏ウィルはやっぱ明るくおちゃめなほうが素敵よ!

 
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そう今から鯉が始まる~♬

2022-03-27 | カープ
 球春🌸プロ野球公式戦、いよいよ開幕!カープファンにとっては、また胃痛な一年のスタートです
 広島中が狂喜乱舞した3連覇は、もう遠い昔の夢まぼろし。楽しかったよね~幸せだったよね~と、カープの無残な弱体化という現実から逃げるように、昔をただもう懐かしむ日々を送っていたここ数年です。でも!昔はよかったね…と過去の栄光をよすがにするのは今年で終わりじゃ!横浜ベイスターズとの開幕戦、2戦目、そして3戦目、何と!3タテ!今年もダメなんじゃろうのおと期待は極薄だったのですが、どうよどうよ。想定外の爆勝!驚喜と希望に燃えた3日間でした。
 開幕投手は、もちろん鯉のエース大瀬良大地名実ともに今やカープをしょって立つ看板選手である大瀬良くんが、捲土重来の狼煙をあげる好プレイ!

 ベイスターズの野手をスッパスパと斬る快投、のみならず、何とタイムリーヒットまで打つ八面六臂の大活躍!さすがエース!スター選手はやっぱこうでなきゃね。何で出場してるの?と思わせる、期待感ゼロなダメ選手とは土台ちがうんです。それにしても。あの可愛かった大瀬良くんも、すっかり大人の男性になりましたね~。今でも可愛いけど!あの人柄がにじみ出てる優しい温かい雰囲気は、今なお野球界では珍種といっていいほど稀有。チンピラみたいな風体、ゲスい言動の選手が多いので、よけい大瀬良くんの優しさ、爽やかさ、篤実さが何だか救いのようにありがたく思えます。

 ↑ 森下くんも可愛いのお~
 野手もガンガン打って見事に守って、気の毒になるほどベイをボコボコに打ちのめした初戦でした。初スタメンでいきなりヒットを打ったルーキーの末包くん、期待できそうな有望株ですね!ベイスターズは好きな選手が多いのですが、中継ぎで登板したゲス田、じゃない、S田は好かん!すぐ無残にマウンドから引きずり降ろされ、ざまあwww 
 2戦目の先発は一昨年、カープでは大瀬良くん以来の新人王となった森下暢仁。次期エースである森下くんも、大瀬良くんに勝るとも劣らぬ活躍!彼もタイムリー打って猛打賞!ビツクリ!嬉しいけど、対戦相手の投手にタイムリーや猛打賞を許してしまうなんて、ものすごい屈辱。ベイの選手やベイのファンの心中、察するに余りある。バカになんかできん。だって明日は我が身の可能性も。それがプロ野球の面白さと怖さです。

 最終戦は、かなりもつれにもつれた点の取り合い大接戦で、カープらしい胃痛ゲームでした大瀬良くん&森下くんの2大看板じゃないと、やっぱ苦戦を強いられるんかのお~。まあ勝ち越しじゃし今日は負けてもええわ、開幕してすぐに3タテとかベイのファンが可哀想すぎるしのお、とか思ってたら、あらら!接戦を制したのはカープだった!3タテ食らわせた!カープの試合でこんなに歓喜の祭りになったのって、ほんと久しぶり。しかも、Gが中日に負けた朗報という特典付き。嬉しい楽しい大好きカープ!でもでも、ああ、こんなに幸せだと怖くなる。好事魔多し、禍福は糾える縄の如しと言うではありませんか。今回は12リーグ最弱のベイが相手、カープが強いというよりベイがダメすぎたから…なんて、悲観的で小心なところは3連覇を経験しても払拭できないカープファンの習性でしょうか。
 次の優勝はまた25年待ち、なんて信じなくていいですよね!海底の深海魚になってたカープ、今年こそ再び大空を舞う鯉になりますように!

