まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

チョコレート①~⑧ 初恋のチョコシャシャ

2022-11-28 | 韓国のドラマ
 韓流ドラマ「チョコレート 忘れかけてた幸せの味」第1話から8話まで観たニダ!

☆マシッソ!
 海街の食堂で、ガンの母が作ってる海鮮料理が美味そう!
☆子どもでも殺し合い
 ガンの頭に石を投げつけるジュン。流血し痛い痛いともがくガン。今度はガンがジュンに飛び掛かって海にドボン。もはや子ども同士のケンカの域を逸脱してます。韓国人って、子どもも血の気が多すぎる。怖い。
☆不平等病院
 軽傷のジュンと重傷のガン。金持ちの息子であるジュンの治療を優先させる医師たち。さすが韓国。
☆子どものファッションもスゴすぎる
 ガンとの再会のため島にやって来るチャヨン。芸能界で子役やってるチャヨン、よそ行き姿もまるでステージ衣装。しかもセンスがビミョー。

☆ドクター・ガン
 大人になったガン、大好きなユン・ゲサン登場!テレビドラマの彼を見るのはこれが初めて。やっぱいい男ですね!チャラくない落ち着いた大人の男性って感じ、暗い翳りが素敵。白衣も似合ってます。彼も長身でスタイルいいですね~。スマートだけどひょろっとはしておらず、がっちり逞しい体格は人気韓流俳優の条件ですね。
☆賤の女
 ヒロインである大人になったチャヨンは、私が韓流女優の中ではいちばん好きなハ・ジウォン。彼女のドラマは「奇皇后」以来久々。ジウォンさんもずいぶんなベテラン女優なはずですが、驚異の不老ぶりですね。もう18年も前のドラマ「バリでの出来事」から見た目がほとんど変わってない。若々しさだけでなく、役も演技も不変。今回のヒロインも、貧しく不運な境遇にめげずに生きてるけなげな女、そして男たちからモテモテ、といういつもと同じ設定。

 いくら若く見えるとはいえ、ジウォンさんももう44歳(信じがたいが)、若い女の子ファッションやキャピキャピ言動、乙女な恋には違和感を覚えます。チャヨンはどう考えても20代後半の役だし。
☆不思議ちゃん女は苦手
 少女の頃、デパート崩落(いったい何であんなことが起きたの?!地震?北朝鮮の攻撃?)に遭遇し、そのトラウマに苦しんでいるチャヨン。一方で、ジュン先生(新田真剣佑似)に手作り弁当を押し付けたり、ベンチの上にあった他人の弁当を盗み食い!するところをガン先生に目撃されたり、ノーテンキな不思議ちゃんでもあるのが何か不気味。PTSDというより二重人格みたい。でもまあこれは、最初は元気いっぱいコミカル、だんだんハードになる、というハ・ジウォンのいつものパターンでもありますね。

 ガンとジュンのみならず、ガンの親友で弁護士のミンソンまでチャヨンを好きに。モテすぎ!しかもガンはともかく(ユン・ゲサンとハ・ジウォンは同い年)、ジュンとミンソンはどう見てもかなり年下。相手役の男優がだいぶ若いのに役はそうじゃない、という無理やりさもハ・ジウォンのドラマではおなじみ。
☆ギリシア
 三角関係に疲れて、遠いギリシアへと逃げるチャヨン。ろくでなしの弟もついてきて、どこへ行っても安住の地はない。異国、悪縁の兄弟。ちょっとバリ出来とカブりますね。

