時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

東京公園 12

2011-05-23 | 読書
写真家をめざす大学生の
志田圭司は
公園で偶然に出会った男・初島から
奇妙な依頼を受ける

妻・百合香を尾行して
写真を撮ってほしい


砧公園
世田谷公園
和田堀公園
井の頭公園…

幼い娘・かりんを連れて
都内の公園をめぐる百合香を
カメラ越しに見つめる圭司は
いつしか
彼女に惹かれていく

憧れが
恋へと成長する直前の
せつなくてもどかしい気持ちを
8つの公園を舞台に描いた
瑞々しい青春小説



なんてまぁ~
読み終えたあと
穏やか~で
ほのぼ~のとした
優しい気持ちになる小説なんでしょ

桜舞い散る
うららか~な
春の日差しの中にいるような…

見つめる側だった自分が
ふと気つけば
見つめられている存在だったことに
気づかされる

見つめてくる人の存在が
こんなにもいとおしく
幸せな心持にしてくれるのか…

誰もが
相手を思いやる
優しさに満ちていて
自分の好きな人達の
幸せを願っている…

‘幸’と‘優’
とても素敵な漢字だ!

取り立てて
大きな事件はおきません
淡々と
登場人物が日々暮らしていく中で
静かに時が流れていきます
男とか女とか
そんな固定観念を逸脱した
圭司の幼馴染・富永美優の存在が
これまた最高なんですね~

197頁から始まる
美優の爆弾発言と言い
220頁から始まる
ヒロのとある行動と言い
こんな人になりたい!

圭司のバイト先のマスター・原木
彼もまた…

この作品
シリーズ化してもいいのでは?



そうそう
6月18日から
公開されるらしい「東京公園」

因みに配役は
志田圭司(映画では光司)三浦春馬
志田咲実(映画では美咲)小西真奈美
初島百合香         井川遥
富永美優          榮倉奈々

たいてい
原作の登場人物と
実写でそれを演ずる役者とでは
ギャップを感じるモノなのですが…
個人的には
完璧に近い配役だと思いました

圭司役の三浦春馬
この方は
役によって自分のオーラ(輪郭)を
自由自在に変える事が出来る人だと思うんです
今回は
オーラを優しい色味にして
演じているんだろうなぁ~

圭司の
血の繋がらない咲実を演じるのが
なんと
小西真奈美さん!
も~
嬉しいくらいドンピシャです

百合香は23歳の設定なので
井川遥さんだと
年齢的に問題ありですが
キャラクターの雰囲気と言うか
ほわ~んとした雰囲気は
合ってると思う
ただ
表情で演技する必要があるので
どうなんでしょ
大丈夫かなぁ~

富永美優役は榮倉奈々
映画だと
圭司の元恋人の設定に変わっているのが
ちょっとね~
でも
美優役は良いと思う

映画では
圭司と咲実の関係
どうなるんだろ~

という事で
映画の公開が待たれます

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