時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

ちょんまげぷりん 87

2010-06-13 | 読書
シングルマザーの遊佐ひろ子は
お侍の格好をした謎の男と遭遇する
男は180年前の江戸時代からやってきたお侍で
直参・木島安兵衛と名乗った
半信半疑のうちにも情が移り
ひろ子は安兵衛を家に置くことに

安兵衛も恩義を感じて
家事の手伝いなどを申し出る
その所作は見事なもので
炊事・洗濯・家事などすべて完璧
仕事で疲れて家に帰ってくるひろ子にとって
それは理想の「主夫」であることに気づく


『月に囚われた男』を見に行った時
ちょんまげプリンの予告見たんです
ピンときたんですよぉ~これが


読んでみました原作

面白い

文政9年 西暦1826年に生きていた
直参の侍が
いきなり平成の時代にタイムスリップし
パティシィエとして活躍しちゃうんですね~
無骨で柔軟な発想なんて
ないと思われた侍・安兵衛が
現代社会に差ほどの抵抗感を抱くことなく
スンナリ溶け込んでしまう

それどころか
女の仕事である家事全般を
パーフェクトにこなしてしまう
見事なまでの主夫ぶり
しかも
日頃から足腰鍛えてますから
ちょっとやそっとじゃヘタレない!

テレビ出演するは
一刀両断のコメンテイターぶり
六本木に住まい
お菓子本を出版するは
店は出すは…

それだけじゃない!
家族のあり方
男女のあり方
しつけに至るまで
実に理にかなったことを
ズバっと口にする安兵衛の姿に
ハットさせられたりするのであります

直参とは云え
実は
仕事もなく
人に注目されることもない
日永ブラブラしている小普請組だった己が
平成の世で
勤める喜びを
人に認められる喜びを知ったと語った安兵衛の
思いもこれまた時代を越え
共通の想いがあることを知らされます

最後の顛末も
ホロッとさせる一幕でした

映画の方も
是非拝見させて頂きます