☆韓流金持ちBBA
 ガンとジュンの祖母が、韓流ではおなじみの強権的鬼婆。威張ってるだけでなく、物を投げつけてガンを流血させるなど、高齢DVが怖すぎる。悪趣味なファッション、品性や優雅さの欠片もないところは、まさに韓国の金持ち。
☆ジャージャー麵食べたい
 ホスピスの患者役で、イカゲームのおじいさんが登場!
☆天才シェフ
 ホスピスで調理師として働くチャヨン。桜海苔巻き、野イチゴ蒸し餅etc.彼女が作る料理が日本にはない珍しさ、どれも美味しそうで見た目も美しい!患者の食べたいものを作ることができるチャヨンの天才料理人ぶりに毎回感嘆。でも、特定の患者に特別な料理、勝手に材料を使うなど、いいのそれ?とは思うけど…
☆トラブルホスピス
 交通事故、山で遭難、脱走して行方不明、川に入水etc.ホスピスの患者たちがトラブルメーカーすぎて、悲しい運命にあまり同情できない。ホスピス側の管理にも問題ありすぎ。

★総括
 ドラマでは人気ジャンルである医療と料理が両方とも楽しめる内容。美味しそうで珍しい料理、その作り方など、毎回勉強になります。お涙ちょうだいな感動狙いの医療ドラマは、ちょっと興ざめしてしまうが。ギリシアロケが金かけてますね。美しいギリシア、行きたい!
 ユン・ゲサンかっこいい!ハ・ジウォンも大好きな女優なので、せっかくの二人なのでもっと大人の恋愛ドラマが観たいけど、まるで童貞と処女みたいな乙女ちっく関係なのが、もどかしくも薄気味悪くもあります。

 ↑ チョアチョア♡ユン・ゲサン

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

瞳からLOVEビーム

2022-11-25 | 北米映画22~
 「エターナルズ」
 7000年にもわたり邪悪な捕食生命体ディヴィアンツから人類を守り、その発展を支えてきたエターナルズ。ディヴィアンツ殲滅後は解散し、人間界に溶け込んでいたエターナルズだったが、ディヴィアンツ復活を機に再結集することになり…
 アメコミ映画大好きだったのですが、じゃんじゃか大量生産されてるのを観続けてたら、さすがにしんどくなってきたアベンジャーズシリーズがとりあえず終わってホっと一息と思ったら、今度はこのエターナルズが始まった。よくもまあ、次から次へと。マーベルスタジオの豊富なネタと商魂逞しさには驚嘆するばかりです。もうアメコミはキツいなと思いつつ、結局は乗せられて観てしまう私。でも、今後はかなり観るアメコミは厳選されそう。アメコミ映画でマイベストかもしれない「ブラックパンサー」も、続編はあまり観たいと思えなくて。チャドウィック・ボーズマン不在のブラパンとか、わし的にはありえないんです。そう、私にとってアメコミ映画は内容ではなく、完全に出演してるスターが目当てマーベルのアメコミ映画はキャストが超豪華、しかも好きな俳優がいっぱい出てるので、ナンダカンダ言いつつ観てしまうんです。このエターナルズも、観ないのは無理!な面々が。その筆頭が、エターナルズ最強の戦士イカリス役のリチャード・マッデン


 あいや~!リチャマ!大好き!めっちゃカッコええ~もう最近のメイクバッチリ系の軟派で軟弱で軽薄なキレイカワイイ男子とかにはウンザリしてるので、すべてにおいて雄♂!なリチャマの男らしさ、男のフェロモンにクラっときちゃいます。屈強で超有能だけどそれをひけらかすことなく、武骨で不器用な役が似合うリチャマの、昔かたぎで古風な感じが素敵。硬派だけど紳士で、いつもどこか悲しそうな憂愁も、リチャマの魅力です。


 リチャマ、アメコミ映画でもその男前ぶりを遺憾なく発揮してます。コメディ要素も濃ゆいマーベル映画なので、エターナルズのメンバーもコミカル言動をするのですが、リチャマasイカリスだけはシリアス。リチャマの魅力である暗い愁い、薄幸オーラはイカリスのクソ真面目で融通がきかないキャラにぴったりなのですが、せっかくなのでコミカル演技もしてほしかったかも。メンバーたちのコミカルなやりとりに微笑んでるリチャマは素敵でしたが。でもほんとリチャマって、明るい未来や幸せな人生とは無縁な不幸顔。たまにはライトでハッピーな役も演じてほしいと思いつつ、傷つけられ痛めつけられて怒りに燃え悲しみに沈むリチャマが好きなので、今後も悲運や不幸のどん底に落ちてほしいです(映画やドラマで、です

