新年恒例の、ジャンルと世代を超えたグループ展。
絵画、彫刻、版画、写真など、多彩です。
とくに主義や主張があるわけではなく、若手が中心になってのんびりした感じでやっているところが良い展覧会なのですが、今回は、これまでにない新たな作風に挑んでいる人が多く、なかなかおもしろかったです。
伴翼「チューブ」
高野理栄子「rule」
加藤宏子「improvisation XI」
壁に手漉き紙、台の上に黒い石の、相似形の彫刻を置いた作品。
国松希根太「ホロホロ山」
正直に書きますが、これまで筆者が見た国松さんの作品でいちばんおもしろかったです。
板を彫り、削って、横に置き、なだらかな山に見立てているのです。
これがもし、富士山だったら、ベタすぎてつまらないのでしょう。あまり知られていない山だから、似てるとか似ていないとかを気にせず、国松さんが風景や自然に寄せる思いが、すっとこちらに伝わってくるような、シンプルな作品です。
橘井裕
題が書かれていませんが、さびた鉄棒を使って、トンボのような形に仕上げた、これもシンプルな彫刻。
藤山由香「untitled」
石川亨信「回路」
前川アキ「風と 歩く」
寒色をメーンに、線の伸びやかなダンスにみがきのかかった、前川さんらしい大作。
川上加奈「ものいう花」
赤ちゃんがいるのに新作を出してくる気合いがすごい。乾漆だと思いますが…
本田詩織「pole pole 2009」「2人の冒険」「月の散歩」
吉田あや「various gardens」「Seasons Bankei farm」「Happy Hours」「ナイチンゲールあるいは選り抜きの恋」
小林光人「閉ざされた響」
橘内美貴子「identification 1」「identification 2」
久保綾乃「ふたつの沈黙」「浮生」
以前、會田千夏さんと2人展をひらいていた方だと思います。虫の緻密な描写には、あらためて驚かされます。「ふたつの沈黙」は、泡(あぶく)が題材で、それだけで画面を持たせてしまうのもすごい。
伊藤幸子「One」
犬だからといってこの題名はベタすぎるような気もしますが、かわいいから許す。
藤沢レオ「passage project」
水戸麻記子「サバイバル」
パンダがすすっているラーメンはなぜしょっぱそうに見えるのでしょうか。
澁谷美求「Ground」
画面上部に半球を配し、その下に、クルミ状の、おなじ大きさに切った青い髪を縦に連ねた、半立体作品。
韮沢淳一「囚われ石」「ありふれた冬の風景」
「囚われ石」は、鎖と石を組み合わせ、重厚で沈鬱な雰囲気を出しています。
宮崎亨「マイナスを糧に生きる」
川上勉「燕子花像」
これまで優美な女性と建物などを組み合わせた彫刻を制作していた川上さんですが、今回は4人の女性像。左のひとりが腰を掛け、のこる3人は立像で、いずれも頭上に青く着彩したカキツバタの花をのせています。乾漆と金色、青で作られた女性像は、これまでの優美さを失っていませんが、日本的な情緒も感じられ、川上さんの新たな境地だと思います。
阿部有未「次の季節」
會田千夏「an only child」「windpipe-sleepy 2008.11.18.6」
前澤良彰「Sample Box #20081220p.m.4:56 Kyotofushimi」
藤本和彦「かわたれ時-睦月-」
八子晋嗣「人生再生工場」
今回は楽器ではなく、ハンドルをまわすと箱のふたがゆっくり持ち上がってくる仕掛け。でも、壊れてました。
伊藤明彦「hana」
吉井見知子「parallel world」「stonecircle 1」「stonecircle 13」
中村修一「spore」
奥山三彩「膨らむ髪の女」
全員に言及できず、ごめんなさい。
2009年1月15日(木)-27日(火)10:00-18:00(最終日-17:00)、水曜休み
大同ギャラリー(中央区北3西3 大同生命ビル3階 地図A)
■vol.4(画像なし)
■第1回(2004年)
■お正月展(2002年)
絵画、彫刻、版画、写真など、多彩です。
とくに主義や主張があるわけではなく、若手が中心になってのんびりした感じでやっているところが良い展覧会なのですが、今回は、これまでにない新たな作風に挑んでいる人が多く、なかなかおもしろかったです。
伴翼「チューブ」
高野理栄子「rule」
加藤宏子「improvisation XI」
壁に手漉き紙、台の上に黒い石の、相似形の彫刻を置いた作品。
国松希根太「ホロホロ山」
正直に書きますが、これまで筆者が見た国松さんの作品でいちばんおもしろかったです。
板を彫り、削って、横に置き、なだらかな山に見立てているのです。
これがもし、富士山だったら、ベタすぎてつまらないのでしょう。あまり知られていない山だから、似てるとか似ていないとかを気にせず、国松さんが風景や自然に寄せる思いが、すっとこちらに伝わってくるような、シンプルな作品です。
橘井裕
題が書かれていませんが、さびた鉄棒を使って、トンボのような形に仕上げた、これもシンプルな彫刻。
藤山由香「untitled」
石川亨信「回路」
前川アキ「風と 歩く」
寒色をメーンに、線の伸びやかなダンスにみがきのかかった、前川さんらしい大作。
川上加奈「ものいう花」
赤ちゃんがいるのに新作を出してくる気合いがすごい。乾漆だと思いますが…
本田詩織「pole pole 2009」「2人の冒険」「月の散歩」
吉田あや「various gardens」「Seasons Bankei farm」「Happy Hours」「ナイチンゲールあるいは選り抜きの恋」
小林光人「閉ざされた響」
橘内美貴子「identification 1」「identification 2」
久保綾乃「ふたつの沈黙」「浮生」
以前、會田千夏さんと2人展をひらいていた方だと思います。虫の緻密な描写には、あらためて驚かされます。「ふたつの沈黙」は、泡(あぶく)が題材で、それだけで画面を持たせてしまうのもすごい。
伊藤幸子「One」
犬だからといってこの題名はベタすぎるような気もしますが、かわいいから許す。
藤沢レオ「passage project」
水戸麻記子「サバイバル」
パンダがすすっているラーメンはなぜしょっぱそうに見えるのでしょうか。
澁谷美求「Ground」
画面上部に半球を配し、その下に、クルミ状の、おなじ大きさに切った青い髪を縦に連ねた、半立体作品。
韮沢淳一「囚われ石」「ありふれた冬の風景」
「囚われ石」は、鎖と石を組み合わせ、重厚で沈鬱な雰囲気を出しています。
宮崎亨「マイナスを糧に生きる」
川上勉「燕子花像」
これまで優美な女性と建物などを組み合わせた彫刻を制作していた川上さんですが、今回は4人の女性像。左のひとりが腰を掛け、のこる3人は立像で、いずれも頭上に青く着彩したカキツバタの花をのせています。乾漆と金色、青で作られた女性像は、これまでの優美さを失っていませんが、日本的な情緒も感じられ、川上さんの新たな境地だと思います。
阿部有未「次の季節」
會田千夏「an only child」「windpipe-sleepy 2008.11.18.6」
前澤良彰「Sample Box #20081220p.m.4:56 Kyotofushimi」
藤本和彦「かわたれ時-睦月-」
八子晋嗣「人生再生工場」
今回は楽器ではなく、ハンドルをまわすと箱のふたがゆっくり持ち上がってくる仕掛け。でも、壊れてました。
伊藤明彦「hana」
吉井見知子「parallel world」「stonecircle 1」「stonecircle 13」
中村修一「spore」
奥山三彩「膨らむ髪の女」
全員に言及できず、ごめんなさい。
2009年1月15日(木)-27日(火)10:00-18:00(最終日-17:00)、水曜休み
大同ギャラリー(中央区北3西3 大同生命ビル3階 地図A)
■vol.4(画像なし)
■第1回(2004年)
■お正月展(2002年)
同じスペースに揃うのも珍しい?
Oneはそのまんまで却って新鮮、
水戸さんの作品は相変わらずで
思わずクスリです。
New Pointは、なんとなく緩い感じがいいですね。
私は緩いほうか(笑)
八子さんの作品、壊れていて残念でしたね。
いろんな人生の再生のオーバーワークのためでしょうか?
そして、どっちかというと油っぽいラーメンが描きたかったのですが・・
スープに浮かぶ油の表現はムズカシイ・・。
「しょっぱそう」
と書いたのは、ようするに
「味が濃そう」「さっぱり系ではなさそう」
というのとおなじ意味なので、だいたいネライどおりではないかと思います。