共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

何だかねぇ…

2013年08月08日 13時13分13秒 | 日記
教室が始まる前にちょっと腹ごしらえしておこうと、あるチェーン店(ここポイントになります)に入りました。

とりあえずメニューの中からシステマティックに選んで、システマティックに調理されたものがシステマティックに出て来ました(笑)。さて頂こう…と思った時ふと気づくと、カウンターに座っていた60そこそこくらいのハゲ散らかしたヲヤジが店員と何やらもめていました。何だろう?と思いつつそれとなく耳をそばだてていたら、どうもセットメニューの中身を自分の好みに取り替えさせろと言っているようでした。

ヲヤジ曰く「同じ値段のものに替えるんだから、問題ねぇじゃねえか!」

どうやら、ランチセットに付いているサイドディッシュが気に入らないので、違うものと替えろということだったようです。それで、本来付いているものと替えてほしいものとが単品で注文すると同じ値段なんだから何とでもなるじゃないか…と言っているのでした。

それに対して店員はひたすら

「それは出来ません」

を繰り返すのみ。

要するにこのテの店というのは予めコンピュータ上にセットアップされたメニューからハンディ端末機でオーダーをとる形式なので、そこに設定されていること以外を店員の裁量で勝手には出来ないわけです。

まぁ、内心このヲヤジの言わんとするところは解らんではありません。昨日の機種変更の顛末もそうですが、マンパワー的に考えたらある程度出来そうなことが、ヘタにコンピュータにタテヨコきっちり管理されているがために、かえって不便な思いをするということは決して少なくはないでしょう。そういった意味では『値段が同じなら替えてあげたら…』とも思うわけです(勿論、それによって在庫管理の数値に影響が出てしまうという、別の問題が発生してしまうのでしょうけど…)。

確かにこういう雁字搦めなシステムというものは、時に人間の裁量を挟む余地を与えてくれないことがありますし、それを苦々しく思うことも多々ありますが、逆に言えば、そうやっていろんな部分がシステマティックになっているからこそ、たとえ店長さんや正社員が不在でも、バイトさんが調理したって遜色ない味のものが、しかも自分の好きな時間に安価に味わえるわけです。そういった意味では、この雁字搦めなシステムに感謝もしなければなりません。

それよりももっとイヤなのは、このヲヤジの態度と物言いです。どうしてこのテの世代の人たちって下品な輩が多いのでしょうか。二言目には「こっちは客だぞ、金払う人間の言うことが聞けないたぁ、どういうことだ!」という傍若無人も甚だしい振る舞いは、見るにも聞くにも堪えません。一体いつ頃から、こういうヒネた人格を身に着けてきてしまったのでしょうか。

今日の事だって、目の前の店員さんにはどうしようもないことですから、彼等には何の咎もないわけです。それなのに、執拗に食い下がり声を荒げて怒鳴り散らすその態度と阿修羅の如きその形相は、とても長きに渡って人生経験を積んでこられた人のすることではありません。はっきり言ってゴロツキ以下です。

もう20年くらい前のことですが、私が某コンビニでバイトをしていた時にも、その当時で70代(今なら90代)くらいと思しきこういう輩が、我々にはどうにも出来ないシステム的なことについてレジ前でゴネたことがありました。その時にも何回も「こっちは客だぞ!」と怒鳴り散らされたので、仕舞いにはこちらも頭に来て「恐れ入りますが、『お客様』というのは当店と金銭授受が成立した方のことです。お宅様はいきなりレジに来て、先程からあれこれ理不尽なことを言い散らかしているだけですから、こちらにしてみればただの『通りすがりの要らんこと言い』です。」といってやったことがあります。それで、いよいよギャアギャアやかましくなったので、仕方なく

「あなた、今のその態度と物言いで靖国の御英霊に顔向けできますか?知覧から飛び立った方々や回天に乗って行かれた方々は、この時代にあなたにこんな無様な態度をとらせるために、南の海に散っていかれたのでしょうか?」

と言ったら、途端に黙りこくってスゴスゴと帰っていったことがありました。

誤解して頂きたくはないのですが、この時の対処やものの言い方が良いことだったなどとはちっとも思ってはいません。ただ、少なからず人生経験を積んでみえた方には、少なくとも若いモンにこんなことを言わせるような情けない態度や物言いをしないで、もっとクールでいて頂きたいと思うのです。そして、いくら年の功を錦の御旗に振りかざしたところで、時代と共に世の中の仕組み自体が、彼等が世の中の中枢を担って生きてきた頃とは比べ物にならないくらいの変化と発展を遂げているのですから、それを受け入れて一旦ことを心の内に飲み込んでから行動なり言動なりを起こしてもらいたいと思います。

いずれ私も齢を重ねていった時にそんな行動をとらないように自戒したいと思いながら食事を終えて、まだ押し問答を続けていたヲヤジを尻目に教室へと向かったのでありました。
コメント
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