時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

告白 58

2010-06-14 | 映画
ある中学校
雑然とした教室
終業式後のホームルーム

1年B組
37人の13歳

教壇に立つ担任
森口悠子が語り出す



私の娘が死にました
警察は事故死と判断しましたが
愛美は事故で死んだのではありません
このクラスの生徒に殺されたのです


一瞬、静寂に包まれる教室

物語は【告白】から始まる



作者の湊かなえ女史自ら
原作を読んでから映画を見て欲しい
と公言された気持ち
解ります!

原作『告白』
読んでから映画館へ行きましょう!



映画を見終わり
ロビーへ向かう途中
後ろを歩くおばちゃんたちが

『ここまでやらないと解らないのよね』
『罪の意識が今の子供にはないのよ!』

と云うような事を話されておりました

実は
拙者もそう思う人間のひとりです
子供だけでなく
昨今
自分と他人が
違う生き物だと思っているヤカラが
多過ぎやしませんかね



自分が何をしたのか
その重大さとか重さとか
理解出来てない
実感がないと云うのか
他人事のような感覚?

自分が他人にしたことを
そのまんま
自分が体験しないと駄目なの?

想像力の欠如と云うか
古い言い方ですけど
‘心技体’のバランスが
総崩れしてる感じがする



これが現実?
学校という異質な社会

異質?

そこに生きる生徒達の歪みは
現代社会に生きる大人の歪みを
投影したモノと言えなくもないか…

映画の中で描ききれていない
登場人物の心理描写もありますので
何度も申しますが
読んでから映画館へ行きましょう!

ラストのシーン
森口悠子を
原作通り体育館に登場させず
携帯電話だけのやり取りに止め
崩壊した大学をバックに
背を向けて静かに去っていく方が
良かったのではないかと…




        

毎日
登校する生徒も命がけだね