さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 デルフィ

2010年10月26日 | 海外旅行
デルフィは、パルナッソス連峰の南の麓、プレイストス河の深い谷にのぞむ、アテネの北西へ178kmの所にあります。デルフィの遺跡は、かつてアポロンの神託が行われた聖域として、また世界の中心「大地のへそ」としてギリシャ全土に知られ、繁栄していました。

デルフィの神殿へは、ギリシャ各地からの代表や民衆が神託を受けに訪れ、神託の御利益に感謝したポリスや植民地からの奉納品が納られました。

アポロン神殿に続く参道にはそれらを収納した宝庫や像が埋めつくさんばかりに建ち並んだといいます。



参道の脇に立つ石柱の上には、記念碑が置かれていました。



アポロン、ニーケ、アルカディアといった神々の像、王の像が並んでいたといいます。



進んでいくとアテネ人の宝庫が現れます。フランス人考古学者によって、小さな破片も集められて1904~1906年に再建されました。



アテネ人の宝庫は、ペルシャとの戦争に勝って奉納されましたが、このような戦勝のお礼に奉納された宝庫が20も並んでいました。



さらに坂を登っていくと、アポロンの神殿の柱が見えてきます。



アポロンの神殿には、現在ドーリア式の6本の柱が並んでいます。この建物は何回か建て替えられているようですが、現在の遺跡はBC366年~330年にかけて造られたものです。



ここで巫女が神託を告げたと言いますが、背後には岩山が迫り、神域といった風情が漂っています。



ドビュッシー 作曲の「前奏曲集 第1巻 デルフィの舞姫」は、このアポロンの神殿の遺跡で、神に捧げる踊りを現したもので、ルーブル美術館の彫刻にインスピレーションを得て作曲したと言われています。



遺跡の奥に劇場があります。BC4世紀にパルナッソス山の白大理石で造られました。



観客席は35段あり、円形の舞台は直径18mあります。



遺跡から見下ろすと、左に体育場、右に円形神殿(トロス)を眺めることができました。
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