Go straight till the end!!

世界一周の旅の思い出を綴っています。
ブログタイトルは、出発前に旅日記の表紙に書いた言葉です。

(119)ブシャーレ(レバノン)

2010-11-10 23:58:00 | シリア・レバノン・ヨルダン
 シリア・レバノン国境で取得したビザはトランジットで3日間有効のものだった。
 それほど自由な時間があるわけではない。

 Beirut (ベイルート)到着翌日、レバノンの国旗にも描かれているレバノン杉を見に行くことにした。



 まず、バスでレバノン第二の都市 Tripoli (トリポリ)( Trablos (トラブロス))へと向かった。
 ベイルートの北85kmに位置するこの街も古い歴史を持つが、この時観光する時間は無かった。

 道中戦車を見た時、この国の置かれている状況を改めて知った気がする。



 ここでバスを乗り換えて Bcharre (ブシャーレ)という村に向かった。
 標高1450mの位置にあるこの村に着くと、日曜日ということでミサに参加した人達で賑わっていた。

 中東の国々=イスラム教国家というイメージがあるが、ここレバノンの約4割の人々はキリスト教徒だ。

 この村は、詩人・画家のジュブラン・カリール・ジュブラン(1883年~1931年)の生地として有名らしい。
 この地には彼の遺体を祀(まつ)っている修道院(ジュブラン博物館)があるが、時間が無かった為訪問していない(HP(英語)はこちら)。

 (写真は15歳の時のジュブラン、この時はすでにアメリカに移住していた)



 ここからレバノン杉まで5km程上らなくてはならない。
 幸い、大勢の人々がいたので片っ端から声をかけてヒッチハイクで行くことにした。

 ここで運良くレバノン杉まで車を出してくれるという青年が見つかったので、彼の好意に甘えて案内してもらった。



 カディーシャ渓谷を望む標高2000mのこの地域には、レバノン杉の群生地が残っている。
 樹齢1200年~2000年という長い年月を生き抜いた木々は、この地で起こった多くの出来事を見て来たのだろう。いっこうに争いをやめない人間に愛想を尽かしているかもしれない。

 (写真は二番目に大きいレバノン杉、正確にはマツ科の樹木になる)



 ブシャーレに戻り、トリポリ行きのバスの出発時刻までかなり待たなければならなかったのだが、気前のいい青年がそのまま送ってくれると言う。

 この青年、金持ちのボンボン青年実業家といったところだろうか(お礼のお金を受け取ろうとしなかった)。

 彼は高級外車を運転しながら同じ曲を大音量で聞いていた。
 そのせいか、自分の中でレバノンという国のテーマソングはこの曲だ。

 Sting (スティング)“ Desert Rose ”

※スティング“ Desert Rose ”のおまけ記事はこちら

※地図はこちら