 不幸と同時に不屈さもリチャマの魅力。エターナルズのリーダーとして、先頭に立って戦う姿が勇猛で頼もしい!空を自在に飛び、目からビームを発射して敵をガンガン倒す勇姿がカッコいい!ふわ~っと静かに空から降りてくるところも好き。
 イケメンその2は、リチャマとは人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で共演したキット・ハリントン。彼は人間役で戦うシーンもなく、出番も少ないのですが、ちょっとおじさんっぽくなってて、それはそれでまた可愛いキットでした。

 何か怪しげな匂わせ発言をするキット、続編への伏線なのでしょうか。パート2では本格的にメインキャラ化?盟友リチャマとはちょっとだけしか絡みがなく、GOTファンにはガッカリかも。
 イケメンその3は、こないだ「僕の巡査」で会ったばかりのハリー・スタイルズ。サノスの弟でスペース冒険家のエロス役で、最後に華麗なる、まさにアイドルな登場とキャラ。


 何だかほんとにアイドルのコント、コスプレみたいだったハリーですが、可愛かったです。単なるゲスト出演?それとも彼も続編で活躍予定?
 エターナルズの面々はアベンジャーズに比べると、アンジェリーナ・ジョリー以外は地味でスターの格はかなり下。ジョリ子さんは魔女みたいな顔、メンヘラすぎるキャラで、敵より怖かった。実質ヒロインがジェンマ・チェンとか、安いな~。たまに大久保佳代子に似て見えたジェンマ、この映画ではリチャマ&キットに愛されて、実生活ではドミニク・クーパーが彼氏とか、羨ましいにもほどがある。

 日本でも人気の韓流スター、マ・ドンソクが武器や特殊能力ではなく、彼といえばの鉄拳で敵をブチのめしてたのが微笑ましかったです。英語もお上手。バリー・コーガンは顔が強烈。でもこれまで見た中ではいちばん気持ち悪くなかったです。黒人、ゲイ、ろうあ者までメンバーにいて、多様性への配慮?ちょっと強引で、必要性が感じられなかった。インドへの持ち上げを感じたのは私だけ?ちょっと前は中国でしたが、最近はインド資本もハリウッドに流れてるのかしらん?「ノマドランド」とはまるで違うジャンルだけど、荒涼としながらも美しく壮大な自然の描写の多用は、クロエ・ジャオ監督の持ち味でしょうか。

 ↑ イギリスのイケメン、やっぱいいですね~

 
 
 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

AIをください

2022-11-20 | 北米映画22~
 「アフター・ヤン」
 人型AIロボットが普及している近未来の世界。茶葉の店を営むジェイクは妻と養女のミカ、ロボットのヤンと幸せに暮らしていた。そんな中、ヤンが故障し動かなくなり…
 気鋭の映像作家、コゴナダ監督の作品。ストーリーといい空気感といい、何とも不思議な映画でした。でもワケワカメな難解映画ではなくて、そこはかとない哀しさに静かに優しく包まれるような感覚は、あまり味わったことがないので新鮮でもありました。SFな設定もユニーク。いったいいつの時代なのか、どこの国の話しなのかは、いっさい明確にされてません。白人の父、黒人の母、アジア人の娘、血のつながりもなく人種も違う家族の形態が、いずれ普通になるかもしれない未来の世界を予感させました。クローン人間や、ヤンのような家庭用AIロボットの売買や使用も、近い将来当たり前になりそうですね。便利だけど、人間はどんどん心身ともに怠け者になって退化しそうで怖い。

