さすらい人の独り言

山登り、日々の独り言。
「新潟からの山旅」別館
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さすらいの風景 アーグラー その3

2012年01月19日 | 海外旅行
タージマハルのドームの下まで進んできました。



壁は美しく飾られています。



基壇に上がるのは、このような靴カバーをつけるか、裸足になる必要があります。



タージ・マハルの中に入るのに、列を作って長時間待ったという話もありましたが、今回は、待つことなく内部に入れました。

内部は、撮影禁止のため、地元で買ったガイド本からの写真です。

中央に置かれているのは、ムガル帝国第五代皇帝シャー・ジャハーンの妃ムムターズ・マハルの棺です。タージ・マハルとは、マハルに奉げられた霊廟です。その脇にあるのが、第五代皇帝シャー・ジャハーンの棺です。

第五代皇帝シャー・ジャハーンは、熱愛した妃ムムターズ・マハルの死を悲しみ、彼女のためにムガル帝国の国力をあげて霊廟の建築を開始します。各地から壁にはめ込まれる貴石も集められ、22年の歳月と天文学的費用を費やしてタージ・マハルは完成します。

さらに皇帝シャー・ジャハーンは、自らのために、ヤムナ河の対岸に黒い大理石によってタージ・マハルと同じ廟をたてて、大理石の橋で二つを結ぶという計画をたてました。

ところが、タージ・マハルの完成二年後に病に倒れてしまいます。三ヶ月病床にある間に、皇帝死亡の噂が流れ、それに対し、三男のアウラングゼーブがいち早く反応して、兄二人を殺害し自ら王位についてしまいます。

シャー・ジャハーンは怒り狂いますが、捕えられてアグラ城に幽閉されてしまいます。結局、「黒いタージ」は幻に終わり、死後、彼の墓は、娘達の希望によって、タージ・マハルのムムターズ・マハルの墓の隣に置かれました。

なお、この棺はレプリカで、本物は地下にあるといいます。



廟の外に出て、壁の装飾を良く眺めました。



これらの模様は、白い大理石に色の付いた石を嵌め込んで造っています。



大理石の模様や透かし彫りが見事です。



細かい所にも装飾が施されています。



ミナレットも見上げる高さです。



ミナレットにも模様が施されています。



廟の背後に回ると、ヤムナ河が流れています。



対岸にあるマターブ・バーグが「黒いタージ」の建築予定地でした。

夜明けのタージ・マハルを見学したのは、正面に見える広場の左脇からでした。



左手には、モスクが置かれています。



この建物単独でも、見所といえるでしょう。



右手には、モスクと同じ構造の迎賓館が置かれています。





迎賓館をのぞいてみました。赤砂岩が使われていますが、同じような大理石の装飾が施されています。





内部の壁にも装飾が施されています。



迎賓館の入り口からタージ・マハルを見たところ。



タージ・マハルを横から見たところ。





正門脇で集合のため、写真を撮りながら戻りました。



噴水も停まって、水路にタージ・マハルの影が映るようになりました。



タージ・マハルは、その建築の背景を知ると、ただ美しいだけでなく、どこか哀しみを秘めているように思えてきます。
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