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勤務校の書籍購買部が割引販売を止めます、だって

2015-03-16 12:16:26 | チラシの裏
  勤務校の購買部(といっても委託会社)からの一通の通知がきた。その内容を要約すると、これまで購買部では書籍を定価の一割引きで販売していたが、4月1日以降は値引きなしの定価販売をすることになったという。この変更の理由は明確に述べられていないけれども、どうも取次側の希望のようだ。購買部はe-honの荷受け先になっているからトーハンということになる。

  どういう経緯で諸大学の購買部が定価一割引の書籍販売をするようになったかは知らない。個人的には、定価販売を強制できるかわりに出版社は在庫のリスクを負うっていうのがスジだと考える。なので大学購買部の場合、教科書や注文書籍には限っては返品無し、すなわち委託制の枠外となるので、その場合は再販価格契約が外される、と勝手に解釈していたのだけれど、どうなんだろうか。再販制と委託制は必ずしもセットではないというのは歴史的にはそうなんだけれど、僕はセットで考えたくなる。委託制なしに再販価格を正当化するのは難しいと思うから。

  ただ、注文品や教科書以外の一般販売分も購買部では割引き価格だったりするのだが、それらは返品可能なのか。また割引分によって失われた利益は購買部、取次、出版社のどこが被るのか(上のロジックだと購買部が被らないとおかしいのだが)。このあたりの事情によって、割引販売が正当化できるかどうかが変わるだろう。

  それにしても、いろいろ疑問が湧きおこる。今回の件はうちの大学だけなのだろうか。また値引きを止めよと最初に言い出したのは出版社なのか?それともやはり取次?これも出版不況の影響なのか。
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