 ↑ 最近の大瀬良くんの髪型、子どもみたいで可愛いですね~

 ↑ 広島県民税のCMキャラの大瀬良くん、最新CMはかなりシュール!

 ↑ 大好きだったカピバラ3兄弟も、イマムーが引退しちゃったので事実上解散状態😢いっちーもヤバそうだし、寂しい…いちばん寂しがってるのは大瀬良くんでしょうね…
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蝙蝠探偵VSマッドシティの怪人たち

2022-03-25 | 北米映画22~
 「ザ・バットマン」
 犯罪がはびこるゴッサムシティで、市長や警察幹部など名士が連続して殺害される。バットマンとして悪と戦い続けているブルース・ウェインは、リドラーと名乗る犯人に翻弄されるが…
 ティム・バートン監督とクリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズは好きなのですが、ベン・アフレックのバットマンは観てません(ベンアフが苦手なので)。新バットマンのロバート・パティンソンも苦手な俳優だったのですが、最近は脱イケメン路線で個性派俳優へと成長しつつある彼のこと、なかなかいい役者になったなと思うようになりました。彼、心に闇を抱えた役が似合う顔をしてますね。サイコパス顔というか。暗い三白眼が怖い。その暗い重い淀んだ雰囲気で、出てくる悪い怪人たちよりも不気味なパティンソンのバットマン、インパクトはあるのですが、あまりカッコいいとは思わせてくれないのが惜しい。ダークヒーローだとて、やはり素敵♡とハートを甘く刺激する要素は必要だと愚考します。ブルース・ウェインの時も、ヤク中の引きこもり男にしか見えんかったし。大富豪のブルース・ウェインってミステリアスな貴公子ってイメージなので、普段着や正装姿など、もうちょっとハイソな感じを出してよかったのではないかとも。

 鍛えた裸体もちょこっと見せてたパティンソン。ノーラン監督版のクリスチャン・ベールのマッチョさに比べると、やはり細くて軟弱な感じが否めません。バットマンスーツ姿になると、身体が不自然なほど倍増してたような。空飛ぶマント、カメラなコンタクトレンズ、おなじみのバットマンモービルなど、漫画チックな武器やアイテムも楽しかったけど、今回のバットマンはそれらを駆使して戦うよりも、事件を追う探偵みたいな行動が目立ってたような。警察や鑑識が検証中の事件現場にあの格好で現れて、刑事たちに煙たがられながら名探偵よろしく推理するバットマン。かなりシュールな画でした。

 内容のみならず、映像もすごくダーク。ずっと雨が降ってるのも、病んで歪んだ物語の陰鬱さを演出していました。それにしてもゴッサムシティ、相変わらずカオスで狂ってますね~。あんな街、ぜったい住みたくない。あまりにも犯罪天国で、もはや警察や検察なんか意味ないし。それはそうと。ゴッサムシティって、パラレルワールドなのでしょうか?アメリカにしてはあんな狂乱状態なのに、大統領とか国の偉い人や軍隊なんかも全然出てこないが不思議。SNSで煽られる世の中への不満や憎悪、テロ集団が発生してしまうところは、あながち荒唐無稽とは言えない恐怖です。

 キャットウーマン役のゾーイ・クラヴィッツがチャーミングでした。猫っぽい美人で、スタイルがCG?!と見まごうほど抜群。バットマンとの淡いロマンスも、いい感じに切なかったです。悪党のペンギン役は、何と!コリン・ファレル!誰だかわかんない着ぐるみ状態で、これじゃあコリンじゃなくてもいいじゃん、と誰もが思ったはず。最も目立っていたのは、後半になって登場するポール・ダノです。「プリズナーズ」や「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」など、今やアメリカ映画最狂最キモ俳優かもしれない彼の、気持ち悪すぎるイカレ演技と顔が強烈すぎ。おいしいとこを持っていった感じでした。もし連続幼女誘拐殺人事件が映画化されるとしたら、犯人のM崎役はポール・ダノ以外考えられない!
 
