日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 406
「四神相応の地に建てる」
前回の写真では撮影アングルが低く
手前のべんがら壁が障壁のように
立ち塞がって見えるが
立つ人の目線だと今回写真のように見える。
このべんがら壁(長さ1.6m)は工事中に高さの調整を行い
10㎝ほど設計段階より高くしている。
奥のダイニングが玄関から見えすぎるのがその理由だ。
全部見せず、この奥はどうなっているのだろう?
と、空間に奥ゆかしさを持たせるよう心掛けている。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 406
「四神相応の地に建てる」
前回の写真では撮影アングルが低く
手前のべんがら壁が障壁のように
立ち塞がって見えるが
立つ人の目線だと今回写真のように見える。
このべんがら壁(長さ1.6m)は工事中に高さの調整を行い
10㎝ほど設計段階より高くしている。
奥のダイニングが玄関から見えすぎるのがその理由だ。
全部見せず、この奥はどうなっているのだろう?
と、空間に奥ゆかしさを持たせるよう心掛けている。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 405
「四神相応の地に建てる」
前回ブログでは階段の左手部分
を見たが、今回は右手の方向。
赤いべんがらを塗った木部が薪スト―ブの
背面壁になる。
その下の凹みは約50センチの奥行きを取った
薪置き場になっている。
アルミの巾木を従えたストーブステージや
床及び階段蹴込部のモルタルは黒に近い紫の
べんがらを混入している。
混入量によって淡いグレーから紫に近いグレーへと
色の差を出している。
玄関から室内に入りホールの奥に進むと
この景色に出会い山の緑が目に飛び込んでくる。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 404
「四神相応の地に建てる」
前回モンドリアンが何とか
と言っていたのはこの角度から見た
景色です。
左手前にはドアが配され、しかも腰付きであるので
視界を限定している存在である。
一方正面は
嵌め殺しのガラスのみであるため
より一層開放感が高まり
べんがら大和張りの外壁が
あたかも室内の一部にさえ見えます。
手前のストーブ背壁も赤べんがらで塗装し
外と内の素材を同一とし、板の張り方まで
統一することで
外庭と室内が連続しています。
まあそれが思いがけない広がりを生み
空間的にダイナミックになっている、
だから好きなのです。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 403
「四神相応の地に建てる」
写真は玄関引き戸を開けて中に入ったところです。
庭への出入り口、前回は網戸の状態でしたが
今回は腰板(外側はガルバリュウム張り)のついた
木製ガラス引き戸になっています。
外の庇は壁から60㎝出ており、しかも低めの位置に
設置しているので雨の影響は少ないと思いますが
腰板をガルバリュウム鋼板で覆い、
万全の防腐措置を講じています。
ただこの腰板は単なる防腐の装置ではありません。
玄関から庭を眺めるとき、腰板で風景の一部をわざと覆い
ガラスから見える風景をより引き締め美しく見せるのです。
リビングの外壁はモンドリアンのコンポジション風に
デザインされている、それを
ここから見るのが私は好きです。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 402
「四神相応の地に建てる」
前回は玄関からアプローチを振り返って眺めた画像でしたが
今回は、玄関に向かって
入り口の硝子引き戸を少し開けたところです。
引き戸の引手金物はスチールをたたき出して製作したもの。
まっすぐに進むと土間を突き抜けて庭に出ます。
正面の建具は網戸。
硝子戸を右手に引いています。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 401
「四神相応の地に建てる」
今回はBSでの放送ですが、7月の地上波TV朝日での放映後に
「べんがらで染めた里山の家」、その他の住宅について
価格のお問い合わせがいくつかありました。
「渡辺篤史の建もの探訪」HPはすでに工事金額を
公表していますが、いくつか経費が含まれていない数字です。
弊社では建築費のほかに消費税、設計監理料を加えた総予算で
「価格」を捉えています。
www.kamakobo.com/price_map/index.html
【鎌倉設計工房 ホームページ「価格と広さ」】
これによりますと過去15年の間の新築物件46件のアイコンが表示され
横軸に「価格」縦軸に「延べ床面積」、この座標の縦と横が交差する
アイコンがその建物の「価格と広さ」になります。
(残念ながらアイコンをクリックすると建物の画像が現れません。
いくつかはテレビ放映歴が表の下にあり、その他はHPのギャラリーからご覧ください。)
これを見ると同じ45坪の家でも、建築費+消費税+設計監理料で3000万を切る場合から5000万に近い場合もあります。
これは地域差や資材費の高騰、
土地の条件(杭や地盤改良の有無、防火、準防火地域内の場合など)や
建築主の希望要件(二世帯住宅、店舗併用、アパート併用)、
その他のご要望の数、「濃」さによって大分幅があるということを表しています。
「べんがらで染めた里山の家」(東京町田S邸)はこの表ですと32.5坪で
3000万から4000万の中間にアイコンがあります。
建築主が壁塗りやべんがら塗装をこなすことでコストダウンが図られています。
以上ですが
その他、質問等、ぜひお問い合わせいただきたいと思います。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 400
「四神相応の地に建てる」
TV番組「渡辺篤史の建もの探訪」の
再放映日が変更になりました。
一週間ずれて、9月9日(日)になり、朝8:30~9:00、BS朝日です。
テーマは「べんがらで染めた里山の家」ですが
今ブログで紹介中の「四神相応の地に建てる」のS邸!
建築主と大工をはじめとする職人たちと建築家が魂を込めて作った建物です。
日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 399
「四神相応の地に建てる」
左手、赤い壁の手前が玄関入り口になります。
前回の画像はこの正面右端から撮影しています。
両方合わせると空間の全体像が掴めます。
2階の外壁材はガルバリュウムの小波板。
よく見ると、窓の上だけ1階外壁の「黒べんがら大和張り」
になっています。
窓の上の、しかも屋根の出が大きいので陰になるし
少なくともこの写真では見えないし
こんなところを大和張りにしなくとも
と思うような上にです。
陰影があるということは壁と屋根の境目がぼやけることです。
影の奥はどうなっているの?と創造力を働かせ、広がりを感じたり
窓を目とすると瞼のように見えたりするわけです。
ここのデザインいかんによって、
建物がペットのように人になじんできます
フィンランドの建築家アルバーアアルトが設計した
フランスのルイ・カレ邸をご覧になったことがあるでしょうか?
片流れのシャープな屋根が上ってゆき最頂部の東側壁下にある
窓上のデザインがこの瞼です。
ウインクしているような優しい目、
人の顔のように見えます。