切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

2024年 梅の花 石田神社(下津屋)・・・遅かった  京都府八幡市  2024.3.9 訪問

2024-03-16 17:26:49 | 撮影
 

『石田神社 (京都府八幡市上津屋里垣内77)

 上津屋里垣内にある当社は、里・浜・東(木津川対岸城陽市)の三集落の氏神で牛頭天王社と称し、明治になって石田神社と改称した。
 祭神は素蓋烏神で牛頭天王と同体で、当地が度々木津川の水害に見舞われたためか、疫病に対する守護神として信仰された。
 当社に伝わる「天王神社記」によると、起源は大宝一一年(七〇二)隣村内里の山中に現れた素戔鳥神を上津屋」の地に祀ったことに始まるという。治承四年(一一八〇)源三位頼政の兵乱で社殿は焼失、復興のために文治四年(一一八八)源頼朝により神事料を寄進された。そ
の後元弘の乱で笠置山参陣の際に楠正成が当社に立ち寄り願文を奉納したと記されている。
 鳥居東の神興蔵横に立つ十三重の石塔は、その形状から南北朝時代のものという。
 近年社殿から発見された棟札によると、永禄元年(一五五八)社殿造営の後定期的に檜皮の葺替え修理が行われていた。現在の本殿は嘉永四年(一八五一)の造営になり、神社に残る古文書や浜上津屋の伊佐家文書からも社殿普請や遷宮等の様子がうかがえる。
 他には庄屋伊佐政徽が明和二年(一七六五)奉納した算額(和算問題を図入りで示す)があり、京都府で八坂神社に次ぐ古さをもつ。
 氏子中の努力で古文書や棟札等の貴重な資料を豊富に伝える神社である。
 一九九五年三月
 八幡市教育委員会』 (駒札より)

 

『石田神社

 「山城綴喜郡誌」によれば、大宝二年(七〇二)当地に鏡座し、文治四年(一一バ八)源頼朝により神事料として土地の寄進をうけたとある。以前は牛頭天王社と称され、明治になり石田神社と改称された。現在、祭神は建速須佐之男令である。境内は堀状の水路が周囲をかこ
み、木々が茂る鎮守の森の様子をよくとどめている。
 本殿は、嘉永四年(一八五一)の造営で比較的大きな一間社の流造である。木津川の水害を意識してであろうか、一段高い石垣の上に建っている。現在の拝殿は平成七年に建てられたものであるが、享保二十年(一七三五)再建時に葺いた刻名入リの鬼瓦が拝殿に納められている。また、明和二年(一七六五)に書かれた算額がある。
 同村庄屋の一人である伊佐政徽によるもので五問の和算問題が示されている。京都では八坂神社のものに次いで、全国で九番目の古さといわれている。
 江戸中期の八幡地域で文化教養に関心が強かったことを示すよい証拠といえる。また、島居と向い合って社の東側に高さ三メートルほどの十三重石塔がある。南北朝のもので重要美術品級である。
  平成二十年 秋
  八幡市郷土史会』 (駒札より)

   

 石田神社を訪れる。下津屋と表しているのはこの近くに別の石田神社があり、それと区別するために地名を入れてたということだ。
 ここは木津川のほとりにある神社で、ちょっとした入浴あるいは食堂などの施設がある。春の桜及び秋の紅葉については、いずれも見事という他なく敢えて名所としては扱われていないが、私にとってみれば十分に名所と言える。

 今回は遅くなってしまったが、「梅の花」もあるのではないかと訪れてみた。期待はしていなかったのだが、果たして梅は鳥居の辺りに結構花開いていた。意外といえば意外だった。全体的に桃色の花であり境内ではこれだけだったが、境内外の近くにも白梅の花が咲いており、なかなかいい風景と思えた。

  

 石田神社は奈良時代以前に創建されており、極めて長い歴史を持つ。今に至るまで何度も 建て替えられたりしているが、そういった意味では本殿そのものが文化財として指定されることはなかった。鳥居のすぐそばに立つ十三重石塔が南北朝時代のもので、重要美術品の指定を受けている。

 あいにくの薄曇りの空でその点残念ではあったが、境内の鳥居近くの梅の花を次々に撮影。少し高さがあったので近接撮影ができずズームにも限界があった。境内の外側にある白梅についてはある程度接近して撮ることができたが、おそらく民家の白梅ではないかと思われた。鳥居から東の方が木津川に通じているが、そこが鎮守の森となる。多くの樹木が密集しており梅の木を探したが、残念ながら全くなかった。

   

 木津川の堤防に上るとすぐ目の前に時代劇撮影などで有名な「流れ橋」がある。かつては 毎年のように豪雨の際に水流によって流されてしまっていたが、もちろんその度に八幡市が修復してきた。あまりにも費用がかかるので、今の流れ橋はそう簡単には流れないように、かなり頑丈な仕組みとなっている。その分以前のような風情はなくなっているような感じだ。今回は目的ではなかったので撮影はしていない。

   
コメント
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