 人間のような自我を持ったロボットといえば、鉄腕アトムや「エクス・マキナ」などを思い出しました。私も癒し用のイケメンロボットが欲しい!でも酷使してすぐ壊しそう維持や修理が結構大変そうだったので、壊れたら粗大ゴミ扱いでほったらかしにもしそう。そういうのが近未来では社会問題になりそうですねヤンはあんな優しい一家にもらわれてラッキーでした。ヤンとの思い出が優しさにあふれていたので、家族それぞれのヤンがいなくなってしまったことへの喪失感も切なく深い。でももしヤンが人間で本当の家族だったら、もっと悲痛で生々しい話になったことでしょう。人間と同じ姿と心があっても、人間に愛され人間を愛しても、しょせんロボット…起動しなくなってからのヤンの運命が悲しい。

 ユニークな作品ですが、すごく静かでゆったりした雰囲気で、刺激的なシーンや展開が全然ないので、観る人によってはかなり緩慢で退屈に感じるかもしれません。かくゆう私も、ちょっと睡魔に襲われてしまいましたお話よりも、近未来の生活やファッションに心惹かれました。一家の家や服装がアジアンテイスト(台湾とベトナムをミックスしたような)で、インテリアとか食器とかおしゃれだな~と思いました。家具とか雑貨が好きな人は楽しめる映画かも。今の我々の生活と特に変わらない風景の中に、さりげなく近未来SFなアイテムやシーンが挿入されてたのも面白かったです。
 パパ役のコリン・ファレルが、すごくチャーミングでした!



 コリン、ほんといい役者になりましたね~。風貌も演技も、やんちゃ坊主が落ち着いた大人の男に成熟した感じ。可愛かったコリンもすっかりおじさんになりましたが、俳優としての魅力は年齢を重ねながら増していってます。最近のコリンは役によってデップリしたりほっそりしたり体型を変化させてますが、この作品では後者。痩せたらやっぱイケメン!見た目はワイルドだけど、声も雰囲気もすごく優しく、そして悲しそう。いつもどこか悲しげなコリンにキュンときます。優しいパパ役、夫役にはもったいないほどの色気もコリンの魅力。ちょっとサービス脱ぎあり。いいカラダオンライン家族ダンスコンテストでの、コリンのキレッキレのダンスに感嘆!コリン、下積み時代はダンサーもやってたとか。道理で巧いわけですね。ヤン役のジャスティン・H・ミンは、坂口健太郎を地味にしたような顔で、まあまあイケメンでした。

 ↑コリンがついにオスカー候補に?期待ふくらむマーティン・マクドナー監督との新作「イニシェリン島の精霊」の新春日本公開が待ち遠しい!
 
コメント (7)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そしてわしは痴呆に揺れる

2022-11-16 | 映画雑記
 秋ふかし 煙草ふかして 芋ふかし
 気づけばもう11月の半ば、街ではクリスマスソングも耳に入ってくる季節になりました。寒くなりましたが、cinema life楽しんでおられますでしょうか?来年年明けにも面白そうな作品がたくさん公開されますね!わしが観たい、観に行く予定の2023年早春公開映画、ピックアップしてみたわいや!

 イニシェリン島の精霊
g
 コリン・ファレル&マーティン・マクドナー監督コンビの新作は絶賛の嵐で、来たるオスカー候補を確実視されてます。コリンの初ノミネートを熱望!わしがアイルランド旅行中に行ったのはイニシュモア島です。

非常宣言

 ソン・ガンホ、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン、そしてイ・ビョンホン!韓流オールスター競演のパニック大作ニダ!