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

華麗なる一族①~④ ガヤがリを食う

2022-03-17 | 日本のドラマ(連続)
 WOWWOWのドラマ「華麗なる一族」を、今頃になって観ることができました~(^^♪

☆ミキプルーン大魔王
 阪神銀行の頭取、万俵コンツエルンの当主である大介役、中井貴一はたまにごはんですよの三木のり平に見える瞬間があるけど、すっかり貫禄のある熟年俳優になりましたね。立派な大名のお殿様みたいだったキムタク版の北大路欣也よりも、悪辣で狡猾な貴族風の中井氏のほうが大介に合ってると思います。
☆イケメン兄弟!
 長男の鉄平役は向井理、次男の銀平役は藤ヶ谷太輔、大好きな二人の競演が嬉しすぎるムカイリーはほんとスマートで爽やかでカッコいい。チビで貧相でヘンに色黒で頭悪そうな元ヤンのホストみたいだったキムタク鉄平と違い、スラっと長身で超小顔で色白で頭よさそうなムカイリー鉄平は、まさに理系のおぼっちゃんって感じ!スーツだろうが作業服だろうが浴衣だろうが、何着てもモデルみたい。でも見た目も演技も「アキラとあきら」の時とほとんど同じですが。ほがらかで優しげだけど、すごい独善的で傲慢な面もある鉄平。自分の考えを理解しない者、異を唱えるものに対するリアクションなど、いい人なキムタク鉄平にはなかった上級国民な冷たさがムカイリー鉄平にはあって、たまに見せる冷やかな侮蔑の表情などムカイリーらしくて好き

 藤ヶ谷くんが、これまたすごくいい!ニヒルで退廃的!屈折した色気がたまりません。某事務所タレントの中では、最も俳優の資質があると私は思います。アイドル仕事は卒業して、早く俳優に専念してほしいです。煙草をくゆらせ酒を飲む姿にも、アイドルらしからぬデカタンスが。悪人顔も好き。ムカイリーとちがって小柄で痩せてるので、御曹司ファッションがあまり似合ってないのですが、銀平のキャラと藤ヶ谷くんの演技は鉄平とムカイリーの演技よりも面白みがあって魅力的で、大介のキメ台詞である『小が大を食う』じゃないけど、完全にガヤがリを食ってます。

 明るく優しげな鉄平だけど、実は自分の理想の実現しか頭にない冷血なノーテンキ男で、高炉高炉ばかり言ってて家族の事情や悩みなどどうでもよさそう。銀平は暗くて冷たいけど、家族、特にママのことをすごく愛していて、苦悩の根源はそこなのが悲しくて切ない。ママへの優しさ、兄ちゃんを慕ってる様子など、銀平の可愛い面も藤ヶ谷くんは上手に表現していて、すごく惹き込まれます。
☆韓流ドラマみたい
 阪神銀行の入口で大介をハハーっと出迎える行員たち。万俵家で一家にかしずく使用人たち。今の金持ちや政治家が同じようなことしてSNSとかで公開されたら、完全に世間で炎上する光景。日本ではありえないけど、韓流ドラマでは今でもフツーに見る光景ですね。
☆銀平、ぶりっこ令嬢にロックオンされる
 お見合いをする銀平。心底どうでもよさそうな、かったるそうな様子が素敵お見合い相手、後に妻となるマキコ役の吉岡里帆、お嬢様というより昭和のホステスみたい。キャピキャピかわいこぶって男をモノにしようとしてる必死さには、銀平じゃなくてもウンザリします。デート中、益体もないことをピーチクパーチク喋るマキコの口を、キスで黙らせる銀平。後でハンカチで口を拭うなんて、イケズ~

