共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

甦る記憶、繋ぐ使命

2016年07月29日 22時30分21秒 | 日記



今日は相模原市にあるJAXA宇宙科学研究所に行きました。今日と明日の二日間、館内特別公開が行われています。

ここに到着して最初の建物に入ると真っ先に目に飛び込んでくるのが、2010年に小惑星『イトカワ』の表面サンプルを地球に持ち帰った《はやぶさ》の1/1モデルです。一時、宇宙の只中で行方不明になりながらも与えれたミッションを敢行して貴重なサンプルを持ち帰ったカプセルを切り離し、自らは流れ星のようにオーストラリア上空の夜空に散っていった姿を見てどれだけ泣いたか…(TДT)。

ここにはその貴重なサンプルは勿論のこと、唯一地球に帰還したサンプルカプセルの部品の実物も公開されていました。カプセル部品がジップロックに入っていたのは御愛敬ですが、電子顕微鏡のプレパラートにのった『イトカワ』のサンプルはキラキラと宝石のように輝いていました。この小さな小さな欠片を地球に持ち帰るために、どれだけの人達の汗と努力と涙がかけられたのか、半年間もの長い間宇宙空間で迷子になってしまった《はやぶさ》に、JAXAの方々がどんな思いで信号を送り続けていたのか…それを想像するだけで勝手に目頭が熱くなります…(;ω;`*)。

そして時代は次のステージへ。今度は小惑星『リュウグウ』を目指して《はやぶさⅡ》が打ち上げられています。初代《はやぶさ》も行った地球スイングバイを成功させ、現在『リュウグウ』に向けて航行中です。

《はやぶさⅡ》は、初代《はやぶさ》のように小惑星『リュウグウ』の地表サンプルを採取するのは勿論のこと、更に爆発物を『リュウグウ』に投下して意図的にクレーターを作り、『リュウグウ』内部のサンプルも持ち帰るという高次元なミッションを課せられています。

内部のサンプルは太陽からの紫外線や太陽風に曝されていないため、より原始的な組成を留めていると考えられています。それを調査することによって、原始の地球の組成や生命誕生の謎に迫れると、説明役の青年が熱く語ってくれました。

日本の宇宙科学の分野は、まだまだ楽しみがいっぱいです。
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驚愕の月移住プロジェクト《UZUME》計画

2016年07月29日 22時29分13秒 | 日記
《はやぶさ》と同じフロアの一角に、こんな雰囲気に似つかわしくないポスターが貼られていました。月の上で衣を翻して踊っているのは、古事記に登場する女神の天之鈿女命(あめのうずめのみこと)です。

何で?と思ったら、その横に《UZUME計画》という謎の文字が…。ますます頭の中に?が飛び交っていたら、ちょうど横にいた係員の方が説明して下さった話を聞いて仰天しました。何と、人類が月に定住する計画が持ち上がっているのだそうです!Σ(Д゚;/)/

月の表面には無数のクレーターがあることは御存知かと思いますが、実はそれとは別に謎の縦穴が見つかったのだそうです。観測では今までに3つの縦穴が発見されているのだそうですが、どうやらその縦穴の奥には、嘗て火山活動があった名残の巨大な地下空洞があるようなのです。

地球上にも、例えば富士山の風穴のような火山性の地下空洞が存在していますが、この月の地下空洞はとんでもなく巨大なもののようです。そして、この空洞を活かして、そこに人間が居住できる設備を設置しようというのです。

地球はオゾン層や大気圏に囲まれているため、有害な紫外線や太陽風を防いでくれています。一方、月には大気が無いため宇宙線や紫外線といった有害な光線がダイレクトに地表に届いてしまいます。また、大気が無いことによって、昼は約120℃、夜は➖120℃と昼夜の温度差が極端なため、人間が居住するには条件が過酷過ぎるのです。

しかし、この地下空洞の中にはそうした有害な光線が届かず、地下であることによって温度もほぼ一定に保たれているため、そうしたところに設備を設置すれば、人間が居住することは可能だということでした。

因みにこの地下空洞は火星表面にも確認されているそうで、いずれは火星への移住計画なんてものも浮上するかも知れません。

それにしても、そんな計画の名前に何で天之鈿女命が登場するのか…。話ついでに名前の由来を聞いてみてビックリ!

天之鈿女命は天岩戸を開かせた神

このプロジェクトも嘗てない宇宙工学の扉を開けるもの

故に《UZUME》計画と命名

となったのだそうです。

話を聞いて納得したものの、もしそうなら、実際に岩戸に手をかけてこじ開けたのは天手力男命(あめのたぢからをのみこと)ですから、《TADIKARAO》計画でもよかったのではないか…とも思ったのでした。

ですが、語呂がいいのはやはり《UZUME》でしょうかね…(^^;ゞ。
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