goo blog サービス終了のお知らせ 

北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■森迫暁夫作品展 モスかして、これってコケ?展 (2014年6月6日~8月1日、札幌)

2014年09月03日 01時23分45秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 
 展覧会タイトルを見たとき
「いつまでも若々しい森迫さんも、ついにオヤジギャグかよ」
と思ってしまった。

 しかし、会場に貼ってあった作家の言葉を読み、森迫さんにとって、コケというのは大事な存在なんだなあと、しみじみ感服した。
 以下引用。

 世界のすべては小さなモノたちのうめつくしで出来ている。   と、考えています。
   それらはうめつくされてくり返してゆく。
       目に見えるモノ、目に見えないモノも全部。

 コケが好きです。

  単純に小さくてかわいらしい、その様子が好きというのもありますが、
                  その生き方が好きです。

 あらゆるまわりの植物は太陽をもとめてぐんぐん伸び、
子孫を残す為色々な工夫をする中、コケは争いをやめて隅っこでじっと生きる事を選んでいったそうです。(以下略)


 出だしは、いかにも森迫さんらしくて、思わず笑ってしまう。

 ただ、読んでいくと、実は森迫さんの中にも、しんの強さのようなものがびしっと通っていることがわかる。

 彼の作品世界が、単なるかわいらしさにとどまっていないことが、あらためてわかったように、筆者は思った。

 「美術」は、決して、「政治」や「経済」のように、世の中のメーンストリームを占めていない。
 しかし、どんな世の中でも、片隅に、でもしっかりと存在しているものなのだ。そう思う。




 今回、おもな作品は、過去の展覧会で出品されていたものだと思う。
 トオンカフェの個展で展示されていた、日用品に着彩したものもある。

 ただ、それぞれの平面の足元から、色とりどりの紙が、まるで弁当のバランのようにはみ出ているのが不思議だった。




 これは初めて見たような…。
 びっしりと小さなモティーフが空間を埋め尽くすのは、森迫さんらしい。
 手前の空間を、鳥がつるされている。


 おもな出品作は次の通り。

モリノコ 
ミドリノリコの窓
ピンクの種
雲雲のつの
変辺動植物彩宇宙図
コバコノコノコノハコ
光のつぶたち


2014年6月6日(金)~8月1日(金)9am~5pm、土日祝休み
北海道文化財団アートスペース(中央区大通西5 大五ビル3階)

関連記事へのリンク
第5回有限会社ナカジテクス(道都大学中島研究室)=2014年4月
森迫暁夫「ぜん ぶぶぶ ん。」てん (2014年)
JRタワー・アートプラネッツ2012 楽しい現代美術入門 アルタイルの庭(2012年、画像なし)

500m美術館(2010年)
森迫暁夫“中庭住宅(分譲中)” (2010年7~11月)
「ウラニワ ノ ソフボ」 (紋別市立博物館)
アートとの対話~森迫暁夫&藤沢レオの場合~ 鉄筋布張り住宅(2010年10月)
草のはえた屋根裏庭展 森迫暁夫 (2010年3月)

自販機芸術が琴似にもあった
はこ展(2009年11月)
ART! MEET! MART! (2009年11月)
森迫暁夫  何本かの木と絵展(2009年8月)

森迫暁夫個展(2008年12月)
道都大学中島ゼミ版's展@狸小路 第1週・一文字Tシャツ展(2008年7月)

第44回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2007年)

第42回道都大学中島ゼミ展 版と型をめぐって(2006年)

道都大学中島ゼミ展 森迫さんの作品

第37回道都大学中島ゼミ展(2003年、画像なし)
花鳥風月のアンティーク・ルームと森迫暁夫の絵(2003年、画像なし)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。