☆49歳!?
 温水洋一扮する役人の年齢!え?!どう見ても定年前なんだけど?!
☆将軍
 キムタク版で話題になった万俵家の池の巨鯉が、こっちにも登場!
☆マザコン
 マキコには冷たい銀平ですが、ママには別人のように優しい。銀平が愛する女はこの世でたったひとり、ママだけ。麻生祐未が妖しい美熟女なので、何だか禁断の匂いが。
☆君、初めてじゃないね
 銀平を山荘に誘い込み、彼と肉体関係を結ぶマキコ。大成功!でもヤった後、処女じゃなかったことを冷ややかに指摘されて狼狽。マキコを愛する気などまったくない銀平が小気味いい。上半身裸の藤ヶ谷くん、意外と肉付きがよくムチっとしてて胸板も厚くて、いいカラダ♡

☆父vs息子
 融資をめぐって言い争いになる大介と鉄平。大介が鉄平をいけ好かなく思う気持ち、出生への疑惑がなくてもすごくわかる。常に自分が正しい!わからない奴らはバカ!と言わんばかりだもんね。ムカイリーには情熱的で感情的な役や演技が似合わない。怒鳴り声とか無理して出してる感じで超下手。激情にかられて食ってかかるよりも、相手を見下して冷笑してるほうが、ムカイリーらしいです。
☆ドン・ジュアン降臨!
 妻妾同衾を知って取り乱し、母親を侮辱するマキコに激高する銀平。恫喝する口調と表情、まるで舞台のドン・ジュアンみたいだった
★総括
 ミスキャスト&原作改悪が甚だしかったキムタク版よりは、こっちのほうがまだマシでしょうか。でもセレブとか成金とは違う、貴族的なブルジョア感とか退廃って、今の役者さんたちでは難しいかも。でも、そんなのどうでもいいです。そんなの始めから期待してないから。ムカイリー&ガヤくんがカッコいいので無問題(^^♪ムカイリーは見た目が超タイプで演技も悪くないんだけど、すごく良くもないというかフツーなのが今も昔も同じ。その点ガヤは、ちょっと毒気があって色っぽい!本当は傷ついてるナイーブさも目つきとか表情とかによく出ていて、かなり魅せる演技をしてます。銀行合併とか高炉建設とかどーでもいいから、銀平の愛と苦悩の物語にしてほしい!と思わせるガヤくんの好演です。
 
コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡マの硝子メナジェリィ②

2022-03-13 | 演劇
 あわわ、今さら感ハンパないけど岡田将生主演の舞台「ガラスの動物園」感想の続き!
 ヒステリックに激情をぶつけ合う4人なのですが、それぞれが抱えている問題とか苦悩は、そんなに深刻でもないんですよね~。私の周辺にもあるある、いるいる、な事や人ばかり。口うるさく独善的なママなんか、わしの今は亡き祖母さんみたいで、懐かしくも苦笑い。あんなにノーテンキで元気いっぱいじゃなかったけど、自分の言うことは常に正しく、家族にそれを押し付けてきて、反対意見など頑なに受け付けず、世間体を気にして見栄を張り、恵まれている他人と自分の家族を引き比べて嘆いたり、どれほど私たちが彼女を失望させているか、辛辣に執拗に訴えてくるところなど、ほんとそっくりでした。あのママもすべては家族のためとか言ってたけど、愛も確かにそこにあったかもしれないけど、結局のところは自分のプライドと虚栄心ゆえ。そのために家族がどんなにイヤな思いをしようが傷つこうがお構いなしな無情さ、残酷さが醜くて、トムやローラと違って逆らいもせず言われ放題だった母の我慢してる姿などを思い出し、腹立つわ~絞め殺したいわ~なママでした。