エゴイスト

 鈴木亮平と宮沢氷魚がゲイのカップルを演じたBL映画。新年の腐必見映画ですね(^^♪

ベネデッタ

 変態巨匠ポール・ヴァーホーベン監督の新作!尼さんたちが繰り広げる禁断の痴態がエロそうです。

そして僕は途方に暮れる

 藤ヶ谷太輔が数年前に舞台で演じた役を、映画で再演。大きなスクリーンでガヤくんを見るのは初めてなので、すごく楽しみです(^^♪

レジェンド&バタフライ

 50になっても60になっても、キムタクはキムタクを貫くんです!20代の頃にドラマで演じた織田信長を映画で再演。若い気持ちは永遠に不変、でも見た目は…ナンダカンダ言いつつ今もカッコいいキムタクの雄姿に期待!でも、ゲームの実写化みたいなチャラいタイトルが、過大な期待に待ったをかけてます…
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

BLおまわりさん

2022-11-13 | イギリス、アイルランド映画
 「僕の巡査」
 50年代のイギリス南部ブライトン。教師のマリオンは、恋人の警察官トムから博物館で働くパトリックを紹介される。トムはパトリックとの秘密の肉体関係に溺れていた…
 イギリスの人気アーティスト、ハリー・スタイルズがBL演技に挑戦!恥ずかしながら私、彼のことはあまり存じ上げなかったんですよ。人気アイドルグループ出身で、今はソロとして活躍、クリストファー・ノーラン監督の「ダンケルク」で俳優デビューもし話題になるなど、常に華やかな脚光を浴びてるハリーくんですが、彼の音楽活動は全然知らないし、「ダンケルク」もどこに出てたっけ?な存在感のなさだったし、ルックスもそんなにイケメンとは思えないし、私にとっては魅力がいまいち理解できない、歌手でも俳優でもなく派手なセレブって感じだったハリーくん。そんな彼が何か思うところがあったのか、本気モードで演技に挑んだのがこのBL映画です。世界的人気アーティストが本格的初主演作に選んだのがBLもの、というのが驚喜な選択。しかも男同士のラブシーンや全裸、好感も共感も抱けない役など、アイドル的スターにしてはリスキーとも言える果敢なチャレンジ。この作品でハリーのことがいい役者だと思えたし、それより何より、すごく可愛かった

 イケメンとか美男とかじゃないのですが、ちょっと猿顔なのが愛嬌があってキュート。たまにマーク・ウォールバーグに似て見えたのは私だけ?マーくんをソフトに可愛くした感じ?意外だったのは、すごく背が高くて体格ががっちりしてたこと。なので警察官の制服がよく似合っててカッコよかった!イギリスのおまわりさんの制服って、ちょっとおしゃれですよね~。実生活では超セレブなハリーですが、映画では素朴な庶民青年って感じをよく出してました。おまわりさん姿のシーンはそんなに多くなかったのが、ちょっと残念だったけど。

 そして、ハリーくんのBL!かなり頑張ってましたね~。男同士のディープキスや全裸セックスシーン、なかなか見ごたえありました。大胆だけど全然イヤらしくなく、甘く切ないラブシーンでした。攻める時も攻められる時もハリーくん、いい表情してました。ばっちり見せてるハリーの可愛いお尻も見どころ。禁断の愛にビクビク、でもワクワク。ないまぜな感情に揺れるハリーの若さあふれる、ピュアでどこか不器用なところもある演技が魅力的でした。

