所長日記

現場での出来事、日々思うことをつづっていきます。

6×14メートルのリビングダイニング

2010-10-29 13:22:10 | Weblog

巾6×長さ14=84㎡というとちょっと広めのマンションだろうか。
そのくらいのリビングダイニングである。
前回の画像の赤いスチールの部分はシルバーに塗装されベンガラの陰影の中に浮き上がるイメージだ。
色彩計画としてはベンガラの濃紫色、漆喰の白、そして床カリンの赤みを帯びた茶色である。建具についてはカリンではないが木の素地を生かした塗装。
本来であればベンガラの濃い色が建具に塗装され外の景色を際立たせる。
外部の手摺もベンガラで塗装し内と外とが分かりにくくして広がりを持たせるのであるが素地のままだと多少中途半端な感が否めない。
それでも出来上がってしまうといつの間にか「市民権」を得て、最初から自然な顔をしている。カリンとベンガラの相性はよく右側収納部の一部壁につかっているがお分かりいただけるだろうか。
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鎌倉材木座Q邸 木とスチールのハイブリッド

2010-10-28 14:22:47 | Weblog
今日からは湘南の海を眼下に望む鎌倉材木座Q邸の紹介。
80坪を超える床面積。完成までに一年以上の歳月が。
だが敷地の変更も含めると設計から完成まで3年の期間を要した。
周囲は小高い山々に囲まれ鎌倉の地形的特色となっている谷戸である。
海と緑、この恵まれた環境を十二分に生かすため
広々としたリビングダイニングを2階に設けた。
幅6m×長さ14mの長方形の柱のない空間を木とスチールがお互い補い合う
ハイブリッド構造で構成。
画像は建前時のものだが、青空を背景に構造体がそのまま浮かんでいる。
屋根が取り付いていないこの時にしか見られない美しい光景である。
屋根が取り付いてしまってもなおかつ美しい内部空間を作るのが設計者の腕。
今後の画像、乞うご期待だが、無論天井を張らず構造体をそのまま現す。
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金魚屋の通り庭

2010-10-23 11:45:11 | Weblog
前回に続き京都金魚屋の紹介。
間口が狭く置くに長い敷地の連続が町屋を生み出す。
多くの町屋は道路から蔵のある裏庭まで下足のままたどり着ける
「通り庭」を持つ。
庭と言っても屋内だが、画像の玄関庭だけは外部。
大塀や隣家の壁に囲まれた中庭になっている。
お二人は金魚屋の若き経営者。
玄関庭は明るいし人の出入りもチェックできるし
風の通る庭でもあるので読書スペースに。
が何がいいといって心置きなくタバコを燻らせる、
ご主人にとって貴重なスペース。
町屋の形式をそのまま保存、利用されているので
町屋好きにはお勧めの宿です。


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金魚屋さん

2010-10-15 16:29:58 | Weblog
京都の西陣に金魚屋という旅館がある。
正式にはゲストハウスと呼ぶらしいが、何せ宿泊費が魅力、
朝食つきで¥3200。ただし、相部屋。
京間の4畳に男性3人、川の字に寝た。私は中央。左の青年は韓国から。右は旅館の主人。若くてでかい。
京都には片泊まり、つまり町屋を利用した朝食付の旅館が多い。
従い京都の風情がたっぷりだ。
金魚屋も画像のとおり立派な町屋だ。場所が西陣なので呉服商を営んでいた旦那の好みを反映し、建築の素材選びがなされている。
中庭に面する座敷はその現われだが、ここがまた居心地がよい。
なるほど、そうかここは共用のスペースになっているんだ。本を読んだり、ビールやお茶を飲み談笑するスペースでもある。後にわかったことだが、翌日、朝食時ここの火鉢で、汗だくになりながら(夏だったので)ご主人が魚を焼いてくれた。

 住まいに置き換えるとシェアハウスのような旅館。

老人の一人暮らしを支える福祉施設はあるが、老人も含め一人暮らしのミニマムスペースがあって他とは適度な距離があって、共生のあり方も可能、といった住まい方も今後増えるのだろう。
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大理石カウンター

2010-10-08 20:54:59 | Weblog
今回は大黒柱と梁が十字に交差するダイナミックな画像だが
左側には骨董欄間上の襖を開けた様子が写り、右手にはキッチンが。
キッチンは大工と建具職人の合作でいつものようにベンガラを塗装。
柱や梁と渾然一体となる。手前のアイランドカウンター、天板は大理石。
強羅の家でも同様のものを作成したが、今回は炊飯器置き場なども裏側に設けている。
昔、著名なフランス料理のシェフのご自宅をコンクリート打放しで設計したが、パティシェでもある奥様のために大理石のテーブルカウンターを要望された。そのとき以来
お菓子を頻繁に作らなくとも、カウンターの素材に大理石を使うことがしばしある。
機能性のほかに、周囲の木部のベンガラと石の明るい色とが程よいコントラストを見せ
落ち着いた色合いの中に華やぎをもたらしている。
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