 ママ役の麻実れいは、伝説の元タカラジェンヌ。華があってダイナミックな風貌と演技は、さすが舞台女優って感じでした。シリアス一辺倒にならず、どこかコミカルなところがママへの嫌悪感を薄めてくれました。コミカルといえば、姉ローラ役の倉科カナも。たまに吉本新喜劇?なギャク調演技、そしてアニメ声が珍妙な味を出していて笑えましたが、ローラってそんなキャラじゃないような?不思議ちゃん系コミカルタッチが、コミュ障なローラのイタさをユルくしていたようにも感じられました。学校にも行かず働きもせず婚活もせず、めそめそイジイジしながら母や兄に頼りきって暮らしているニート娘のローラには、ほんとイライラさせられました。
 
 『き〇がい』『びっ〇』など、舞台では放送禁止用語もフツーに口にできるんですね。やりてババアのように娘をトムの友人ジムとくっつけようとするママ。ジム役の竪山隼太は、ちょっと巨人の坂本勇人に似て見えた。ミュージカル調演技で、今にも歌って踊り出しそうでした。何だか秘密がありそうなジム、ひょっとして女っけのない美男子トムのことが?テネシー・ウィリアムズだし、岡マだし(笑)期待してしまったのですが、ただ単に婚約者がいただけでガッカリ。アテが外れたママ&ローラよりもガッカリ。でも、あんな母娘に引っかからずスルっと逃げたジムに拍手(笑)。

 トムが家を出る決意をし、捨てられる形の母姉は悲嘆と不安に沈んで終幕。イタい暗い家族ドラマでしたが、役者たちの演技が明るく軽やかだったおかげで、後味はそんなに重くありませんでした。カーテンコール、はにかみ&お腹のところで両手を振るキャマキャマしさ、激カワな岡マでした。舞台でも魅せてくれて、ほんと役者として成長著しい岡マ。今年は休養するというニュースは寂しいけど、ゆっくり充電してまたいい作品、いい演技でファンの期待に応えてほしいものです

 ↑美人~!生まれ変わったらこんな美人になって、いろんな殿方とBLしたい!
 演劇もっと観たい!と意気込んではみたものの、吉沢亮の「マーキュリー・ファー」も松下洸平&白洲迅の「夜来香ラプソディ」もチケット争奪戦に敗北😢青柳翔の「三十郎大活劇」と向井理の「ハリー・ポッターと呪いの子」もチケット取れんのんかのお~…
 
コメント (11)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

殺人クルーズ2022

2022-03-11 | 北米映画22~
 「ナイル殺人事件」
 イギリス人の大富豪リネットは、親友ジャクリーンの婚約者サイモンを奪い結婚。ジャクリーンは二人を新婚旅行先のエジプトまで追いかけつきまとう。ある事情でエジプトに来ていた名探偵ポワロは、リネットから護衛の依頼を受けるが…
 「オリエント急行殺人事件」に続くケネス・ブラナ主演兼監督のシリーズ第2弾。ずいぶん長い間もったいつけて公開延期になってましたが、ようやく日本でも陽の目を見ました。旧作が大好きなので、斬新?画期的?大胆?に変形したブラナ監督の新版オリエント急行には、当惑少なからずでした。原作や旧作ファンのみならず、草葉の陰のアガサ・クリスティ女史も、さぞや驚いたことではないでしょうか。

 まずポワロが、従来のイメージとは別物と化してるのが衝撃的。鼻もちならない気取り屋で、ちょっと女性的なデブの小男なはずのポアロが、真面目で毅然としてて勇猛果敢な男らしいヒーローっぽくなってるし。ポワロのアクションシーンとか、ショッキングでもありました。私たちが馴染んでいたポワロとは違うポワロ、それもまあ悪くないかもという免疫が前回でできたおかげで、今回はさほど違和感を覚えることなく観ることができました。

