kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ポイントは海外投資家が戻るかどうか

2017-04-10 06:35:55 | 日記
大方の予想とは裏腹に波乱含みの展開になってきた4月相場です。
米国によるシリアの爆撃という突発的な事件も重なり東京市場は当
面下値模索が避けられません。もっとも既に日本株の変調は海外投
資家が5ヶ月ぶりに売り越しに転じた2月から始まっていたようです。

11月のトランプ氏当選後から始まったトランプラリーでしたが、海外
投資家は10月に4715億円買い越していました。9月が1兆1050億円
と大幅な売り越しだったことを考えると既に潮目の変化は起きてい
たのかもしれません。

そして海外投資家は11月に1兆5440億円と大幅な買い越しでした
が12月48325億円、1月325億円と買い越し幅は月を追うごとに減
少して2月には2567億円の売り越しに転じました。3月は1兆円程
度の売り越しになった模様です。これに先物の売買が加わり価格
変動は増幅します。売買代金の6割から7割を占めている海外投資
家がこれだけ大量に売ってくれば日本株の下げは必然です。

海外投資家の売買動向を追うだけである程度の日本株の方向性
は見えてきます。海外投資家が買えば上昇し反対に売れば下落す
ると確率が高い東京市場は今後も海外投資家の売買動向が鍵を
握っていることは間違いありません。

もう少し長い期間で考えてもこの法則は当てはまります。2013年に
15兆円弱買い越した海外投資家でしたが、2012年に2兆8000億円
弱2011年に2兆円程度、2010年に3兆2000億円弱それぞれ買い越し
を記録しています。この期間は日経平均8000円台から1万1000円の
範囲内で推移していた時期です。

海外投資家はアベノミクス相場がスタートする前に日本株をコツコ
ツと買い続けていたことになります。日経平均が2倍程度になれば
かなりの含み益が生じていたことになります。海外投資家が日本株
よりも他の市場が有望だと判断すれば少なくとも日本株の一部を売
却し資金を振り向けるのは当然です。

ほぼ日本株だけが投資対象の個人投資家などとは当然別の行動を
取るのは当然です。思い起こせば2013年に海外投資家が15兆円を
買い越した段階で2014年も5兆円程度の買い越しを予想していた市
場関係者のコメントを耳にしたことがあります。しかし結果は8526億
円と予想の6分の一程度でした。

そして2015年には3257億円の売り越しに転じます。それでもこの年
も上昇を続け2万円を越えたのは海外投資家に代わってGPIFが資
産配分の大幅な見直しで2014年後半からから15年前半にかけて推
計で日本株を5兆円程度買いましたからです。自社株買いの増加も
あり需給関係がタイトになっていたこともあり海外投資家が2015年
には3257億円の売り越しに転じたにも拘わらず1万7450円から1万
9033円と年間でも1600円近く上昇しました。

海外投資家の売りが一段と膨らむ中では日銀買いだけでは下落は
止められないという事実を私たち投資家は痛感します。海外投資家
がこのまま日本株から去っていくのかそれとも再び戻ってくるのか
2万円を回復できるかはその一点にかかっているようです。
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