 BLといえば、やはり禁断と苦難。男女の恋愛と大して変わらないハッピーBLもいいけど、やっぱ過酷な運命と試練こそ、BLの醍醐味なんですよね~。同性愛は犯罪だった当時のイギリス、隠れキリシタンのように逢瀬を重ねるトムとパトリック、どんなに愛し合ってもそこに幸せな未来が重ならない、けど秘密が重ければ重いほど心も体も深く求め合うようになるのが切ない。現代なら、勇気さえあれば堂々と幸せになれたはずの二人。彼らが秘密の恋を続けるためにとった方法が、うう~ん、こいつらクズだなとさすがの私も思った。
“”
 パトリックと同性愛関係にありながら、マリオンと交際し結婚するトム。マリオンのことが好きだったのは真実でしょうけど、結果的には彼女を騙して利用して社会的に祝福される“まっとうな既婚者”の立場を得て、それを隠れ蓑にしてパトリックとの情交を続けようとするなんてズルくて卑劣な二股、ゲス不倫でしょ。同性愛がバレないようにマリオンともセックスする時は苦痛そうなのに、パトリックとの時は身も心も歓喜の快楽、その差が残酷すぎる。マリオンが可哀想すぎ。バレれてないとタカをくくり、二人でイタリア旅行に行ってマリオンに絵葉書を送るとか無神経すぎ、いくら何でも女をバカにしすぎでしょ。マリオンへの仕打ちが非道すぎて、そのバチが当たったかのような悲惨な恋の終わりにも同情できませんでした。甘くて弱く可愛い男と違い、女はやっぱ辛くて強い、そして怖い。でもマリオンって聖女。結局は男たちを憎悪できず、年老いてからの彼女の決断も善い人すぎ。フツーなら即離婚&慰謝料請求、二度と顔も見たくない、ですよ。マリオンにはパトリックと、トムをめぐって嫉妬や憎しみの火花を散らしてほしかったです。
 パトリック役のデヴィッド・ドーソンは、カルロス・ゴーンを細くして端正にしたような顔?年下の男への愛執や独占欲、絶望に揺れるインテリ隠れゲイを痛ましく熱演していました。マリオン役のエマ・コリン、清楚で可愛いのでハリーとお似合いのカップルでした。老トム役がライナス・ローチ、老パトリック役がルパート・エヴェレットという配役は、「アナザー・カントリー」と「司祭」の彼らを知る映画ファンにとっては感涙ものです。二人ともお爺さんになったけど、美老人です。

 ハリー・スタイルズのことが大好きになってしまった私。可愛いですよね~。独特すぎるファッションセンスも、日本人や韓国人がやると気持ち悪いけど、ハリーだとおしゃれ。シンガーなハリーにも興味がありますが、今後は俳優業にもっと本腰を入れてほしいものですとりあえず「エターナルズ」と「ドント・ウォーリー・ダーリン」観ねば!
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安らかに死ぬために

2022-11-09 | フランス、ベルギー映画
 「愛する人に伝える言葉」
 演劇学校の講師バンジャマンは、末期がんで余命宣告を受ける。受け入れがたい死の不安や恐怖、満たされなかった人生への慚愧に苛まれるバンジャマンだったが…
 余命いくばくもない系映画&ドラマのほとんどは、あざといお涙ちょだいもの。でもこのフランス映画は、死の受け入れかたや心構え、残された短い時間をどう過ごすかなど、終活についてシビアに考えさせる内容でした。私、正直言うともう十分生きたから、明日にでも死んでいい、なんていつも思ってます痴呆症になったり寝たきりになって長生きすることのほうが怖い。死ぬことじたいは怖くないのですが、問題は死に方です。ぽっくり死ぬ、これが理想。でもそんな幸運に恵まれた人はまれ。この映画のバンジャマンのように、病魔に蝕まれてじわじわ衰えて、苦痛に苛まれながら死んでいく。それが怖い。なので、死にたいけど健康に気を配って生きてる、という矛盾した生活を送っています

 苦痛さえなければ、あと半年の命と言われたら、むしろホっとしそう。世界はどんどん危険で汚くなっていき、生きづらくなるのは目に見えてる。醜く老いさらばえることや孤独死の心配もなくなり、生活のためにしたくないことをする必要もなくなる。成し遂げようとしていたのに夢半ばで、なこともない。あとに残して気がかりな人もいない。うわ~書いてて何で寂しい人間なんだと笑えてしまうほどですが、バンジャマンのように今わの際まで後悔や慚愧、怒りや心残りに心乱されることなく逝けそうな私は、ある意味幸せなのかもしれません…
 バンジャマンの母クリスタルや演劇学校の生徒たち、主治医や看護師など、送る側の覚悟や忍耐も悲痛でした。たった一人しかいない息子が、若くして苦しんで先立ってしまうなんて、母親からしたら自分が死ぬよりも辛い、いったい私は前世でどんな悪いことをしたのと、自分自身と神さまを恨みたくなる悲劇ですよね。生きてる間に何も成し遂げなかった、いてもいなくていい人間だった、と嘆くバンジャミンですが。たくさんの人に愛されてたのも、何だか不幸なことのように思えて暗澹となりました。愛執の深い人間関係があると、安らかに死ねないんだな~。
 フランスの末期がん患者に対する医師の対応、病院の様子も興味深かったです。クリスマスになるとタンゴダンサーが来て踊りを披露したり、医師と医療スタッフとのミーティングでの哲学的なディスカッション、和気あいあいとした音楽会など、日本ではあまり見られない光景でした。エデ先生と看護師のユージェニー、その他の医療関係者がみんなすごくいい人!温かく親身に真剣にバンジャマンを支え見守る姿は、私もこんな病院で死にたいと思わせました。でも、あんなに患者に寄りそうのは、心身ともに相当な負担だろうな~。フツーは、あそこまで医師も看護師もしてくれないとは思った。