 ブラナ監督版は、ミステリというより舞台劇のような緊迫の愛憎ドラマに重点が置かれていて、とにかくみんな深刻で激しい。シェイクスピア風の悲劇仕立ても悪くはないのですが、私はやはり旧作の優雅さとか洒脱な演出・台詞が好きなんですよね~。前回のオリエント急行もでしたが、CGが多用されていたのも気になった。ロケ、ほとんどしてない?せっかく悠久のエジプトが舞台なのに、旅心をくすぐる旅情の希薄さが残念。キャストも前作に比べると、ずいぶん安上りになってます。有名スターやベテラン役者は出てますが、今をときめく人や超大物はいません(オスカー受賞者が一人もいない?)。旧ナイル殺人事件のベティ・デイヴィス&マギー・スミスのコンビだけで、この新ナイルキャスト全員を圧倒してます。でも、豪華ではないけど、いい俳優をそろえてはいます。

 最も旬なのは、「ワンダーウーマン」でスターダムに登ったガル・ガドットでしょうか。その美しさはまさにヒロインの華。みんなから恨まれてる高慢で身勝手な金持ち女であるはずのリネットが、ワンダーウーマンのように優しい女性になってました。どうせならガルには、人もなげな性悪女を憎々しく演じてほしかったかも。サイモン役のアーミー・ハマーとは美男美女で絵になるカップルでしたが、二人ともかなり成熟した大人って感じで、若い新婚さんには見えませんでした。ハンサムなアーミー、おかしなスキャンダルですっかり干されてしまってるのが惜しい。これが最後の出演作にならなきゃいいけど。

 前作から再登場のポワロの友人ブーク、演じるトム・ベイトマンが前よりイケメンになってる!やっぱちょっとだけコリン・ファースに似てますね。ただの助手的役割なのかなと思いきや、え?!なことになりビツクリ。最も重要な役といえるジャクリーン役には、新進女優のエマ・マッキーが抜擢されました。エマ・ストーンに似てる?猫のようなしなやかでしたたかそうな風貌は、心を病んでストーカーになってしまうような女には見えず、いかにも何か企んでそうでほとんどネタバレ。序盤のエマとアーミーの情熱的なダンスがセクシーでした。

 ブークの母役のアネット・ベニングが、すっかりおばあさんになってた!この作品も、人種やLGBTなど最近の映画には必要不可欠になってるような多様性が、キャラ設定や俳優起用に盛り込まれてます。黒人差別や同性愛は大事なテーマですが、アガサ・クリスティのミステリ映画にあえてぶっこむ必要はあまりないのではとも…ケネス・ブラナ扮するポワロは、とにかくシリアスでストイックな感じ。戦争体験や亡妻など、悲しすぎる過去が重い。もうちょっとユーモアや軽やかさがあってもいいのでは。
 第3作はあるのかな?旧シリーズ通りだと地中海殺人事件?そんなに豪華じゃなくてもいいので、好きな俳優がたくさん出てくれるといいな~。旧シリーズ、また観たくなってきました(^^♪



 




コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちいさい騎士みつけた

2022-03-06 | イギリス、アイルランド映画
 「シラノ」
 17世紀のフランス。騎士で詩人のシラノは、幼なじみのロクサーヌに恋をしていた。しかしロクサーヌは、新兵の青年クリスチャンと恋に落ちる。口下手なクリスチャンの代わりに、シラノはロクサーヌへの恋文を書くが…
 「ウエスト・サイド・ストーリー」「チック、チック…ブーン!」そしてこの作品と、ミュージカル映画が流行りな昨今。苦手を克服し、今では好きになってきているミュージカルを観るにつけ、つくづく思うようになりました。どんなに圧倒的で驚異的な歌や踊りを盛り込んでも、好きなイケメンや男前が出てないと感動できない、と。私にとってイケメンは、もはや映画にはエッセンシャルなんです。素晴らしい演出、素晴らしい歌とダンスなのに、男優が非イケメンすぎて味気無さ、物足りなさを否めなかったウエストサイドとは真逆で、この何度も映像化されてきた有名戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」の映画最新版は、歌と踊りは大したことはないんだけど、俳優が極めて魅力的だったので、私の満足度は高いものとなりました。

 オリジナルのシラノは醜い巨鼻が特徴ですが、今作のシラノはドワーフ(こ〇と、と呼ぶのは今はNG?)に設定チェンジされています。その新シラノを、人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」や、「ペネロピ」「スリー・ビルボード」など数々の映画で知られるドワーフ名優のピーター・ディンクレイジが名演!惜しくもオスカーノミネーションは成りませんでしたが、それに値する素晴らしいパフォーマンスと存在感でした。ドワーフという肉体や宿命の悲しさ重さをにじませながらも、ハンディキャップをお涙ちょうだいにするような卑屈さや小狡さなど全然なくて、したたかで誇り高い文武両道なディンクレイジ氏が、とにかくカッコいい!酸いも甘いも嚙み分けた大人の男の渋さと哀愁も素敵。俳優としてだけではなく。男性としても魅力的。佐〇健や亀〇とかより、私は断然ディンクレイジおじさんに抱かれたいです。

 凡人や偏狭な者たちを屈服させる威厳と詩才を備えた英傑であると同時に、強烈で悲愴なコンプレックスが切ないディンクレイジasシラノでした。ドMなのかな?と訝しんでしまうほど、どんなに傷ついてもロクサーヌの言いなりなところも、悲しい忠犬みたいで愛おしかったです。剣術やケンカなどでの敏捷な身のこなしもカッコよかった。
 そしてこの映画、早くも今年MY best イケメンかもしれぬ男子が最近お気にの黒人イケメン、ケルヴィン・ハリソン・ジュニアがクリスチャン役

 あいやー!ケルヴィンくん、めっちゃイケメン!ロクサーヌが一目ぼれするのも当然!キラキラすぎて、老人の目にはまぶしすぎる!颯爽と軽やかな動きといい、ピチピチチョコレート肌といい、これぞ若さ!な輝きです。周囲の男たちをみんな掃きだめにしてしまう黒い鶴のような男子。顔が、スタイルが、ぜんぜん違いますもん。「ルース・エドガー」の時よりもちょっとだけ大人っぽくなってたケルヴィンくん、容姿端麗なのはルースと同じだけど、オツムは正反対なアホの子で、気のきかない朴念仁なクリスチャンを、イキイキと可愛く演じてました。

 アホな表情や言動も可愛い!でもあのルックスだし、性格も明るく優しいクリスチャン、あの程度のアホさなんか何の問題にも障害にもなりません。シラノとはお互い無いものを補い合うような、割れ鍋に綴じ蓋な関係が微笑ましかった。けど、あんな替え玉作戦なんか後ですぐにバレるでしょ。どうごまかすつもりだったの。二人とも完璧ではないけど、美しいハートの持ち主だった。それだけで十分だったのに。美貌や才能にこだわりすぎた愚かさが悲しい。ロクサーヌが二人を美しくない、詩才がないと拒絶するような女なら、所詮その程度の女と願い下げすればいい!

 ロクサーヌがねえ、まさにそんな感じのヤな女だったのがちょっと…男に美貌も文才も求める欲張り女で、おまえナニサマ?!とムカつく言動が多くて困りました。封建的な時代でも自由で強い女、みたいなヒロインにしたかったんだろうけど、金持ちのおじさん貴族に気をもたせるようなことをするところなども、私にはかなり狡猾な性悪女に思えました。あの悲劇的なラストは、ロクサーヌのバチ当たりな男もてあそびのせいです!

 ダイナミックで華麗なミュージカルって感じではなく、かなりライトで今風なテイストが気軽かつちょっと物足りなくもあった。歌と踊り、演出は、何だか今どきの人気シンガーのMVっぽかったような。淡いパステル調の優しく軽やかな衣装が美しく目に楽しかったです。でもでも。ウエストもシラノも結末が悲しすぎるわ。こんなご時世なので、楽しい映画が観たいです。

 ↑次世代黒人俳優ナンバーワン候補のケルヴィンくん。バズ・ラーマン監督久々の新作“Elvis”では、伝説のミュージシャンであるBBキング役を演じてるとか。トム・ハンクスやコディ・スミット・マクフィーなど共演者も異色。楽しみ(^^♪
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貴女だけ見つめてる

2022-03-02 | 北米映画 80s~90s
 「殺しのファンレター」
 女優のサリー・ロスの熱狂的ファンである青年ダグラスは、ファンレターの返事が彼女本人ではなく秘書から送られてくることに不満を抱いていた。ダグラスの執拗な手紙を気味悪がった秘書は、冷たい拒絶の通達を彼に送る。激怒したダグラスは秘書を襲い重傷を負わせ、それを機にサリーに近い人間を次々と殺傷し、ついにはサリーをも…
 「ターミネーター」のイケメン未来戦士カイル役で脚光を浴び、特に日本で絶大な人気を得たマイケル・ビーンが、そのブレイク前に出演したサイコサスペンス。当時27歳ぐらい?当然ながら若い、そして可愛い!役は異常なストーカー男で、やってること言ってることすべてがイカレたキ〇ガイなのですが、ぜんぜん気持ち悪くないです。私からしたら、フツーにしてる千原ジュニアとかバナナマン日村とかのほうが数億倍キモい怖いです。

 精悍でセクシーなカイルと違い、爽やかで純朴な80年代の好青年風なマイケル。役は全然違うけど、愁いがあって薄幸そうなところはカイルと共通。それこそが日本の女性に受けたマイケルの魅力でしょう。見た目も気持ち悪い俳優がダグラスを演じたら、もっと怖い映画になってたことでしょうけど、そんな俳優や映画なんて私には必要ないんです。ぜんぜん怖くなくてもイケメンのほうがいい!怖くないけど決して大根演技というわけではなく、表情とか目つきとかに宿る暗い情熱、無視されたり冷たくされ傷つく様子がデリケートな子どもみたいで痛ましくもあって、ただの不気味なイカレ男にならありえない憐みを感じてしまいました。

 タガが外れてどんどん狂暴化していくダグラス、イケメンなのにもったいない!あんなイカレ人でなくフツーに生きていれば、見た目のおかげで何かと得をする人生だったはずなのに。何が悲しくてストーカーなんかに。それにしても本格的ストーカーって、ほんと気力体力そして時間が要る犯罪。あの行動力と計画性、まともなことに活かせてればきっと、ひとかどの人物になれたはず。サイコパスってルックスがよく知能指数が高い人が多いって聞くけど、先天的に持って生まれたものはもうしようもないのでしょうか。

 ゲイバーで若い男を引っかけ、誘惑して殺して死体にガソリンまいて焼き、自分が死んだように偽装するダグラス。男同士の絡みをもっと濃密にしてほしかったです。プールのシーンや着替えシーンでチョコチョコ脱いでるマイケル、ターミネーターの時のような肉体美ではないけど、レコード店の店員にしてはいいカラダしてます。

 若かりしマイケル・ビーンのイケメンぶりは一見の価値ありですが、映画そのものは設定も展開もありきたりなB級サスペンスです。サリー役は往年の大女優ローレン・バコール。男前系いい女な物言いや物腰、シャキっとした姿勢や歩き方、美しい足、タバコの吸い方、舞台のミュージカルシーンでのハスキーな歌声など、カッコいい女性って感じで素敵なのですが、いかんせんもうお婆さんダグラスが性的な妄想も抱く対象としては、いささかお年を召しすぎ。アップになると不自然な紗がかかるのが、いかにも老女優への配慮。男たちからモテモテなのも、かなり無理があった。サリーのキャラもい人すぎ。女優があんないいひとだとつまんないし、リアリティない。サリーの秘書役は名女優のモーリン・ステイプルトン、サリーの元夫役がジェームズ・ガーナーと、脇役の顔ぶれがシブかったです。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする