所長日記

現場での出来事、日々思うことをつづっていきます。

「京都の町屋」に住む-大和の家

2010-03-31 09:56:19 | Weblog
京都の町屋をご存知だろうか。
間口が狭く奥行きが長い、「うなぎの寝床」的な敷地に建ち、道路に面した格子戸を開けると敷地の奥へと続く土間があり、途中、中庭を経由して最奥の庭へと続く京都の特徴的な住宅形式である。中庭から直接カマドのある台所に入り、奥へ進むと風呂場があったり、蔵があったり、通り庭と呼ばれるこの空間は魅力に富む。
この大和の家。野外での活動が多いため、汚れたままの姿で勝手口土間から室内に入る事も多く、洗濯機に汚れた衣服を突っ込み、そのまま洗面所、浴室へと直行できる。そんなプランを建築主は望んだ。
頭に浮かんだのが京都の町屋である。
画像突き当りの格子戸は玄関ホールとの仕切りとなっている。3枚ある格子戸のうち右側2枚が玄関ホール土間に面するが左端の格子戸はフローリングの床へと続く。通常、客人は左端の格子戸を開けリビングダイニングへと入る。が家族は右2枚のうちどちらかをあけ、画像右側に壁のごとく並ぶ水屋、その裏側の階段を上がり2階へと向かう。階段上は吹き抜けており隣地の緑を楽しむ特大の窓がある。画像右上部が明るいのはその効果。統一感のあるキッチンと水屋はともに大工と建具屋の合作であり、水屋には扉内にIHクッキングヒーターと換気システムが仕組まれている。また右手前の引き戸を開けると先述の勝手口が現れるという、用途に対応した仕掛けなど町屋空間の豊かさに富む住宅である。
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不思議なカタチ-大和の家

2010-03-23 18:27:03 | Weblog
大和の家、四角い箱ではなく
外観に変化がある。
この角度が意外と面白く気に入っている。
帽子のような屋根、「一つ目」の白壁、黒い板の壁、隙間からはガラスが光り
シュールなイメージ、カメラのせいで画像は後ろに倒れているため大きさが分かりづらい。
窓の寸法は竪横とも1.2mある。壁も屋根より大きく見えるが、実際は逆である。
まじまじと画像を見て気が付いた。
コンクリートと木造の違いこそあれ、コルビジェのロンシャンの教会に似ている?



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西中千人さんのガラス器

2010-03-06 13:56:30 | Weblog
「作品の撮影をさせて欲しい、、、とガラス作家の西中千人ご夫妻が見えました」
外壁板、数百枚のベンガラ塗装をほとんど一人で行ってしまったオーナーから
久し振りにメールが入る。
 ガラス器の素晴らしさに見せられて、ご自宅やデパートの作品展などに、何度か
訪れていらっしゃるご様子。早速、西中さんのホームページ(http://nishinaka.com)
を拝見すると「建築空間とアート」に「紅白流彩大皿」や「ナミノカタチ」の背景になじみのある空間が広がっていた。
 家の中の至る所が作品展示スペースになりうるのだなと感じる。
画像は玄関土間に置かれた囲炉裏。白のガラス器に菜の花などを活け、或いはおひたし
にして少量盛ってみたら美しい。ガラス器は光のあり様で見え方が変るが、このT邸は大屋根の高窓から月の光が射す。このガラス器が月光を浴びたらば、さぞファンタジックであろう。
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津波

2010-03-01 09:59:07 | Weblog
昨日、津波の情報を得、急遽出張先から横浜の事務所に戻る。横浜港を望む位地にあり港に注ぐ運河を目の前にする。ふと見るとゆったりした流れは深く、水面にちりめん皺のような漣も。
海とは逆方向に流れている。画像はバルコニ-にでて、運河を眺めた風景。
赤い京浜急行が通る橋の下に途中二本のコンクリート製の柱があるが、ほぼ水に埋まり頭だけがわずかに見える、今までにない水位。
 30分ほどして再び眺めると今度は海に向かって流れている。先ほど上流に向かっていた水面のゴミが海に引張られるように流されてゆく。横浜港の津波の高さは40センチと発表されたが運河内のそれは60センチを越え、不気味ささえ漂い、下の公園で遊ぶ子供たちに10階からいつ声をかけようか、気をもむほどであった。

公園の桜は春ともなれば運河にかぶさるようにピンクの枝を広げ、散り始めると、運河は
花びらで染まる。大人は桜を眺め、子供たちは群がる鯉にえさを与える。
 普段は穏やかな運河が急に意志を持ったかのようであった。
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