 バンジャマン役のブノワ・マジメル、まさに入魂の演技。肉体的にも精神的にも削られていくような風貌と演技がリアルで痛切で、セザール賞の主演男優賞受賞も納得。最近のブノワは貫禄も出て恰幅もよくなって、美青年だった若い頃とは別人のようなでっぷりしたおじさんと化してましたが、さすが役者。ほんとに病気みたいな顔と体の萎ませっぷりでした。病魔におかされ余命いくばくもないのに、メイクばっちり美肌顔な邦画と韓流の俳優とは大違い。おじいさん顔になってたけど、たま~に往年のイケメンの面影も。演劇学校で指導中のシーンのブノワは、すごくカッコよかったです。

 バンジャマンの母クリスタル役は、大女優カトリーヌ・ドヌーヴ。ブノワとは同じエマニュエル・ベルコ監督の前作「太陽のめざめ」でも共演してましたね。それよりさらに前の共演作、アンドレ・テシネ監督の「夜の子供たち」は初めてブノワを知った作品で、何このイケメン!と20代のブノワに衝撃を受けたのも遠い昔。まるで大阪のおばちゃんみたいなファッション、どっしりふくよかな風貌のドヌーヴですが、華やかさとオーラはハンパないですね~。クールで威風堂々なイメージの彼女が、オロオロうろたえたりガックリ落ち込んでたりしてたのが新鮮でした。
 エデ先生役を演じたガブリエル・サラは、プロの俳優ではなく本物の現役ドクターだとか。すごく自然で温かみのある好演。生や死に関する彼の台詞の数々に胸を衝かれました。看護師ユージェニー役のセシル・ド・フランスも、患者への優しさや苦しい思いがよく伝わる好演でした。演劇学校の生徒たちが、男女とも魅力的な若者たちだったのも印象的。バンジャマンの息子役の俳優も可愛かった。ミュージシャンという設定でしたが、どう見ても高校生でした。
コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

墨色ながれぼし

2022-11-06 | 日本映画
 「線は、僕を描く」
 大学生の青山霜介は、バイト先で出会った高名な水墨画家、篠田湖山から弟子になるよう誘われる。ためらいながらも霜介は湖山に師事することになるが…
 次から次へと出現し、もう誰が誰だかわかんないほどひしめいてる若いイケメン俳優。今まさにイケメン群雄割拠。ポッと出やすいけど、生き残りはシビア。ただ若くてイケメンなだけなら、代わりはいくらでもいる。強い個性と確かな演技力がないと、加齢とともにあの人は今になってしまう宿命を負ってる彼らなので、私が好きなあのイケメンたちもこの先どうなることやらと、余計なお世話な心配をしてしまいます。そんな中、特に好きでもなく、どちらかと言えば苦手だった横浜流星の台頭に瞠目しています。流星くん、間違いなく美男なのですが、きれいすぎるというか。ちょっとイモっぽかったりサルっぽかったり系という私のタイプとは真逆で、酷薄そうな爬虫類っぽい顔が苦手だったですが、そんな顔だけで抱いてた偏見や独断は、いい役者じゃん!と驚嘆させた「流浪の月」の彼を見て払拭されました。

 「流浪の月」ではDV彼氏を怪演熱演した流星くんですが、この主演作では優しく穏やな好青年役で、すごく可愛かったです。フツーっぽく化けてたのも見事でした。あの顔でフツーっぽく見せるのは、なかなか至難の業だと思う。そういうところも、流星くんの演技力の高さの証になってました。フツーの青年役、フツーっぽい見た目と雰囲気、とはいえ、やっぱフツーじゃないところも彼の特異な魅力です。あんな顔の若い男、一般ピープル界にはまずいませんし。美しいと思った時の彼は、やはりどこか薄気味悪い酷薄さが。いい人の役よりも、悪役や異常者の役で活きそうな美しさ。それって他の同世代イケメン俳優と十把一絡げにはできない個性と魅力で強みになるはず。それらを大切にして、今後は某事務所のタレントでもできるような役ではなく、よりハイレベルな仕事に挑んでほしいと期待できる数少ない若手イケメン俳優と、いま私は流星くんのことを見なしてます。

 優しいけど内に暗い苦しみと痛みを秘めている霜介は、流浪の月の亮くんとカブるところもあり、そういうガラス細工の繊細さも秀逸な流星くんですが、どことなく退廃的なところにも惹かれる。きれいな薄い顔だけど、それとギャップのある髭剃りあとの濃さが男の色気を感じさせます。流浪の月では顔とそぐわぬスネ毛の濃さがちょっとエロかったし。若いけど何となく頽れた感じがするところが好きです。ゲゲゲの鬼太郎みたいな髪型がちょっと気になった。髪、切れよ!それじゃ描きにくかろう!と笑えたが。

 お話は、いい人しか出てこないNHKのドラマみたいでした。非現実的なほど汚さがないメルヘン、ファンタジー風味の設定やシーンなど、少女漫画みたいでもあった。山崎賢人の「羊と鋼の森」もそんな感じでしたね。画家とか芸術家って、あんな清らかで美しい生活や人間関係、創作活動してないと思う。湖山先生、霜介の才能を見出したというより、可愛いから親しくなりたかった、みたいな感じだったような。もし霜介が横浜流星みたいな美男子ではなくバナナマンの日村みたいなキモブサだったら、先生ぜったいスカウトなんかしなかったと思うソフトに強引なスカウトといい、優しい指導や特別待遇といい、先生もしかして霜介のこと狙ってる?!とも勘繰られる怪しさでした。先生の孫娘の千瑛とよりも、霜介には先生と素敵な恋愛関係になってほしかった!湖山先生役の三浦友和、孫がいる年齢の役でもまだラブシーンとか全然イケそうな可愛いおじさま!

 湖山先生の下男?かと思ったら、実は一番弟子のスゴい人だった江口洋介は、キャラも演技もまんま懐かしの「ひとつ屋根の下」のあんちゃん。顔は柳沢慎吾みたいになってたけど、非メタボなスタイルのいい長身はカッコいい。一緒だと横浜流星が小柄に見えた。千瑛役の清原果耶は、宮崎あおい+多部未華子、みたいな風貌?少女のような透明感とか森ガールなファッションとか、私が苦手なタイプすごい棒読み、あれはわざと?千瑛はいっそ男にしたほうが、ガラスの仮面の北島マヤと姫川亜弓みたいで面白くなってただろうな。ブロマンスな内容にもなって、腐やイケメン俳優好きな女性をドキドキキュンキュンさせたでしょうし。霜介が大した努力や情熱もなく、常に優しい人たちにチヤホヤされて画家になる順風満帆さもリアリティに欠けてました。水墨画の描き方や美しさは興味深く、何か一枚いい絵を部屋に飾りたいと思いました。

 ↑ 舞台「巌流島」では宮本武蔵役、「ヴィレッジ」「春に散る」など映画も面白そうだし、来年ますます躍進しそうな横浜流星くんです
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする