尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

若狭明美、「六本木少女地獄」が新聞で紹介

2011年09月20日 00時01分00秒 | アート
 かねて紹介中の若狭明美(筆名原くくる)「六本木少女地獄」(星海社)が新聞に載りました。「若狭をプロデュース作戦」第1期の成果。一つは共同通信配信(14日)の「ひと紹介」欄(新聞により少しずつ名称が違う)の記事。通信社というのは地方紙を中心に記事を配信する会社で、掲載されるかどうか、またいつ掲載されるかは配信を受けた会社で違ってきます。現在判っているところでは、東奥日報(青森)、茨城新聞、福島民報、新潟日報、静岡新聞、岐阜新聞、京都新聞、神戸新聞、日本海新聞(鳥取)、山陰中央新報(島根)、宮崎日日新聞、東京新聞(19日)、産経新聞(25日)などに掲載されています。多くは15日付で掲載ですが、東京新聞は19日の紙面にカラー写真で載っていました。その後産経新聞にも掲載されています。
 もう一つは、16日付の朝日新聞東京版でかなり大きく掲載されました。しかし、都内版や地方紙中心なので見ていない方も多いと思うので、ここに紹介しておきます。
(朝日新聞2011.9.16)(東京新聞2011.9.19)

言葉
・「絶望的に見えても希望は必ずあると信じてる」
・「自分のいるところだけを世界だと思っている人に、違う見方を提示したいです」
「六本木高校」と出会う
・「約2カ月で高校を退学。しばらくは家を出られず、人と会うことができない状態が続いた」
・「目標を失い翌年春まで自宅で悩み続けた」
・「中学時代の恩師の勧めで六本木高校を受験し、また大好きな演劇を始めた」
・「再入学したのが「チャレンジスクール」と呼ばれる、六本木ヒルズの足元にある高校だった」
・「入学の日に同級生二人と友達になり一緒に演劇部へ」

 僕は、この「ドラマ」はもっと知られるべきだし、もしかして中学不登校や高校中退の、誰か今悩んでる人の目に留まるためにも新聞に載って欲しいなと思った。新聞を見ないかもしれないから記事そのものをブログで紹介する。若狭本人にもそうだけど、六本木高校で出会った多くの悩み多き若者たちに対しても、少し「恩返し」ができたのではないかと思っている。僕に多くのことを教えてくれた生徒がいる。あなたたちの同窓生に、自分の「挫折」体験を通し自分の世界を発信する人が現れましたよ、と伝えたい。

 なお、東京新聞の最後に「池谷孝司」さんの署名がある。共同通信の池谷さんは『死刑でいいです』というドキュメントで評判を呼んだ人。これは現実に母親を殺してしまい、後に再び殺人を犯し死刑でいいですと言った青年を追ったものである。「六本木少女地獄」はイマジネーションの世界における「親殺し」=「王殺し」=「神殺し」の物語とも解釈できるが、果たして現実の殺人者に対峙できるほどの想像力を構築できているか。このようなテーマをたてることも可能で、いろいろな読み方の一つとして提示しておきたい。

 ところで青森の東奥日報にも載ったということなので、寺山修司記念館の人も見てくれたかな。僕も一度行ったことがありますが、三沢の中でもなかなか遠い。下北半島の方です。

 なお、この「六本木少女地獄」に関しては、今までに次の記事がある。
原くくる『六本木少女地獄』、出版」(9.1)
若狭明美『六本木少女地獄』をめぐって①」(9.1)
六本木少女地獄について私が知っている二、三の事柄」(9.3)
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