♦️921『自然と人間の歴史・世界篇』新型コロナウイルスとの闘い(インドネシア、イラン、トルコ)

2020-05-15 07:16:06 | Weblog

921『自然と人間の歴史・世界篇』新型コロナウイルスとの闘い(インドネシア、イラン、トルコ)

 

【インドネシア】

 

○3月31日のインドネシアでは、政府が、感染症のうち30日までの首都ジャカルタ特別州での新型コロナでの死者が76人であったと発表した。これに対し、同州のアニス知事は、州独自で亡くなった患者の埋葬を追跡してきた結果を公表した。それによると、同6~29日の間に「死後4時間以内に埋葬する」などという手順で計283人の患者が埋葬されていたという。
 けれども、「首都では感染を確認する検査の普及が遅れたこともあり、これら283人の大半が政府統計に含まれていない」(4月1日付け朝日新聞)と指摘する。


〇新型コロナウイルス感染拡大の中、インドネシアでは、はじめこそ大方大丈夫ではないかと思っていた節があるものの、4月8日時点でいうと、2738人の確認感染者数があり、221人が死亡していたという。

 それというのも、3月2日までは確認された「感染者ゼロ」が続き、その後に感染がみつかり、急拡大したことになっている。

 このあたりの事情については、例えば、次のように言われている。

 「だが、首都ジャカルタ特別州の墓地では3月の埋葬数が前年同月比で千件以上増加しており、アニス知事は「新型コロナ以外の理由を探すことは困難だ」とはっぴょうされている患者数に疑問を呈している。」(産経新聞、2020年4月9日付け)

 「感染拡大の当初から水面下で蔓延していた恐れもある。同国のカラ赤十字総裁は検査能力の不足のため、感染者が「普通の発熱か、テング熱と診断されるのではないか」と懸念する。」(同)

 

○5月15日付けで、エリック・トヒル国営企業相は、在宅勤務が定められているジャカルタ首都圏などで、国営の会社や工場で25日から経済活動を順次再開させ、45歳以下の職場復帰を促すとの通知を出した。

 

 

(続く)

 

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【イラン】

 

○3月に入ってのイラン政府は、IMF(国際通貨基金)に、新型コロナウイルス対策の名目で50億ドルの融資を要請した。

 

○4月5日のイランでは、ロハニ大統領が「健康管理と経済活動の両立は可能だ」といい、そう事を荒立てないで対応することは可能だと言いたいのかもしれない。


〇4月8日夜時点でのイランでの新型コロナイルスの確認された感染者は6万7286人、死者数は4003人だという。それが、日本時間で5月16日午後5時時点でのイランでの新型コロナイルスの確認された感染者は11万6635人、死者数は6902人だという。

 

○4月11日には、首都テヘランを除いた各地で制限的の緩和があった。具体的には、政府が「感染リスクが低い」と認め、営業再開を許可した企業や商店・店舗の活動が再開してよいことになった。

 

○そして迎えた4月18日には、テヘランでも制限の緩和が始まり、多くの市民が街頭に出ていく。

 

○4月18日には、確認された感染者数か8万人を超え、死者数も5千人を超えた。3月18日に、中国、イタリアに続いて1千人を超えていたことから、1か月の間に約5倍になったわけだ。

 

○4月19日午後5時での米ジョンズ・ポプキンス大学の集計をみると、イランの確認感染者数は8万868人、死者数は5031人。

 

 

(続く)

 

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【トルコ】

 

〇4月20日、トルコのエルドアン大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制しようと、23日から4日間、全国の31都市でロックダウンを行うと発表した。これまでには、11~12日、18~19日に、同様の措置を行っていたのが、感染拡大が収まらないことに対応したもの。5月24日からイスラム教の「ラマダン」に入ることからの措置を延長したものと見られる。

 

〇5月16日午後5時時点でのトルコの新型コロナウイルスでの確認済み感染者数は14万6457人、死者は4055人。イランを除く中東地域で最大の感染状況だ。

 

〇そんなトルコで特徴的な動きの一つに、通貨リラの下落が止まらず、外貨準備の減少があるという。この国の通貨リラは2018年の通貨危機以来の最安値圏で推移し、外貨準備は1か月で約3割方下落しているというのであるから、大変だ。

 

 

(続く)

 

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