さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 バガン その4

2012年12月29日 | 海外旅行
アーナンダ寺院は、数えきれないほどあるバガン遺跡のパゴダ・寺院の中でも、代表するものになっています。

他の寺院と同じように、土産物屋の並ぶ参道を抜けていきます。



本堂前の門をくぐります。



入り口の脇に置かれた像。異国的な顔つきをしています。



堂内に進むと、仏さまの体が見えてきますが、まだ顔は隠されています。進むにつれて全身が現れてくるという演出効果が施されています。



奥の仏さまに会いたいという気持ちが高まりましたが、前室に置かれた二つの像に目が引き付けられました。



体をくねらせて、手をそらせ、まるで踊りのポーズを決めているようです。色気を感じます。

日本の仏像なら、さしずめ日光・月光菩薩といったところなのですが、上座仏教のミャンマーの仏像には、その役どころは無いはずです。



ご本尊に対面。北面に置かれた拘楼孫仏。高さ約9.5mの大きな仏像です。



遠くでと、近くで見たのでは、表情が変わるようです。男性的な顔つきですね。

ミャンマーの寺院では、一般に、東西南北の四面に四体の仏像が置かれています。

ミャンマーでは上座仏教(小乗仏教)が信仰され、これに対し、中国や日本では大乗仏教が信仰されています。上座仏教では、釈迦のみが信仰の対象ですが、釈迦が現れる以前に出現した過去仏と未来仏である弥勒が他に信仰されているようです。

この寺院では、過去仏が祀られています。



壁には、多数の仏龕が設けられていました。



空の物も多いですが、小さな仏像が納められている物もありました。



東面の拘那含牟尼



美しい顔つきです。女性的な顔つきといってよいですね。



南面の迦葉仏



中性的で、アルカイック・スマイルといえるような微笑みを浮かべています。



前室に置かれた従神像



動きがありますね。



堂内で修復作業が行われていました。これは動乱時にこのお寺に避難してきた人が内部で焚火をしてくすんでしまったため、白くきれいにしようとして、壁画もある壁にしっくいを塗ってしまったのを剥がしているとのことです。文化財保護の難しさがあり、この作業もどれほどかかるのでしょうか。



西面に釈迦牟尼

南北の二体が創建時からのものとのことですが、それぞれ個性が出ていますね。



中性的な顔つきですね。



足元に置かれた小さな仏像は、信仰のための金箔塗りが行われているようで、表面がでこぼこになっていました。

ミャンマーで見た仏像では、このアーナンダ寺院のものが、最も美しいと思いました。
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