べんがらちゃんの目

日本の美を伝えたい

「京都の町屋」に住む-5

2010-04-27 19:04:53 | Weblog
2階廊下の画像。階段の降り口を中央に望む。天井は杉板を張りセルロースファイバーの断熱材を受けているが垂木と垂木の間に何枚も板を打ち付けるので大工泣かせの仕事だった。
床は二重になっており、画像の杉板の下にスペースがあり電気配線を通し、更にその下が36ミリ厚の杉板でこれが1階の天井になっている。
何も塗らず白木の方が良いとの考え方もあるが、通常、柱や梁など構造材にはベンガラ塗装を施している。白木のままだと節が目立ち、多少うるさい。自然な色の経年変化を楽しむことも良いが、塗った場合の陰影や天井の奥行き感、部屋全体の落ち着きや品格も捨てがたい。
特にベンガラは布で拭けばつやが出る。燻し銀の様に木目が浮き出るのも渋い。

さて鎌倉設計工房のホームページですが、連休明けをめざし、更新を行っています。
皆様には永らく不便な思いをさせてしまい誠に申し訳ありません。
このブログも新たなホームページ上に掲載されることになると思いますが、引き続きご覧いただければ幸いです。
なお現在紹介している、大和の家-「京都の町屋」に住む、を更新後も暫く続けます。

「京都の町屋」に住むー4

2010-04-23 17:07:14 | Weblog
階段踊り場からの画像。
踊り場の床はそのままキッチンまで伸び水屋ダンスの天板となっている。
天板の一部、白い帯状部分が照明器具で天井をライトアップする。
右端には付近の林を眺める2m×2mの窓。2月19日付けブログ写真で
一際大きく目立つ窓がこれです。
2階廊下手摺が左上に見えるが、その下に1階の玄関ホール境の格子戸、その奥に玄関太格子戸が欄間を通しわずか望める。
内部は柱、梁など構造材をベンガラで塗装、漆喰壁と対比させた
日本の伝統美をそのまま表現している。

「京都の町屋」に住む-3

2010-04-19 17:28:35 | Weblog
今回は階段側からの画像です。
左側の手摺が階段の登る方向を示しています。
画面下の箱状の部分が水屋、2階廊下を支える梁の飛び出している部分下がキッチンです。
大きく見るとキッチンが階段室の吹抜け空間の中にあるといったインテリアです。町屋ですと吹抜け高所に煙出し窓があるのですが、ここでは水屋ダンス内の換気扇で外に引き出しています。2階奥に見えるのは個室、仕上げは白木のままです。
水屋ダンスの上に白い部分がありますが、ここには照明器具が仕込まれています。
夜間ともなれば吹抜け全体をライトアップします。

「京都の町屋」に住む-2

2010-04-05 15:39:38 | Weblog
 前回の画像で右側に立ち並んでいた水屋ダンスをリビングダイニングから正面に見た画像である。
 水屋ダンスの長さは約3.6mであるが扉一枚ごとに左から食器棚、IHヒーター、勝手口、冷蔵庫置き場となる。勝手口に通じる扉は開かれ明るくなっているが、すべて扉を閉めると水屋ダンスのようになる。
 左側の格子戸は玄関ホールへ、右側は洗面所へと続く。
 リビングダイニングは座敷の生活で、白い腰壁裏のキッチンに立つ人と視線のレベルを一致させている。
 中央上の斜めの手摺が現すように水屋ダンスと突き当たりの大型ガラスの間に階段がある。
この階段室部分が吹き抜けている為、撮影場所から大型ガラスを通し隣地の樹木を座して望むことが出来る。