Go straight till the end!!

世界一周の旅の思い出を綴っています。
ブログタイトルは、出発前に旅日記の表紙に書いた言葉です。

(9)興坪~陽朔~桂林~昆明(中国)

2009-02-23 19:17:20 | プロローグ・タイ・中国
 興坪(シンピン)に1泊した後、陽(阳)朔(ヤンシュオ)に戻り、その夜桂林( Gui Lin )(グイリン)に向かった(バスで約1.5時間)。すでに陽朔のCITS(旅行代理店)で桂林から昆明(クンミン)までの寝台車の切符を手配しており、桂林のホテルのフロントで受け取ることになっていた。

 灕江(りこう)下りは桂林から陽朔までの川の旅なのだが、陽朔とは対照的に、ここ桂林は中国でもかなり治安が悪いことでも有名だ。

 列車のチケットを受け取った後、フロントに列車が来るまでロビーで待機させて欲しいと言うと了承してくれたのだが、ここでは一睡も出来なかった。スリがいたからだ。



 フロントの男が奥から一人の男を連れて来て、何やらこちらを見ながら二人で話している。二人の目つきがよくなかったので身の危険を感じた。案の定その男は自分の背後から近づいてきた。ジーンズの後ろポケットにある財布に手を伸ばして来る。振り返ると慌てて手を引っ込める。こんなことが2、3回続いたので財布を服の下の貴重品入れに隠した。
 するとフロントの男が「悪いが書類に記入し忘れたので、もう一度パスポートを見せてくれ」と言ってきた。貴重品の位置を確認したいのだろう。
 貴重品入れの中からパスポートを出して渡すと儀礼的に目を通して返された。その後、男(スリ)を奥に返した。一安心だが油断は出来ない。
 結局、早朝4:30の列車到着まで一睡もしなかった。

 昆明行きの列車に乗り込むと、ホッとしたのか深い眠りに着いた。



 ちなみに、このホテルの名前をメモしておいたので調べてみた。中国語の簡体字を日本の漢字に直すと興業飯店というホテル名だと分かった。
 今はそんなことはないかもしれないが、実際にあったことなので、敢えてホテルの名前を出させて頂く。



 桂林(グイリン)から昆明(クンミン)までは、所要約30.5時間。硬臥( Yin Wo )(2等寝台)の対面には、台湾の新婚夫妻がいた。
 新郎は台湾の家具会社の社長さん。昆明で展示会(昆明世界園芸博覧会)があるらしい。新婦は美しい女性だった。
 この二人によって桂林でささくれ立った心が癒された。人と人とが信頼しあう関係というのは、周りにいい影響を及ぼすと思う。



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